泉鏡花 悪獣篇 17

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投稿者投稿者神楽@社長推しいいね1お気に入り登録
プレイ回数237難易度(4.5) 1562打 長文
泉鏡花の中編小説です
順位 名前 スコア 称号 打鍵/秒 正誤率 時間(秒) 打鍵数 ミス 問題 日付
1 やまちゃん 4016 C 4.1 96.5% 370.5 1543 55 35 2025/12/10

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問題文

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(「なにさまそれじゃ、きのうから、ときどきくろくものわくように、われらのからだを) 「何様それじゃ、昨日から、時々黒雲の湧くように、我等の身体を (つつみました。ばばというは、なにものでござるじゃろう。」と、れんぺいは) 包みました。婆というは、何ものでござるじゃろう。」と、廉平は (ゆうしながら、てをかざしてあおでいった。) 揖[ゆう]しながら、手を翳[かざ]して仰いで言った。 (しわでにいきをはっとかけ、ななめにちょうとのみを) 皺手[しわで]に呼吸[いき]をハッとかけ、斜めに丁[ちょう]と鑿を (おさえて、めいっぱいにうみをのぞみ、) 押えて、目一杯に海を望み、 (「さんぜんせかいじゃ、なんでもいようさ。」) 「三千世界じゃ、何でも居ようさ。」 (「どこに、あの、どこにいますのでございますえ。」) 「どこに、あの、どこに居ますのでございますえ。」 (「それそれそこに、それ、ぬしたちのまわりによ。」) 「それそれそこに、それ、主たちの廻りによ。」 (「あれえ、」) 「あれえ、」 (「およそそやつらがなすわざじゃ。よるいちやおどりおって) 「およそ其奴等[そやつら]がなす業[わざ]じゃ。夜一夜踊りおって
(そうぞうしいわ、ちくしょうども、」) 騒々しいわ、畜生ども、」 (とはたとみるや、うしろのやまにかげおおきく、まなこのひかり) とハタと見るや、うしろの山に影大きく、眼[まなこ]の光 (らんらんとして、しるこれあまみやのいっしょうせい。) 爛々[らんらん]として、知るこれ天宮の一将星。 (「うごくな!」) 「動くな!」 (とかっするしたに、どぶり、どぶり、どぶり、となみよ、なみよ、) と喝[かっ]する下に、どぶり、どぶり、どぶり、と浪よ、浪よ、 (なみようずまくよ。) 浪よ渦[うずま]くよ。 (どうじに、つとそのかたてをあげた、たなごころのほうとう、) 同時に、衝[つ]とその片手を挙げた、掌[たなごころ]の宝刀、 (いなずまのはしるがごとく、いてうみにいるぞとみえし。) 稲妻の走るがごとく、射て海に入[い]るぞと見えし。 (やよりもはやこぎよせた、おなじわらべがろを) 矢よりも疾[はや]く漕寄[こぎよ]せた、同じ童[わらべ]が艪[ろ]を (おして、よりおさなきほかのちごと、おやぶねにねたさきのせんどう、) 押して、より幼き他の児[ちご]と、親船に寝た以前[さき]の船頭、
など
(さんたいともふねにあり。) 三体とも船に在[あ]り。 (ななめにたかくそこみゆるまで、かたむいたふなべりから、ににんはんしんを) 斜めに高く底見ゆるまで、傾いた舷[ふなべり]から、二人[ににん]半身を (のりいだして、うつむけにうみをのぞくとおもうと、くろがねの) 乗り出[いだ]して、うつむけに海を覗くと思うと、鉄[くろがね]の (かいな、わらびのて、にじょうのえがすっくとそら、ほさきを) 腕[かいな]、蕨[わらび]の手、二条の柄がすっくと空、穂尖[ほさき]を (みじかに、いっせいにみつまたのほこをかまえたしゅんかん、) 短[みじ]かに、一斉に三叉[みつまた]の戟[ほこ]を構えた瞬間、 (たたみおよそひゃくよじょう、うみいちめんにからくれない。) 畳およそ百余畳、海一面に鮮血[からくれない]。 (みよ、なんかいにきょじんあり、ふじさんをそのすそに、おおしまをまくらにして、ななめにかかる) 見よ、南海に巨人あり、富士山をその裾に、大島を枕にして、斜めにかかる (びみょうのすがた。あおあらしするなみのかなたに、) 微妙の姿。青嵐[あおあらし]する波の彼方[かなた]に、 (そうごんなることぼとけのごとく、たんれいなることびじんににたり。) 荘厳[そうごん]なること仏のごとく、端麗なること美人に似たり。 (あやしきもののちしおはきえて、おとするばかりあさひのかげ。なみをわたるか、) 怪しきものの血潮は消えて、音するばかり旭[あさひ]の影。波を渡るか、 (ちゅうをゆくか、しろきがちょうのかたつばさ、あさかぜにかたむく) 宙を行[ゆ]くか、白き鵞鳥[がちょう]の片翼[かたつばさ]、朝風に傾く (ほかげや、びゃくえ、ときいろ、みずあさぎ、ちらちらと) 帆かげや、白衣[びゃくえ]、水紅色[ときいろ]、水浅葱、ちらちらと (なみにもれて、ふじんとれんぺいがたたずめる、いわやまのねのいわにちかく、) 波に漏れて、夫人と廉平が彳[たたず]める、岩山の根の巌[いわ]に近く、 (のろるるばかりにこぐあおぞらうおあり、いちびふなばたに) 忘るるばかりに漕ぐ蒼空[あおぞら]。魚[うお]あり、一尾舷[ふなばた]に (とんで、うろこのいろ、あたかもゆき。) 飛んで、鱗の色、あたかも雪。
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