《かんひも》その後

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(おおぜいのみなさんにおきにめしていただいて、ありがとうございます。)

大勢の皆さんにお気に召していただいて、ありがとうございます。

(でも、みなさん「かんひも」についてはごぞんじないようですね。)

でも、皆さん「かんひも」についてはご存じないようですね。

(ぼくも、かきこんでから、あらためてきになり、)

僕も、書き込んでから、改めて気になり、

(このどにちで、ははのじっかまでいって、じぶんなりにしらべてみました。)

この土日で、母の実家まで行って、自分なりに調べてみました。

(ざんねんながら、じいちゃんはすでになくなっているので、)

残念ながら、爺ちゃんは既に亡くなっているので、

(ぶんけんと、ばあちゃんのはなしからのすいそくのいきをでませんが・・・)

文献と、婆ちゃんの話からの推測の域をでませんが・・・

(このとしになって、ひさしぶりにじしょをかたてに、がんばってしまいました。)

この年になって、久しぶりに辞書を片手に、頑張ってしまいました。

(けつろんからいうと、どうやら「かんひも」はまじないけいのようです。)

結論から言うと、どうやら「かんひも」はまじない系のようです。

(それも、あまりよくないけいとうの。)

それも、あまり良くない系統の。

(むかし、まだむらがしゅうらくだけでせいかつしていて、ほかとのかかわりがあまりないころです。)

昔、まだ村が集落だけで生活していて、他との関わりがあまりない頃です。

(ぼくはあまりれきしとかいくわしくないので、なにじだいとかはわかりませんでした。)

僕はあまり歴史とかい詳しくないので、何時代とかはわかりませんでした。

(そのころは、しゅうらくないでのこんいんがおもだったようで、)

その頃は、集落内での婚姻が主だったようで、

(やはり「ちがこくなる」ということがあったようです。)

やはり「血が濃くなる」ということがあったようです。

(よくきくように、「ちがこくなる」と、)

良く聞くように、「血が濃くなる」と、

(しょうがいをもったこどもがうまれてくることがおおくありました。)

障害を持った子供が生まれてくることが多くありました。

(いまのようにかがくやいがくがはったつしていないじだい。)

今のように科学や医学が発達していない時代。

(そのようなこたちは「きょうご(まがご)」とよばれいまれていたようです。)

そのような子達は「凶子(まがご)」と呼ばれ忌まれていたようです。

(そして、きょうごをうんだじょせいも、「きょうおんな(まがつめ)」とよばれていました。)

そして、凶子を産んだ女性も、「凶女(まがつめ)」と呼ばれていました。

(しかし、やはりむかしのことで、きょうごがうまれても、うまれてすぐにはわからずに、)

しかし、やはり昔の事で、凶子が生まれても、生まれてすぐには分からずに、

(あるていどせいちょうしてから、きょうごとわかるれいがおおかったようです。)

ある程度成長してから、凶子と分かる例が多かったようです。

など

(そういうこたちは、そのきこうから、やはりきつねつきなど、)

そういう子達は、その奇行から、やはりキツネ憑きなど、

(まがまがしいものとかんがえられていました。)

禍々しいものと考えられていました。

(そして、そのおやこともども、しゅうらくないにわざわいをよぶとして、ころされたそうです。)

そして、その親子共々、集落内に災いを呼ぶとして、殺されたそうです。

(しかも、そのころされかたが、きょうおんなに、わがこをそのてでころさせ、)

しかも、その殺され方が、凶女に、我が子をその手で殺させ、

(さらにそのきょうおんなもとてもひどいほうほうでころすという、いやなないようでした・・・)

更にその凶女もとても酷い方法で殺すという、嫌な内容でした・・・

(あまりくわしいことはわかりませんでしたが、)

あまり詳しい事はわかりませんでしたが、

(つたわっていないということはよほどひどいないようだったのではないでしょうか?)

伝わっていないという事は余程酷い内容だったのではないでしょうか?

(しかし、きょうおんなは、ころされたあともしゅうらくにわざわいをおよぼすとかんがえられました。)

しかし、凶女は、殺された後も集落に災いを及ぼすと考えられました。

(そこで、れいの「かんひも」です。)

そこで、例の「かんひも」です。

(「かんひも」はまえにもかいたように、「かみひも」とかきます。)

「かんひも」は前にも書いたように、「髪被喪」と書きます。

(つまり、「かみ」のまじないで「も」を「おおい」せるということです。)

つまり、「髪」のまじないで「喪」を「被」せるという事です。

(どうやら、きょうおんなのかみのたばをつかい、きょうごのほねでつくったたまでとめ、)

どうやら、凶女の髪の束を使い、凶子の骨で作った珠で留め、

(とくしゅなまじないにしたようです。)

特殊なまじないにしたようです。

(そしてそれを、となりまちのちにうめて、わざわいをたそんにかぶせようとしたのです。)

そしてそれを、隣町の地に埋めて、災いを他村に被せようとしたのです。

(うでわのけいじょうをしていたものの、もともとはそういったじゅそてきないみが)

腕輪の形状をしていたものの、元々はそういった呪詛的な意味が

(おおきかったようです。)

大きかったようです。

(また、こんかいのものはうでわでしたが、くびわなどいろいろなけいじょうがあるようです。)

また、今回の物は腕輪でしたが、首輪など色々な形状があるようです。

(しかし、のろいにはかならずのろいがえしがつきものです。)

しかし、呪いには必ず呪い返しが付き物です。

(しかけられた「かんひも」にきがつくと、)

仕掛けられた「かんひも」に気が付くと、

(ほりかえして、こちらのむらにしかけかえしたそうです。)

掘り返して、こちらの村に仕掛け返したそうです。

(それをふせぐためにうまれたのがさいとしん「あく」です。)

それを防ぐために生まれたのが道祖伸「阿苦」です。

(むらびとは、うめられた「かんひも」にきづくと、)

村人は、埋められた「かんひも」に気付くと、

(そのうえに「あく」をおいてふうじました。)

その上に「阿苦」を置いて封じました。

(「あく」はほんらい「たるきく」とよばれており、せきひにきざまれたじんぶつに)

「阿苦」は本来「架苦」と呼ばれており、石碑に刻まれた人物に

(「く」を「たるき」すことにより、むらにふたたびわざわいがまいもどってくるのを)

「苦」を「架」すことにより、村に再び災いが舞い戻ってくるのを

(ふせごうとかんがえたのではないでしょうか。)

防ごうと考えたのではないでしょうか。

(そして、そのとなりむらへのみちが、ちょうどうらやまからつづいていたそうです。)

そして、その隣村への道が、ちょうど裏山から続いていたそうです。

(ときのながれのなかで、「かんひも」はけがれをうしなって、ふうかしていったようですが、)

時の流れの中で、「かんひも」は穢れを失って、風化していったようですが、

(れいの「かんんひも」はまだこうりょくののこっていたものなのでしょうか?)

例の「かんんひも」はまだ効力の残っていたものなのでしょうか?

(ぼくのしらべたはんいでわかったのはこのくらいです。)

僕の調べた範囲で分かったのはこのくらいです。

(また、くわしいほうなどいましたら、ごきょうじゅねがいます。)

また、詳しい方などいましたら、ご教授願います。

(さいごに。ばあちゃんに、きになっていたもののきけなかったkの)

最後に。婆ちゃんに、気になっていたものの聞けなかったkの

(そのあとをききました。kは、あれからじもとのおおきなびょういんつれていかれました。)

その後を聞きました。kは、あれから地元の大きな病院連れて行かれました。

(ぼうさまのちからか、そのころにはすでにかみはいっぽんものこってなく、)

坊様の力か、その頃には既に髪は一本も残ってなく、

(はもののきりくちと、なかみがすかすかのうでのかわだけになっていたそうです。)

刃物の切り口と、中身がスカスカの腕の皮だけになっていたそうです。

(なんとかいちめいはとりとめたものの、)

なんとか一命は取り留めたものの、

(kはいっしょうねたきりになってしまっていました。)

kは一生寝たきりになってしまっていました。

(いしゃのはなしでは、のうにこまかい、「かみのほそさほどのむすうのあな」がひらいていたと・・)

医者の話では、脳に細かい、「髪の細さ程の無数の穴」が開いていたと・・

(みなさんも「かんひも」をみつけても、けっしてうでにはめたりなさいませんよう。)

皆さんも「かんひも」を見つけても、決して腕にはめたりなさいませんよう。

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