『三人の糸くり女』グリム2【完】

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プレイ回数832難易度(4.5) 2814打 長文
三人の奇妙な女たちに助けられる話
※分かりやすくする為、表記等を一部改変しております

↓のURLからの続きですので、未プレイの方はプレイしてから
こちらのタイピングをしてください
https://typing.twi1.me/game/310380
順位 名前 スコア 称号 打鍵/秒 正誤率 時間(秒) 打鍵数 ミス 問題 日付
1 だだんどん 6330 S 6.8 92.4% 406.0 2800 230 54 2024/10/01

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問題文

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(さんにんのおんなたちは、おんなのこのこまっているわけをききますと、)

三人の女たちは、女の子の困っているわけを聞きますと、

(「おまえさんがわたしたちを、こんれいのせきによんでくれてね。)

「おまえさんが私たちを、婚礼の席に呼んでくれてね。

(わたしたちのことをはずかしがらずに、おばさんたちだといって、)

私たちのことを恥ずかしがらずに、おばさんたちだと言って、

(おまえさんのしょくたくにつかせてくれるなら、)

おまえさんの食卓につかせてくれるなら、

(そのあさをかたっぱしからつむいであげよう。)

そのアサを片っ端からつむいであげよう。

(それも、なんにちもたたないうちにやってしまうよ」といいました。)

それも、何日もたたないうちにやってしまうよ」と言いました。

(「ええ、おねがいするわ」と、おんなのこはこたえました。)

「ええ、お願いするわ」と、女の子は答えました。

(「さあさあ、はいってきて。すぐにしごとをはじめてちょうだい」)

「さあさあ、入ってきて。すぐに仕事を始めてちょうだい」

(そこでおんなのこは、このさんにんのきみょうなおんなたちをなかにいれて、)

そこで女の子は、この三人の奇妙な女たちを中に入れて、

(さいしょのへやに、すこしばかりのばしょをつくってやりました。)

最初の部屋に、少しばかりの場所を作ってやりました。

(すると、おんなたちはそこにこしをおろして、さっそく、いとをつむぎはじめました。)

すると、女たちはそこに腰をおろして、早速、糸をつむぎ始めました。

(ひとりがいとをひきだして、くるまをふみました。)

一人が糸を引き出して、車を踏みました。

(するともうひとりが、そのいとをしめらして、)

するともう一人が、その糸をしめらして、

(さんにんめのおんながそれをぐるぐるまわして、いとをつむいでいきました。)

三人目の女がそれをグルグル回して、糸をつむいでいきました。

(それは、とてもみごとにつむいであるのでした。)

それは、とても見事につむいであるのでした。

(おんなのこは、このさんにんのいとくりおんなをかくしておいて、)

女の子は、この三人の糸くり女を隠しておいて、

(おきさきさまがくるたびに、つむぎあがったものをたくさんみせました。)

お妃さまが来る度に、つむぎあがったものをたくさん見せました。

(ですからおきさきさまは、ありったけのことばでおんなのこをほめました。)

ですからお妃さまは、ありったけの言葉で女の子をほめました。

(さいしょのへやがからになりますと、こんどはにばんめのへやにうつりました。)

最初の部屋が空になりますと、今度は二番目の部屋に移りました。

(こうして、とうとうさんばんめのへやになりましたが、)

こうして、とうとう三番目の部屋になりましたが、

など

(これもたちまちのうちに、かたづいてしまいました。)

これもたちまちのうちに、片付いてしまいました。

(そこで、さんにんのおんなたちはおんなのことおわかれをして、)

そこで、三人の女たちは女の子とお別れをして、

(「わたしたちとやくそくしたことをわすれるんじゃないよ。)

「私たちと約束したことを忘れるんじゃないよ。

(おまえさんもしあわせになることだからね」といいました。)

おまえさんも幸せになることだからね」と言いました。

(おんなのこがおきさきさまに、からっぽになったへやと、)

女の子がお妃さまに、空っぽになった部屋と、

(つむぎおわったものがつまれているおおきなやまをみせますと、)

つむぎ終わったものが積まれている大きな山を見せますと、

(おきさきさまはこんれいのしたくをしました。)

お妃さまは婚礼の支度をしました。

(はなむこも、こんなにきようで、はたらきもののおよめさんをもらうのをよろこんで、)

花婿も、こんなに器用で、働き者のお嫁さんをもらうのを喜んで、

(おんなのこのことを、それはそれはほめました。)

女の子のことを、それはそれはほめました。

(「じつは、あたくしには、おばがさんにんございます」と、おんなのこがいいました。)

「実は、あたくしには、おばが三人ございます」と、女の子が言いました。

(「いままで、あたくしにたいへんしんせつにしてくれておりましたので、)

「今まで、あたくしに大変親切にしてくれておりましたので、

(こういうしあわせなみになりましても、)

こういう幸せな身になりましても、

(おばたちのことをわすれたくはございません。)

おばたちのことを忘れたくはございません。

(つきましては、おばたちをこんれいのせきによんで、)

つきましては、おばたちを婚礼の席に呼んで、

(いっしょのしょくたくにつかせてやりたいとおもいますが、おゆるしねがえませんでしょうか」)

一緒の食卓につかせてやりたいと思いますが、お許し願えませんでしょうか」

(「ゆるしてあげますとも」と、おきさきさまとはなむこがいいました。)

「許してあげますとも」と、お妃さまと花婿が言いました。

(さて、いよいよ、おいわいがはじまりました。)

さて、いよいよ、お祝いが始まりました。

(そのとき、みょうなかっこうをしたさんにんのおんながはいってきました。)

そのとき、妙なかっこうをした三人の女が入ってきました。

(するとはなよめは「おばさまがた、よくおいでくださいました」と、いいました。)

すると花嫁は「おばさまがた、よくおいでくださいました」と、言いました。

(「いやはや、どうも」と、はなむこがいいました。)

「いやはや、どうも」と、花婿が言いました。

(「おまえはまた、ずいぶんみっともないれんちゅうとしりあいなんだねえ」)

「おまえはまた、ずいぶんみっともない連中と知り合いなんだねえ」

(それからはなむこは、ひらべったいあしをしているおんなのところへいって、たずねました。)

それから花婿は、平べったい足をしている女の所へ行って、尋ねました。

(「あなたは、どうしてそんなひらべったいあしをしているのですか」)

「あなたは、どうしてそんな平べったい足をしているのですか」

(「ふむからだよ」と、そのおんなはこたえました。)

「踏むからだよ」と、その女は答えました。

(そのつぎに、はなむこはもうひとりのおんなのところへいって、たずねました。)

その次に、花婿はもう一人の女の所へ行って、尋ねました。

(「あなたは、どうしてそんなにたれさがったくちびるをしているのですか」)

「あなたは、どうしてそんなに垂れ下がったくちびるをしているのですか」

(「なめるからだよ」と、そのおんなはこたえました。)

「なめるからだよ」と、その女は答えました。

(さいごに、はなむこはさんにんめのおんなのところへいって、たずねました。)

最後に、花婿は三人目の女の所へ行って、尋ねました。

(「あなたは、どうしてそんなにはばのひろいおやゆびをしているのですか」)

「あなたは、どうしてそんなに幅の広い親指をしているのですか」

(「いとをまわすからだよ」と、そのおんなはこたえました。)

「糸を回すからだよ」と、その女は答えました。

(それをきくと、おうじはびっくりして、)

それを聞くと、王子はびっくりして、

(「それなら、わたしのうつくしいはなよめには、もうこれからは)

「それなら、私の美しい花嫁には、もうこれからは

(けっしていとぐるまにてをふれさせないことにする」といいました。)

決して糸車に手をふれさせないことにする」と言いました。

(おかげではなよめは、あのいやないとくりをしないでもいいことになりました。)

おかげで花嫁は、あの嫌な糸くりをしないでもいいことになりました。

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