ALICE同罪イノセント

(つみなきつみなのゆるしてくださる)

罪なき罪なの　赦(ゆる)してくださる

(わたしのなまえｉｎｎｏｃｅｎｃｅ)

わたしの罪名(なまえ)　Innocence

(はーとのじょおうもてだしはできない)

ハートの女王も　手出しはできない

(だれにもくびをはねられない)

誰にも首を刎ねられない

(つたばらにかこまれたにわのなかで)

蔦薔薇(つたばら)に囲まれた　庭の中で

(きぬのふくしゅすのくつくらしてたの)

絹の服　繻子の沓(くつ)　暮らしてたの

(ままはいういつまでもきれいなまま)

ママは言う　いつまでも綺麗なまま

(なにひとつよごさないでいいこでおいで)

何ひとつ汚さないで　いい子でおいで

(だけどあるあさはだしになった)

だけどある朝　裸足になった

(しめったつちをふんでみた)

湿った土を　踏んでみた

(ひらかれてくもり)

開かれてく森

(みちなきみちへとむかっていくのよ)

道なき道へと　向かって行くのよ

(おそれはときめきなの)

恐れはときめきなの

(しってておちるわうさぎのあなへと)

知ってて陥(お)ちるわ　兎の穴へと

(ありすのあとをおいかけるの)

アリスの後を追いかけるの

(しょうじょはだれでも)

少女は誰でも

(かんびなばつをうけるためにいきてる)

甘美な罰を　受けるために生きてる

(てんがいのしんだいにおりるれえす)

天蓋(てんがい)の寝台に　下りるレエス

(しろいむねだきしめてねむってたの)

白い胸　抱きしめて　眠ってたの

(ぱぱはいうおねがいだかわいいまま)

パパは言う　お願いだ　可愛いまま

(どこひとつきずつけずにおおきくおなり)

どこひとつ傷付けずに　大きくおなり

(だけどあるばんはだかになった)

だけどある晩　裸になった

(ほてったはだをさしてゆく)

火照った肌を　刺してゆく

(つきのあおいつめ)

月の青い爪

(かげなきかげへとりょうてをのばすの)

影なき影へと　両手を伸ばすの

(いたみがしんじつでしょ)

痛みが真実でしょ

(かがみのくにではすべてがあべこべ)

鏡の国では　すべてがあべこべ

(ないてばかりのもうひとりの)

泣いてばかりのもうひとりの

(みにくいわたしは)

醜いわたしは

(こなごなにくだいてころしてあげるわ)

粉々に砕いて殺してあげるわ

(つみなきつみなのゆるしてくださる)

罪なき罪なの　赦してくださる

(わたしのしゅぶんｉｎｎｏｃｅｎｔ)

わたしの主文　Innocent

(じゃっくのないともあいてにならない)

ジャックの騎士(ナイト)も　相手にならない

(だれにもくさりつなげないわ)

誰にも鎖つなげないわ

(みちなきみちへとむかっていくのよ)

道なき道へと　向かって行くのよ

(すこしもこわくはない)

少しも怖くはない

(しってておちるわうさぎのあなへと)

知ってて落ちるわ　兎の穴へと

(ありすのあとをおいかけるの)

アリスの後を追いかけるの

(しょうじょはだれでも)

少女は誰でも

(むくといううつくしいあくをもってる)

無垢という　美しい悪を持ってる