まほろば

(わたしをよんでるはるかとおいばしょで)

私を呼んでる　はるか遠い場所で

(あしあとならべたあのひのかぞえうた)

足跡ならべた　あの日の数え唄

(くさのにおいせせらぎつづくわだちをぬければ)

草の匂いせせらぎ　続く轍（わだち）を抜ければ

(やくそくのおかにごごのひかりがまいおりる)

約束の丘に　午後の光が舞い降りる

(どこでうまれたのだろうそらにうかぶしろいくも)

どこで生まれたのだろう　空に浮かぶ白い雲

(どこへいきつくのだろうあのみずのながれは)

どこへ行き着くのだろう　あの水の流れは

(かがやけるだいちささやくいのちのこえ)

輝ける大地　囁くいのちの声

(めぐるきせつをただみおくりながら)

めぐる季節を　ただ見送りながら

(いまをいきるよろこびをほこるように)

今を生きる喜びを　誇る様に

(わたしにかたりかける)

私に語りかける

(かぜのしらべにそっとひとみをとじれば)

風の調べに　そっと瞳を閉じれば

(きこえてくるのはやさしきははのこもりうた)

聞こえてくるのは　優しき母の子守唄

(ゆうぐれのあかねいろがさみしげにゆらめくのは)

夕暮れの茜色が　寂しげにゆらめくのは

(だれかがたびだつひとをみおくっているから)

誰かが旅立つ人を　見送っているから

(ほしぞらをつれてちへいせんにとけゆく)

星空をつれて　地平線に溶けゆく

(はかなくちるなごりびにつつまれて)

儚く散る　名残り日につつまれて

(みはてぬゆめもえつきたひのように)

見果てぬ夢　燃え尽きた日の様に

(つきがほほえみかけるあすに)

月が微笑みかける　未来（あす）に

(はしっていこうこのみちを)

走って行こうこの道を

(はだしのままふりかえることなく)

裸足のまま　振り返ることなく

(かがやけるだいちささやくいのちのこえ)

輝ける大地　囁くいのちの声

(めぐるきせつをただみおくりながら)

めぐる季節を　ただ見送りながら

(いまをいきるよろこびをほこるように)

今を生きる喜びを　誇る様に

(わたしにかたりかける)

私に語りかける

(はなやきぎのうたをつたえるため)

花や木々の　歌を伝えるため

(たびだついちわのとりは)

旅立つ一羽の鳥は

(かたちのないきぼうにみをゆだねて)

形の無い希望に身を委ねて

(そらのはてへはばたく)

空の涯（は）てへ　羽ばたく