某鬣犬

(このまちのびょうきもえんぎもきずも)

この街の病気も演技も傷も

(きみにはかんけいないのにね)

キミには関係ないのにね

(ちらかったえものあさるのがさだめ)

散らかった獲物漁るのが宿命

(これになげいている)

これに嘆いている

(はみだしたものからそうじするなら)

はみ出した者から掃除するなら

(まずぼくがりそうてきなのに)

先ず僕が理想的なのに

(みのがしたのかみのがしたふりかな)

見逃したのか見逃した振りかな

(いまだにばつはこない)

未だに罰は来ない

(ぼくはいっしょうかけて)

僕は一生懸けて

(あなたにきらわれるといきまいて)

アナタに嫌われると息巻いて

(このからだをかえすとき)

この身体を還す時

(わらえているのかがわからない)

笑えているのかが分からない

(こうしてきょうもひとをだまして)

こうして今日も他人を騙して

(はれてげいじゅつかになる)

晴れて芸術家になる

(ものらるできこえているおんがくは)

モノラルで聴こえている音楽は

(なりやまないから)

鳴り止まないから

(こんやどうかぼくをゆるして)

今夜どうか僕を許して

(おわれないからおわらない)

終われないから終わらない

(このままをかんがえだすとねむれないのは)

このままを考え出すと眠れないのは

(あすふぁるといろのぷらいどはななめ)

アスファルト色の誇りは斜め

(きみにはかんけいないとしよう)

キミには関係ないとしよう

(きょうぼくがすこしつかれたことに)

今日僕が少し疲れた事に

(だれもきづいていない)

誰も気付いていない

(ひとりがいっしょうかけて)

一人が一生懸けて

(あなたにささげたえものくれるのなら)

アナタに捧げた獲物くれるのなら

(からだをかえすとき)

身体を還す時

(わらえていなくてもかまわない)

笑えていなくても構わない

(いままでどんなぼくもころして)

今までどんな僕も殺して

(ぼくをゆうざいにしたって)

僕を有罪にしたって

(にくまれたぶんはにくみかえさなくては)

憎まれた分は憎み返さなくては

(だからそうとうりょうのどくをもられたって)

だから相当量の毒を盛られたって

(くたばらないんだきっと)

くたばらないんだきっと

(はいぼくかんもにぎってめをひからせるのさ)

敗北感も握って眼を光らせるのさ

(よごされてしまったくものしかえしに)

汚されてしまった雲の仕返しに

(ぬれながらもわらうよ)

濡れながらも笑うよ

(ものらるできこえているおんがくは)

モノラルで聴こえている音楽は

(いつまでたってもなりやまない)

何時まで経っても鳴り止まない

(どうしてきょうはひとをゆるして)

どうして今日は他人を許して

(ねむれるのかがふあんで)

眠れるのかが不安で

(これからをかんがえてまたいきられるなら)

これからを考えて又生きられるなら