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問題文
(やくそくのひです。)
約束の日です。
(とはいってのだれかにきめられたわけではありません。)
とは言っても誰かに決められたわけではありません。
(わたしがわたしに、)
私が私に、
(かってにきめたことです。)
勝手に決めたことです。
(いままでなんどもやくそくをやぶってきましたが、)
今まで何度も約束を破ってきましたが、
(さいごくらいは、)
最期くらいは、
(ちゃんとまもりたいとおもったから。)
ちゃんと守りたいと思ったから。
(いいたくていえなかたことが、)
言いたくて言えなかったことが
(いまになってあふれてきて、)
今になって溢れてきて、
(なにもないとおもっていたこころが、)
何もないと思っていた心が、
(こんなにもおもたい。)
こんなにも重たい。
(でも、それでもきょうまでいきてきてよかったです。)
でも、それでも今日まで生きてきてよかったです。
(らくがきだらけのつくえも、)
落書きだらけの机も、
(やぶれたのーとも、)
破れたノートも、
(なくしたふでばこも、)
失くした筆箱も、
(よごれたかばんも、)
汚れた鞄も、
(いっしょうきえないきずになってしまったけど、)
一生消えない傷になってしまったけど、
(このきずがなくなれば、きっといまのわたしはここにいないから。)
この傷がなければ、きっと今の私はここにいないから。
(どんなふこうなものがたりもいつかはむくわれる。)
どんな不幸な物語もいつかは報われる。
(どんなうそもいつかはみやぶられる。)
どんな嘘もいつかは見破られる。
(いままでのわたしは、わたしをうそでかくしつづけていました。)
今まで私は、私を嘘で隠し続けていました。
(おもしろくもないのにわらって、)
面白くもないのに笑って、
(いたくてもなかったことにして、)
痛くてもなかったことにして、
(すきなものにすきだといえなくて、)
好きなものに好きだと言えなくて、
(きらいまものさえすくって、)
嫌いなものさえ救って、
(たにんのなかのわたしをまもるために、)
他人の中の私を守る為に、
(ほんとうのじぶんをなんどもころしました。)
本当の自分を何度も殺しました。
(きずつけないために、)
傷つけない為に、
(きずつけられないために。)
傷つけられない為に。
(ごめんなさい。)
ごめんなさい。
(わたしはもうげんかいです。)
私はもう限界です。