鳥の感動物語(part4)
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問題文
(たすけようとしてくれてありがとう)
助けようとしてくれてありがとう
(もみじのきれいなこのきせつ。わたしはははをおもいだす・・・)
もみじの綺麗なこの季節。私は母を思い出す・・・
(だいすきなははをおもいだしてがっこうにいくことさえわすれてもみじをみつめる。)
大好きな母を思い出して学校に行くことさえ忘れてもみじを見つめる。
(ただいっぽんの、おおきなおおきなきれいなもみじのきだけを)
ただ一本の、大きな大きな綺麗なもみじの木だけを
(わたしのおともだちのこざくらいんこのうもちゃん。わたしのいえからもみじのきをじっと)
私のお友達の小桜インコのうもちゃん。私の家からもみじの木をジッと
(みつめてはそとのとりにあいさつする。それがうもの1にちのはじまり。)
見つめては外の鳥に挨拶する。それがうもの1日の始まり。
(わたしのあしもとにきてはぱんをようきゅうする。あげるとびょうきになるのであげないと、)
私の足元に来てはパンを要求する。あげると病気になるのであげないと、
(わたしのあしをちがでるまでかみまくる。わかったから。といってえさを「ぱん」)
私の足を血が出るまで噛みまくる。わかったから。と言って餌を「パン」
(といいながらわたすと、「これじゃない!」というようにまたおなじところをかんでくる)
と言いながら渡すと、「これじゃない!」と言うようにまた同じ所を噛んでくる
(でもわたしはにがわらいしながら、うもをひきはなす。うもはしかたなくかえっていく。)
でも私は苦笑いしながら、うもを引き離す。うもは仕方なく帰って行く。
(あしにばんそうこうをはって、がっこうにいく。がっこうからかえってくると、うもがまちかまえて)
足に絆創膏を貼って、学校に行く。学校から帰ってくると、うもが待ち構えて
(けーじからだしてほしいというように、ぴよぴよないている。)
ケージから出して欲しいと言うように、ピヨピヨ鳴いている。
(それがいちねんじゅうつづく。とくにこのきせつ。こうようのきせつはいちばんはげしくなく。)
それが一年中続く。特にこの季節。紅葉の季節は一番激しく鳴く。
(はげしくなきながらそとをみてしずかになる。そとのとりはまったくいない。それなのに)
激しく鳴きながら外を見て静かになる。外の鳥は全く居ない。それなのに
(ずっとそとをみている。なんでだろう?そうおもって、きゃりーけーすのなかにうもを)
ずっと外を見ている。何でだろう?そう思って、キャリーケースの中にうもを
(いれて、そとをほっつきあるく。いっぽんのもみじのきのまえでうもははげしくはんのうした。)
入れて、外をほっつき歩く。一本のもみじの木の前でうもは激しく反応した。
(こどもが「あっ!とりさんだ~!」といってこっちにかけよってくる。わたしはえがおで)
子供が「あっ!鳥さんだ〜!」と言ってこっちに駆け寄ってくる。私は笑顔で
(こどもをみつめて「このこはうもっていうのよ。おともだちになってあげてね。」)
子供を見つめて「この子はうもって言うのよ。お友達になってあげてね。」
(というと、こどもは「うもちゃん!いっしょにあそぼう!」といってけーじをあけようと)
と言うと、子供は「うもちゃん!一緒に遊ぼう!」と言ってケージを開けようと
(したとき、わたしは「にげちゃうともうかえってこないからあけないでね。」)
した時、私は「逃げちゃうともう帰ってこないから開けないでね。」
(といったとき、こどものははおやが「すみません!」とかけよってきた。)
と言った時、子供の母親が「すみません!」と駆け寄ってきた。
(「こらこら。ひとのとりさんのけーじをかってにあけないの。それにしてもかわいいわ」)
「こらこら。人の鳥さんのケージを勝手に開けないの。それにしても可愛いわ」
(うれしくなって「うもっていうんです。かわいいでしょう。」とじまんした。)
嬉しくなって「うもって言うんです。可愛いでしょう。」と自慢した。
(うももじまんげにうんうんとうなずいていた。ははおやは「うもちゃん。おもいですわねぇ」)
うもも自慢げにウンウンと頷いていた。母親は「うもちゃん。思い出すわねぇ」
(こどもが「そうだよね。ぴょろちゃんはもういないけどね。」とさびしそうにいった)
子供が「そうだよね。ピョロちゃんはもういないけどね。」と寂しそうに言った
(「とりをかっていたんですか?」ときくと、「えぇ。このこうまれかわりなん)
「鳥を飼っていたんですか?」と聞くと、「えぇ。この子生まれ変わりなん
(じゃないかってくらいすごくにているもの」こざくらいんこというのはかくじつだった。)
じゃないかってくらいすごく似ているもの」小桜インコというのは確実だった。
(どうやらそのいんこは1かげつまえになくなったらしい。びょうきだったそう。)
どうやらそのインコは1ヶ月前に亡くなったらしい。病気だったそう。
(「いまいるいんこさんをだいじにね。さようなら。」ははおやはそういった。こどもは)
「今いるインコさんを大事にね。さようなら。」母親はそう言った。子供は
(ははおやについていった。 わたしをみて「おねえちゃんはいいね。うもちゃんがいて。」)
母親についていった。 私を見て「お姉ちゃんはいいね。うもちゃんがいて。」
(わたしはいえにかえって、じぶんのおやにうもがいてよかったかきいた。おやはもちろん!)
私は家に帰って、自分の親にうもが居て良かったか聞いた。親はもちろん!
(とこたえた。やっぱりそうだよね!というと、じぶんのへやのべっどにねっころがった)
と答えた。やっぱりそうだよね!と言うと、自分の部屋のベッドに寝っ転がった
(へやぎからせいふくにきがえてそとをほっつきあるいた。うもをつれて。)
部屋着から制服に着替えて外をほっつき歩いた。うもを連れて。
(そしてこんびににきた。こんびにでこーらとぽてちをかって、すーぱーにいった)
そしてコンビニに来た。コンビニでコーラとポテチを買って、スーパーに行った
(そしてあるばいとしゅうりょうご、ごご5:55、いえにかえった。うもはたのしそうだった)
そしてアルバイト終了後、午後5:55、家に帰った。うもは楽しそうだった
(そして、おやにかくれてこーらとぽてちをたべて、ゆうしょくはたべてきたといい、ふろに)
そして、親に隠れてコーラとポテチを食べて、夕食は食べてきたといい、風呂に
(はいった。そのご、さいれんのおとでめをさました。)
入った。その後、サイレンの音で目を覚ました。
(よる8:30。かみをいそいでとかしてむすび、きがえてしたにおりた。するとははが)
夜8:30。髪を急いでとかして結び、着替えて下に降りた。すると母が
(たおれていた。わたしはなきながらうもをけーすのなかにいれてくるまをうんてんした。)
倒れていた。私は泣きながらうもをケースの中に入れて車を運転した。
(すぐびょういんにとうちゃくし、ははおやのもとについた。うもはみまもっていた。)
すぐ病院に到着し、母親の元についた。うもは見守っていた。
(わたしはがんばって!がんばって!とおかあさんのてをつかんだ。しかしそのおもいは)
私は頑張って!頑張って!とお母さんの手を掴んだ。しかしその思いは
(とどかなかった。ははは、たおれてから6ふんでしんでしまったのだ。わたしはまだこうこう1ねん)
届かなかった。母は、倒れてから6分で死んでしまったのだ。私はまだ高校1年
(で、まだみせいねんのこどもだった。なのにははがしんでしまったことでくらいきもち)
で、まだ未成年の子供だった。なのに母が死んでしまったことで暗い気持ち
(になってしまった。それがはんとしほどつづいた。わたしのこころのささえになったのは)
になってしまった。それが半年ほど続いた。私の心の支えになったのは
(うもと、おとうさんんお、いっぴきとひとりだった。わたしはがっこうにいくまえにげんかんでほほえんで)
うもと、お父さん。一匹と一人だった。私は学校に行く前に玄関で微笑んで
(いる、ははのしゃしんにてをあわせると、そのたなのしたでしゃがみこんでしまい、がっこう)
いる、母の写真に手を合わせると、その棚の下でしゃがみ込んでしまい、学校
(へさえいけなくなってしまった。はんとしのうち、がっこうにいけたのは6かいだった。)
へさえ行けなくなってしまった。半年のうち、学校に行けたのは6回だった。
(うもにすがりついて、しゃしんをいだきながらわんわんないていた。それでもおとうさん)
うもにすがりついて、写真を抱きながらわんわん泣いていた。それでもお父さん
(はおこらなかったし、むりにがっこうにいかせなかった。うもはわたしをみてとまどっていた)
は怒らなかったし、無理に学校に行かせなかった。うもは私を見て戸惑っていた
(めをまんまるくして、わたしをみつめていた。わたしがどんなじょうきょうかわかっている。)
目をまんまるくして、私を見つめていた。私がどんな状況かわかっている。
(わたしははんとしのあいだに、おとうさんにつれられて、しんりょうないかにかよい、かるいうつであること)
私は半年の間に、お父さんに連れられて、心療内科に通い、軽いうつであること
(がわかった。わたしはそのあいだに、べっどのうえでねっころがって、とにかくすまほをみた)
がわかった。私はその間に、ベッドの上で寝っ転がって、とにかくスマホを見た
(いもうとが「はいるよ・・・」といってそっとはいってきた。いもうとはわたしほどかなしくないみたい)
妹が「入るよ・・・」と言ってそっと入ってきた。妹は私ほど悲しくないみたい
(わたしは「うつのなおしかた」にかんするさいとをひらいてみていた。いもうとは「そんなにかなしい)
私は「うつの治し方」に関するサイトを開いて見ていた。妹は「そんなに悲しい
(の?ちょっとおおげさじゃないの?」ときいたが、わたしはかなしかった。それにわたしは)
の?ちょっと大げさじゃないの?」と聞いたが、私は悲しかった。それに私は
(ぎゃくじょうした。「いいかげんにしてよ!おまえなんかわたしのきもちなんかわからない!)
逆上した。「いい加減にしてよ!お前なんか私の気持ちなんかわからない!
(わたしのきもちをわかってくれるのはうもとおとうさんだけだもん!おまえはもうへやに)
私の気持ちをわかってくれるのはうもとお父さんだけだもん!お前はもう部屋に
(はいってくるな!」とほんねをはきだすと、いもうとはめになみだをためて「・・・ごめん」と)
入ってくるな!」と本音を吐き出すと、妹は目に涙をためて「・・・ごめん」と
(いって、へやをでていった。わたしはきをまぎらわすためにまたねむった。)
言って、部屋を出ていった。私は気を紛らわすためにまた眠った。
(わたしはあるゆめをみて、めがさめた。したにおりて、うもをつれて、よるに)
私はある夢を見て、目が覚めた。下に降りて、うもを連れて、夜に
(そとをほっつきあるいて、こんびにでじゅーすをかうと、そとのべんちでのんだ。)
外をほっつき歩いて、コンビニでジュースを買うと、外のベンチで飲んだ。
(うもはそれをみてぴっとないた。わたしはふどうさんやへむかい、5まんえんのへやをこうにゅうし)
うもはそれを見てぴっと鳴いた。私は不動産屋へ向かい、5万円の部屋を購入し
(た。やちんは7まん5000えんで、ばいとすればなんとかなるきんがくだった。)
た。家賃は7万5000円で、バイトすれば何とかなる金額だった。
(まずちちおやに、「ひっこした」とつたえ、ほこりやよごれをいっしょうけんめいふいた。そして、)
まず父親に、「引っ越した」と伝え、埃や汚れを一生懸命拭いた。そして、
(じぶんのへやからべっどをかいたいして、はこびだして、じたくにおいた。)
自分の部屋からベッドを解体して、運び出して、自宅に置いた。
(でんきゅうをつけて、ほんだなと、しょもつ、のーとやきょうかしょに、せいふくやへやぎ、ふくなどを)
電球をつけて、本棚と、書物、ノートや教科書に、制服や部屋着、服などを
(せいりせいとんし、さいごにうものけーじをとってひっこしはしゅうりょうした。)
整理整頓し、最後にうものケージをとって引っ越しは終了した。
(きっちんもしっかりせんじょうして、しんしつもしっかりきれいにした。)
キッチンもしっかり洗浄して、寝室もしっかりキレイにした。
(はなやかなひとりぐらしがすたーとした。そうだ、ひとつやることをわすれていた。)
華やかな一人暮らしがスタートした。そうだ、一つやることを忘れていた。
(ぺっとしょっぷにむかい、うもとどうじような、けなみで、いろのこざくらいんこを)
ペットショップに向かい、うもと同じような、毛並みで、色のコザクラインコを
(こうにゅうした。そしてじっかにむかいぴんぽんした。)
購入した。そして実家に向かいピンポンした。
(そして、いもうとがでてきて、いもうとはいっしゅんこおりついた。どうやらわたしをぎゃくじょうさせたことを)
そして、妹が出てきて、妹は一瞬凍りついた。どうやら私を逆上させたことを
(はんせいしているようだった。わたしはべつになんともないというかおをして、それをわたした。)
反省しているようだった。私は別に何ともないという顔をして、それを渡した。
(いもうとはえがおになった。わたしは「うもをかってにつれていってごめんね。でもおかあさんが)
妹は笑顔になった。私は「うもを勝手に連れていってごめんね。でもお母さんが
(わたしにって、のこしてくれたさいごのぷれぜんとだから。」そうしてわたしはいもうとをいだいた。)
私にって、残してくれた最後のプレゼントだから。」そうして私は妹を抱いた。
(うもがげんきをくれて、ひとりぐらしのけついをさせてくれた。おかあさんのさいごにのこし)
うもは元気をくれて、一人暮らしの決意をさせてくれた。お母さんの最後に残し
(てくれたさいごのぷれぜんとなんだから!)
てくれた最後のプレゼントなんだから!