オオカミ王ロボ 17

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プレイ回数704難易度(4.3) 1302打 長文
シートン動物記
アーネスト・トムソン・シートン作
偕成社文庫

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(ぶらんかがあわれなさいごをとげるあいだ、それからわれわれがいえじにむかうあいだも、)

ブランカがあわれな最期をとげるあいだ、それから我々が家路に向かう間も、

(とおいだいちをさまようろぼのさけびごえがながれつづけた。)

遠い台地をさまようロボの叫び声が流れ続けた。

(きっとぶらんかをさがしていたのだろう。)

きっとブランカを探していたのだろう。

(ろぼはけっしてぶらんかをみすてたのではなかった。)

ロボはけっしてブランカを見捨てたのではなかった。

(ただ、どうしてもすくえないとしっていたものだから、)

ただ、どうしても救えないと知っていたものだから、

(ちかづくわれわれをめにして、どうにもならぬだいにのてんせいのような、)

近づく我々を目にして、どうにもならぬ第二の天性のような、

(てっぽうへのおそれがあたまをもたげたのである。)

鉄砲への恐れが頭をもたげたのである。

(このひいちにち、ぶらんかをさがしてさまようろぼの、あわれななきごえがきこえた。)

この日一日、ブランカを探してさまようロボの、あわれな鳴き声がきこえた。

(しまいに、わたしはかうぼーいのひとりにこういったものである。)

しまいに、わたしはカウボーイの一人にこう言ったものである。

(「ぶらんかがあいつのかみさんだったことが、これでよくわかったよ。」)

「ブランカがあいつのかみさんだったことが、これでよくわかったよ。」

(ひがおちてから、ろぼはいっかのすみかがあったきょうこくにもどるらしく、)

日が落ちてから、ロボは一家の住処があった峡谷に戻るらしく、

(こえはしだいにちかよってきた。)

声は次第に近寄ってきた。

(そのこえにはもう、あからさまなかなしみがあふれていた。)

その声にはもう、あからさまな悲しみが溢れていた。

(きのうまでのひとをひとともおもわぬほえこえはきえて、)

昨日までの人を人とも思わぬ吠え声は消えて、

(ながい、すすりなくようなこえでうったえているのだった。)

長い、すすり泣くような声で訴えているのだった。

(まるで、「ぶらんか、ぶらんか。」と、よびつづけているようだった。)

まるで、「ブランカ、ブランカ。」と、呼び続けているようだった。

(すっかりよるになったとき、)

すっかり夜になったとき、

(どうやらろぼは、ぶらんかがとらえられたところにちかづいたようだった。)

どうやらロボは、ブランカが捉えられたところに近づいたようだった。

(やがてあしあとをみつけたのだろう。)

やがて足跡を見つけたのだろう。

(ころされたばしょにたどりついたときの、むねがはりさけそうななきごえは、)

殺された場所にたどり着いたときの、胸が張り裂けそうな鳴き声は、

など

(きくほうもいたたまれぬおもいにさせられた。)

聞く方もいたたまれぬ思いにさせられた。

(わたしは、おおかみがこんなにかなしむのとはそうぞうもしていなかった。)

私は、オオカミがこんなに悲しむのとは想像もしていなかった。

(いたってしんけいのにぶいかうぼーいたちでさえ、このこえをききつけて、)

いたって神経の鈍いカウボーイたちでさえ、この声を聞きつけて、

(「おおかみがこんなぶざまなまねをするのは、きいたことがないな。」)

「オオカミがこんな無様なまねをするのは、きいたことがないな。」

(といったほどである。)

といったほどである。

(そのばしょでなにがあったかを、しったにちがいない。)

その場所でなにがあったかを、知ったに違いない。

(ころされたところにはぶらんかのちがしみついていたのだから。)

殺されたところにはブランカの血が染み付いていたのだから。

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