波羅蜜恋華

(いきるのはまのみちめぐってこえて)

生きるのは魔の道　巡って越えて

(であいしはさだめか)

出逢いしは　運命(さだめ)か

(めざめのちはまことのゆめ)

目覚めの地は　真(まこと)の夢

(しんわよりとおいひびわたしはほのおのとり)

神話より遠い日々　わたしは炎の鳥

(おうのかたをはなれ)

帝(おう)の肩を離れ

(ぐれんのそらにとんだ)

紅蓮の空に翔(と)んだ

(なんてながいたびなのきおくはすなとまい)

なんて永い旅なの　記憶は砂と舞い

(いまはあなたのうで)

いまは　あなたの腕

(やっとやすらぎおぼえても)

やっと安らぎ覚えても

(まだつばさをつるぎにかえ)

まだ翼を　剣(つるぎ)に変え

(あいするはしゅらどうくぐっておちて)

愛するは修羅道　くぐって堕ちて

(まといしはひいろのとげのよろい)

纏いしは　緋色の棘の鎧

(このなまみがしのはななら)

この生身が　死の花なら

(あなたのけんでさかせてほしい)

あなたの刀(けん)で　咲かせて欲しい

(やさしさとひきかえにつよさをてにいれて)

優しさと引き替えに　強さを手に入れて

(ひとはやみのさきにあるものをさとりたい)

人は闇の先に　有るものを悟りたい

(わたしもかわってゆくこころのおくそこで)

私も変わってゆく　心の奥底で

(おとをたててひらくはすのつぼみをかんじても)

音を立てて開く　蓮(はす)の莟を感じても

(みなもにうくちのはなびら)

水面(みなも)に浮く　血の花びら

(あいのちはせんごく)

愛の地上(ち)は　戦国

(なぜまたのよも)

何故またの世も

(ひるがえるあかいきぬはごろも)

翻る　紅い絹羽衣(きぬはごろも)

(じごくのひでおられながら)

地獄の火で織られながら

(あなたにてんにょのすがたみせる)

あなたに天女の姿　見せる

(いきるのはまのみちめぐってこえて)

生きるのは魔の道　巡って越えて

(おにになれおんなよ)

鬼になれ女よ

(たたえうたえかりょうびんが)

讃え歌え　迦陵頻伽(かりょうびんが)

(あいするはしゅらどうくぐっておちて)

愛するは修羅道　くぐって堕ちて

(まといしはひいろのとげのよろい)

纏いしは　緋色の棘の鎧

(このなまみはしのはななの)

この生身は　死の花なの

(あなたのけんでちらせてほしい)

あなたの刀(けん)で　散らせて欲しい