グロースターの仕立屋 6/13
戻ってきたシンプキンは、穴糸の包を土瓶の中にこっそりかくした
ピーター・ラビットのお話 15
ベアトリクス・ポター 作
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問題文
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(ちいさなねずみたちは、さっきでていったあなから、またあたまをだして、)
小さなねずみたちは、さっき出ていった穴から、また頭を出して、
(したてやのいうことをきいていた。)
仕立屋の言うことを聞いていた。
(ねずみたちは、たふたのうらじのことや、)
ねずみたちは、タフタの裏地のことや、
(ちいさなねずみのけーぷのことをささやきあった。)
小さなねずみのケープのことをささやきあった。
(そのうち、ねずみたちはとつぜん、はめいたのうしろのつうろにはしりこんだ。)
そのうち、ねずみたちは突然、羽目板の後ろの通路に走り込んだ。
(そして、いえからいえへうつっていきながら、)
そして、家から家へうつっていきながら、
(たがいにきいきいよびかわした。)
たがいにきいきい呼び交わした。
(こうして、しんぷきんがつぼにみるくをかってかえってきたとき、)
こうして、シンプキンがつぼにミルクを買って帰ってきたとき、
(したてやのへやには、ねずみはいっぴきもいなくなっていた。)
仕立屋の部屋には、ねずみは一匹もいなくなっていた。
(しんぷきんは、おもてのとをあけ、)
シンプキンは、表の戸を開け、
(「ぐるる、にゃーお!」といいながら、へやにとびこんできた。)
「ぐるる、にゃーお!」といいながら、部屋に飛び込んできた。
(これは、ねこがきげんのわるいときにだすなきごえだった。)
これは、ねこが機嫌の悪いときに出す鳴き声だった。
(しんぷきんは、ゆきがきらいだった。)
シンプキンは、雪が嫌いだった。
(しんぷきんのみみにもゆき、くびのつけねにもゆきが、たまっていた。)
シンプキンの耳にも雪、首のつけねにも雪が、たまっていた。
(しんぷきんはぱんとそーせーじをしょっきだなのうえにおき、)
シンプキンはパンとソーセージを食器棚の上に置き、
(くんくんはなをうごかした。)
くんくん鼻を動かした。
(「しんぷきん、わしのあないとはどこだ?」と、したてやはきいた。)
「シンプキン、わしの穴糸はどこだ?」と、仕立屋は聞いた。
(けれども、しんぷきんは、みるくをたなのうえにおき、)
けれども、シンプキンは、ミルクを棚の上に置き、
(おかしいぞというかおで、こうちゃぢゃわんをじっとみた。)
おかしいぞという顔で、紅茶茶碗をじっと見た。
(しんぷきんは、ふとったちいさいねずみをいっぴき、ゆうはんにたべたかったのだ!)
シンプキンは、太った小さいねずみを一匹、夕飯に食べたかったのだ!
など
(「しんぷきん、わしのあないとはどこだ?」と、したてやはきいた。)
「シンプキン、わしの穴糸はどこだ?」と、仕立屋は聞いた。
(しんぷきんは、ちいさなつつみを、こっそりどびんのなかにかくした。)
シンプキンは、小さなつつみを、こっそり土瓶の中にかくした。
(ちっとつばをはき、したてやのほうをむいてうなった。)
ちっとツバを吐き、仕立屋の方を向いてうなった。
(もし、しんぷきんにくちがきけたら、こうきいたことだろう。)
もし、シンプキンに口がきけたら、こう聞いたことだろう。
(「わたしのねずみはどこです?」)
「わたしのねずみはどこです?」
(「やれやれ、わしはもうおしまいだ!」と、したてやはいって、)
「やれやれ、わしはもうおしまいだ!」と、仕立屋は言って、
(がっかりしたようすでべっどにはいった。)
がっかりしたようすでベッドにはいった。