有島武郎 或る女㊲
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問題文
(じむちょうはおどろいたらしかった。めをおおきくしてなにかいおうとするうちに、ようこの)
事務長は驚いたらしかった。目を大きくして何かいおうとするうちに、葉子の
(したはじぶんでもおもいもうけなかったじょうねつをおびてふるえながらうごいていた。「しって)
舌は自分でも思い設けなかった情熱を帯びて震えながら動いていた。「知って
(います。しっていますとも・・・。あなたはほんとに・・・ひどいかたですのね。)
います。知っていますとも・・・。あなたはほんとに・・・ひどい方ですのね。
(わたしなんにもしらないとおもってらっしゃるのね。ええ、わたしはぞんじません、)
わたしなんにも知らないと思ってらっしゃるのね。ええ、わたしは存じません、
(ぞんじません、ほんとに・・・」なにをいうつもりなのかじぶんでもわからなかった。)
存じません、ほんとに・・・」何をいうつもりなのか自分でもわからなかった。
(ただはげしいしっとがあたまをぐらぐらさせるばかりにこうじてくるのをしっていた。)
ただ激しい嫉妬が頭をぐらぐらさせるばかりに嵩じて来るのを知っていた。
(おとこがあるきかいにはてきずもおわないでじぶんからはなれていく・・・そういういまいま)
男がある機会には手傷も負わないで自分から離れて行く・・・そういういまいま
(しいよそうでとりみだされていた。ようこはせいらいこんなみじめなまっくらなおもいにとらえ)
しい予想で取り乱されていた。葉子は生来こんなみじめなまっ暗な思いに捕え
(られたことがなかった。それはせいめいがみすみすじぶんからはなれていくのをみまもるほど)
られた事がなかった。それは生命が見す見す自分から離れて行くのを見守るほど
(みじめでまっくらだった。このひとをじぶんからはなれさすくらいならころしてみせる、)
みじめでまっ暗だった。この人を自分から離れさすくらいなら殺してみせる、
(そうようこはとっさにおもいつめてみたりした。ようこはもうがまんにもそこにたって)
そう葉子はとっさに思いつめてみたりした。葉子はもう我慢にもそこに立って
(いられなくなった。じむちょうにたおれかかりたいしょうどうをしいてじっとこらえながら、)
いられなくなった。事務長に倒れかかりたい衝動をしいてじっとこらえながら、
(きれいにととのえられたしんだいにようやくこしをおろした。びみょうなきょくせんをながくえがいて)
きれいに整えられた寝台にようやく腰をおろした。美妙な曲線を長く描いて
(のどかにひらいたまゆねはいたましくみけんにあつまって、きゅうにやせたかとおもうほどほそった)
のどかに開いた眉根は痛ましく眉間に集まって、急にやせたかと思うほど細った
(はなすじはおそろしくかんしょうてきないたいたしさをそのかおにあたえた。いつになくわかわかしくよそおった)
鼻筋は恐ろしく感傷的な痛々しさをその顔に与えた。いつになく若々しく装った
(ふくそうまでが、ひにくなはんごのようにこまたのきれあがったやせがたなそのにくをいたましく)
服装までが、皮肉な反語のように小股の切れあがったやせ型なその肉を痛ましく
(しいたげた。ながいそでのしたでりょうてのゆびをおれよとばかりくみあわせて、なにもかもさいて)
虐げた。長い袖の下で両手の指を折れよとばかり組み合わせて、何もかも裂いて
(すてたいひすてりっくなしょうどうをけんめいにおさえながら、ようこはつばものみこめないほど)
捨てたいヒステリックな衝動を懸命に抑えながら、葉子は唾も飲みこめないほど
(くるおしくなってしまっていた。じむちょうはぐうぜんにふしぎをみつけたこどものような)
狂おしくなってしまっていた。事務長は偶然に不思議を見つけた子供のような
(こうきなあきれたかおつきをして、ようこのすがたをみやっていたが、かたほうのすりっぱを)
好奇なあきれた顔つきをして、葉子の姿を見やっていたが、片方のスリッパを
(ぬぎおとしたそのしろたびのあしもとから、ややみだれたそくはつまでをしげしげとみあげ)
脱ぎ落したその白足袋の足もとから、やや乱れた束髪までをしげしげと見上げ
(ながら、「どうしたんです」といぶかるごとくきいた。ようこはひったくるように)
ながら、「どうしたんです」といぶかるごとく聞いた。葉子はひったくるように
(さそくにへんじをしようとしたけれども、どうしてもそれができなかった。くらちは)
さそくに返事をしようとしたけれども、どうしてもそれができなかった。倉地は
(そのようすをみるとこんどはまじめになった。そしてくちのはたまでもっていったはまきを)
その様子を見ると今度はまじめになった。そして口の端まで持って行った葉巻を
(そのままとれいのうえにおいてたちあがりながら、「どうしたんです」ともういちど)
そのままトレイの上に置いて立ち上がりながら、「どうしたんです」ともう一度
(ききなおした。それとどうじに、ようこもおもいきりれいこくに、「どうもしやしません」)
聞きなおした。それと同時に、葉子も思いきり冷酷に、「どうもしやしません」
(ということができた。ふたりのことばがもつれかえったように、ふたりのふしぎなかんじょうも)
という事ができた。二人の言葉がもつれ返ったように、二人の不思議な感情も
(もつれあった。もうこんなところにはいない、ようこはこのうえのあっぱくにはたえられなく)
もつれ合った。もうこんな所にはいない、葉子はこの上の圧迫には堪えられなく
(なって、はなやかなすそをけみだしながらまっしぐらにとぐちのほうにはしりでようと)
なって、はなやかな裾を蹴乱しながらまっしぐらに戸口のほうに走り出ようと
(した。じむちょうはそのしゅんかんにようこのなよやかなかたをさえぎりとめた。ようこは)
した。事務長はその瞬間に葉子のなよやかな肩をさえぎりとめた。葉子は
(さえぎられてぜひなくじむてーぶるのそばにたちすくんだが、ほこりもはじもよわさも)
さえぎられて是非なく事務テーブルのそばに立ちすくんだが、誇りも恥も弱さも
(わすれてしまっていた。どうにでもなれ、ころすかしぬかするのだ、そんなことをおもう)
忘れてしまっていた。どうにでもなれ、殺すか死ぬかするのだ、そんな事を思う
(ばかりだった。こらえにこらえていたなみだをながれるにまかせながら、じむちょうのおおきな)
ばかりだった。こらえにこらえていた涙を流れるに任せながら、事務長の大きな
(てをかたにかんじたままで、しゃくりあげてうらめしそうにたっていたが、てぢかに)
手を肩に感じたままで、しゃくり上げて恨めしそうに立っていたが、手近に
(かざってあるじむちょうのかぞくのしゃしんをみると、かっときがのぼせてぜんごのわきまえも)
飾ってある事務長の家族の写真を見ると、かっと気がのぼせて前後のわきまえも
(なく、それをひったくるとともにりょうてにあらんかぎりのちからをこめて、ひとごろしでも)
なく、それを引ったくるとともに両手にあらん限りの力を込めて、人殺しでも
(するようなきおいでずたずたにひきさいた。そしてもみくたになったしゃしんのくずを)
するような気負いでずたずたに引き裂いた。そしてもみくたになった写真の屑を
(おとこのむねもとおれとなげつけると、しゃしんのあたったそのところにかみつきもしかねまじき)
男の胸も透れと投げつけると、写真のあたったその所にかみつきもしかねまじき
(きょうらんのすがたとなって、すてみにむしゃぶりついた。じむちょうはおもわずみをひいてりょうてを)
狂乱の姿となって、捨て身に武者ぶりついた。事務長は思わず身を退いて両手を
(のばしてはしりよるようこをせきとめようとしたが、ようこはわれにもなくがむしゃに)
伸ばして走りよる葉子をせき止めようとしたが、葉子はわれにもなく我武者に
(すりいって、おとこのむねにかおをふせた。そしてりょうてでかたのふくじをつめもたてよとつかみ)
すり入って、男の胸に顔を伏せた。そして両手で肩の服地を爪も立てよとつかみ
(ながら、しばらくはをくいしばってふるえているうちに、それがだんだんすすり)
ながら、しばらく歯をくいしばって震えているうちに、それがだんだんすすり
(なきにかわっていって、しまいにはさめざめとこえをたててなきはじめた。)
泣きに変わって行って、しまいにはさめざめと声を立てて泣きはじめた。
(そしてしばらくはようこのぜつぼうてきななきごえばかりがへやのなかのしずかさをかきみだして)
そしてしばらくは葉子の絶望的な泣き声ばかりが部屋の中の静かさをかき乱して
(ひびいていた。とつぜんようこはくらちのてをじぶんのせなかにかんじて、でんきにでもふれた)
響いていた。突然葉子は倉地の手を自分の背中に感じて、電気にでも触れた
(ようにおどろいてとびのいた。くらちになきながらすがりついたようこがくらちからどんな)
ように驚いて飛びのいた。倉地に泣きながらすがりついた葉子が倉地からどんな
(ものをうけとらねばならぬかはしれきっていたのに、やさしいことばでもかけて)
ものを受け取らねばならぬかは知れきっていたのに、優しい言葉でもかけて
(もらえるかのごとくふるまったじぶんのむじゅんにあきれて、おそろしさにりょうてでかおを)
もらえるかのごとく振る舞った自分の矛盾にあきれて、恐ろしさに両手で顔を
(おおいながらへやのすみにさがっていった。くらちはすぐちかよってきた。)
おおいながら部屋のすみに退(さが)って行った。倉地はすぐ近寄って来た。
(ようこはねこにみこまれたかなりやのようにみもだえしながらへやのなかをにげに)
葉子は猫に見込まれたカナリヤのように身もだえしながら部屋の中を逃げに
(かかったが、じむちょうはてもなくおいすがって、ようこのにのうでをとらえてちからまかせに)
かかったが、事務長は手もなく追いすがって、葉子の二の腕を捕えて力まかせに
(ひきよせた。ようこもほんきにあらんかぎりのちからをだしてさからった。しかしそのときの)
引き寄せた。葉子も本気にあらん限りの力を出してさからった。しかしその時の
(くらちはもうふだんのくらちではなくなっていた。けさしゃしんをみていたとき、うしろから)
倉知はもうふだんの倉知ではなくなっていた。けさ写真を見ていた時、後ろから
(ようこをだきしめたそのくらちがめざめていた。おこったやじゅうにみるきょうぼうな、)
葉子を抱きしめたその倉地が目ざめていた。怒った野獣に見る狂暴な、
(ふせぎようのないちからがあらしのようにおとこのごたいをさいなむらしく、くらちはそのちからの)
防ぎようのない力があらしのように男の五体をさいなむらしく、倉地はその力の
(したにうめきもがきながら、ようこにまっしぐらにつかみかかった。「またおれを)
下にうめきもがきながら、葉子にまっしぐらにつかみかかった。「またおれを
(ばかにしやがるな」ということばがくいしばったはのあいだからかみなりのようにようこのみみを)
ばかにしやがるな」という言葉がくいしばった歯の間から雷のように葉子の耳を
(うった。ああこのことばーーこのむきだしなうちょうてんなこうふんしたことばこそようこがおとこの)
打った。ああこの言葉ーーこのむき出しな有頂天な興奮した言葉こそ葉子が男の
(くちからたしかにきこうとまちもうけたことばだったのだ。ようこはらんぼうなほうようのなかに)
口から確かに聞こうと待ち設けた言葉だったのだ。葉子は乱暴な抱擁の中に
(それをきくとともに、こころのすみにかるいよゆうのできたのをかんじてじぶんというものが)
それを聞くとともに、心のすみに軽い余裕のできたのを感じて自分というものが
(どこかのすみにあたまをもたげかけたのをおぼえた。くらちのとったたいどにたいしてさくいの)
どこかのすみに頭をもたげかけたのを覚えた。倉地の取った態度に対して作為の
(あるおうたいができそうにさえなった。ようこはまえどおりすすりなきをつづけては)
ある応対ができそうにさえなった。葉子は前どおりすすり泣きを続けては
(いたが、そのなみだのなかにはもういつわりのしずくすらまじっていた。「いやです)
いたが、その涙の中にはもう偽りのしずくすらまじっていた。「いやです
(はなして」こういったことばもようこにはどこかぎきょくてきなふしぜんなことばだった。しかし)
放して」こういった言葉も葉子にはどこか戯曲的な不自然な言葉だった。しかし
(くらちははんたいにようこのいちごいちごによいしれてみえた。「だれがはなすか」じむちょうの)
倉地は反対に葉子の一語一語に酔いしれて見えた。「誰が離すか」事務長の
(ことばはみじめにもかすれおののいていた。ようこはどんどんうしなったところをとりかえして)
言葉はみじめにもかすれおののいていた。葉子はどんどん失った所を取り返して
(いくようにおもった。そのくせそのたいどははんたいにますますたよりなげなやるせない)
行くように思った。そのくせその態度は反対にますますたよりなげなやる瀬ない
(ものになっていた。くらちのひろいむねとふというでとのあいだにはがいにだきしめられ)
ものになっていた。倉地の広い胸と太い腕との間に羽がいに抱きしめられ
(ながら、ことりのようにぶるぶるとふるえて、「ほんとうにはなしてくださいまし」)
ながら、小鳥のようにぶるぶると震えて、「ほんとうに離してくださいまし」
(「いやだよ」ようこはくらちのせっぷんをみぎにひだりによけながら、さらにはげしくすすり)
「いやだよ」葉子は倉地の接吻を右に左によけながら、さらに激しくすすり
(ないた。くらちはちめいしょうをうけたけもののようにうめいた。そのうでにはあくまのような)
泣いた。倉地は致命傷を受けた獣のようにうめいた。その腕には悪魔のような
(ちのながれるのがようこにもかんぜられた。ようこはほどをみはからっていた。そしておとこの)
血の流れるのが葉子にも感ぜられた。葉子は程を見計らっていた。そして男の
(はりつめたじょうよくのいとがたちきれんばかりにきんちょうしたとき、ようこはふとなきやんで)
張りつめた情欲の糸が断ち切れんばかりに緊張した時、葉子はふと泣きやんで
(きっとくらちのかおをふりあおいだ。そのめからはくらちがおもいもかけなかったするどいつよい)
きっと倉地の顔を振り仰いだ。その目からは倉地が思いもかけなかった鋭い強い
(ひかりがはなたれていた。「ほんとうにはなしていただきます」ときっぱりいって、)
光が放たれていた。「ほんとうに放していただきます」ときっぱりいって、
(ようこはきびんにちょっとゆるんだくらちのてをすりぬけた。そしていちはやくへやを)
葉子は機敏にちょっとゆるんだ倉地の手をすりぬけた。そしていち早く部屋を
(よこすじかいにとぐちまでにげのびて、はんどるにてをかけながら、「あなたはけさ)
横筋かいに戸口まで逃げのびて、ハンドルに手をかけながら、「あなたはけさ
(このとにかぎをおかけになって、・・・それはてごめです・・・わたし・・・」)
この戸に鍵をおかけになって、・・・それは手籠めです・・・わたし・・・」
(といってすこしじょうにげきしてうつむいてまたなにかいいつづけようとするらしかったが、)
といって少し情に激してうつむいてまた何かいい続けようとするらしかったが、
(とつぜんとをあけてでていってしまった。とりのこされたくらちはあきれてしばらく)
突然戸をあけて出て行ってしまった。取り残された倉地はあきれてしばらく
(たっているようだったが、やがてえいごでらんぼうなじゅそをくちばしりながら、いきなり)
立っているようだったが、やがて英語で乱暴な呪詛を口走りながら、いきなり
(へやをでてようこのあとをおってきた。そしてまもなくようこのへやのところにきて)
部屋を出て葉子のあとを追って来た。そしてまもなく葉子の部屋の所に来て
(のっくした。ようこはかぎをかけたままだまってこたえないでいた。じむちょうはなおにさんど)
ノックした。葉子は鍵をかけたまま黙って答えないでいた。事務長はなお二三度
(のっくをつづけていたが、いきなりなにかおおごえでものをいいながらせんいのこうろくのへやに)
ノックを続けていたが、いきなり何か大声で物をいいながら船医の興録の部屋に
(はいるのがきこえた。ようこはこうろくがじむちょうのさしがねでなんとかいいにくる)
はいるのが聞こえた。葉子は興録が事務長のさしがねでなんとかいいに来る
(だろうとひそかにこころまちにしていた。ところがなんともいってこないばかりか、)
だろうとひそかに心待ちにしていた。ところがなんともいって来ないばかりか、
(せんいしつからはときどきあたりをはばからないたかわらいさえきこえて、じむちょうはよういにその)
船医室からは時々あたりをはばからない高笑いさえ聞えて、事務長は容易にその
(へやをでていきそうなけはいもなかった。ようこはこうふんにもえたついらいらしたこころで)
部屋を出て行きそうな気配もなかった。葉子は興奮に燃え立ついらいらした心で
(そこにいるじむちょうのすがたをいろいろそうぞうしていた。ほかのことはひとつもあたまのなかには)
そこにいる事務長の姿をいろいろ想像していた。ほかの事は一つも頭の中には
(はいってこなかった。そしてつくづくじぶんのこころのかわりかたのはげしさに)
はいって来なかった。そしてつくづく自分の心の変わりかたの激しさに
(おどろかずにはいられなかった。「さだこ!さだこ!」ようこはとなりにいるひとをよびだす)
驚かずにはいられなかった。「定子! 定子!」葉子は隣にいる人を呼び出す
(ようなきでちいさなこえをだしてみた。そのさいあいのなをこえにまでだしてみても、その)
ような気で小さな声を出してみた。その最愛の名を声にまで出してみても、その
(ひびきのなかにはわすれていたゆめをおもいだしたほどのこたえもなかった。)
響きの中には忘れていた夢を思い出したほどの反応(こたえ)もなかった。
(どうすればひとのこころというものはこんなにまでかわりはてるものだろう。ようこは)
どうすれば人の心というものはこんなにまで変わり果てるものだろう。葉子は
(さだこをあわれむよりも、じぶんのこころをあわれむためになみだぐんでしまった。そして)
定子をあわれむよりも、自分の心をあわれむために涙ぐんでしまった。そして
(なんのきなしにしょうたくのまえにこしをかけて、たいせつなもののなかにしまっておいた、)
なんの気なしに小卓の前に腰をかけて、大切なものの中にしまっておいた、
(そのころにほんではめずらしいふぁうんてん・ぺんをとりだして、ふでのうごくままに)
そのころ日本では珍しいファウンテン・ペンを取り出して、筆の動くままに
(そこにあったかみきれにじをかいてみた。)
そこにあった紙きれに字を書いてみた。