あいとわ

(げんぱつがふきとぼうともしょうねんがじばくしようとも)

原発が吹き飛ぼうとも 少年が自爆しようとも

(そのよこでぼくらあいをかたりあう)

その横で僕ら 愛を語り合う

(もうすぐほろぶというのにあしたははれるというから)

もうすぐ滅ぶというのに 明日は晴れると言うから

(それじゃあまぁいいかとめざましをかける)

「それじゃあ まぁいいか」と 目覚ましをかける

(そんなぼくらのひび)

そんな僕らの日々

(ぼくのあいとはむこうがすけてみえそうな)

僕の愛とは 向こうが透けて見えそうな

(それはなんともたよりないすがたで)

それは なんとも 頼りない姿で

(しかたなしにあかいころもをまとい)

仕方なしに 紅い衣をまとい

(あいのいみのぎりぎりはしっこを)

愛の 意味のギリギリ端っこを

(いったりきたりでしょざいなさげに)

行ったり来たりで 所在なさげに

(おそるおそるあたりをみるのです)

おそるおそる あたりを見るのです

(じゅうせいがなりひびこうともしょうじょがなきさけぼうとも)

銃声が鳴り響こうとも 少女が泣き叫ぼうとも

(そのよこでぼくらあいをちかいあう)

その横で僕ら 愛を誓い合う

(もうすぐほろぶというのにせっかくのきんようびと)

もうすぐ滅ぶというのに せっかくの金曜日と

(それならまぁいいかとゆびをからめあう)

それならまぁいいかと指をからめ合う

(そんなぼくらのあい)

そんな僕らの愛

(それでもしんじていいかな)

それでも 信じていいかな

(うそとまちがいをのりつぐぼくら)

嘘と間違いを 乗り継ぐ僕ら

(それでもわらっていいかな)

それでも 笑っていいかな

(ぼくのなにかできみがわらってくれたときは)

僕のなにかで 君が笑ってくれた時は

(きみのなみだをいっぱいにためたその)

君の 涙をいっぱいに溜めたその

(えがおはなぜにそれほどうつくしい)

笑顔はなぜに それほど美しい

(みのたけをはるかにこえるいたみのなみを)

身の丈を遥かに 超える痛みの波を

(あびてそれでもなおわらうからでしょう)

浴びて それでもなお 笑うからでしょう

(げんぱつがふきとぼうともしょうねんがじばくしようとも)

原発が吹き飛ぼうとも 少年が自爆しようとも

(そのよこでぼくらあいをかたりあう)

その横で僕ら 愛を語り合う

(もうすぐほろぶというならなおさらつよくにぎるよ)

もうすぐ滅ぶというなら なおさら強く握るよ

(あしたははれるというなら)

明日は晴れると言うなら

(おきにいりのふくででかけよう)

お気に入りの服で出かけよう

(じょうだんみたいなひげきばんそうこうだらけのめもりー)

冗談みたいな悲劇 絆創膏だらけのメモリー

(ありえないかおであしたはこちらをみるけど)

ありえない顔で明日はこちらを見るけど

(それでもぼくらてをにぎろう)

それでも僕ら手を握ろう

(つぎのいきをすいこもう)

次の息を 吸いこもう

(げんぱつがふきとぼうともしょうねんがじばくしようとも)

原発が吹き飛ぼうとも 少年が自爆しようとも

(そのよこでぼくらあいをかたりあう)

その横で僕ら 愛を語り合う