グロースターの仕立屋 9/13
ベアトリクス・ポター 作
関連タイピング
-
少年探偵団シリーズ第2作品『少年探偵団』
プレイ回数767長文4554打 -
「思索する少年太郎の内的宇宙」
プレイ回数3981長文2468打 -
国木田独歩の短編小説です
プレイ回数386長文5949打 -
小説作ってみたのでやってみてね! 練習!長文タイピング!
プレイ回数1.6万長文1069打 -
夏目漱石
プレイ回数16万長文かな512打 -
読書もタイピングも楽しみたい方へ
プレイ回数571長文3177打 -
プレイ回数276長文2674打
-
好評だった小説の続きです
プレイ回数6961長文797打
問題文
(のきしたでは、むくどりやすずめが、くりすますのぱいのうたをうたっていた。)
軒下では、ムクドリや雀が、クリスマスのパイの歌を歌っていた。
(こがらすは、きょうかいのとうのうえでめをさまし、)
子ガラスは、教会の塔の上で目を覚まし、
(うたつぐみやこまどりはまよなかであるというのに、うたいはじめた。)
ウタツグミやコマドリは真夜中であるというのに、歌い始めた。
(あたりは、ちいさなさえずりのこえでいっぱいだった。)
あたりは、小さなさえずりの声でいっぱいだった。
(しかし、こういうことは、)
しかし、こういうことは、
(ひもじいしんぷきんにはすこしばかりはらのたつことだった。)
ひもじいシンプキンには少しばかり腹の立つことだった。
(とくに、しんぷきんをいらいらさせたのは、)
とくに、シンプキンをいらいらさせたのは、
(きごうしのうしろからきこえてくる、ちいさなきいきいごえだった。)
木格子の後ろから聞こえてくる、小さなきいきい声だった。
(それは、たいへんちいさいこえだったから、)
それは、たいへん小さい声だったから、
(どうやらこうもりたちのであったらしい。)
どうやらコウモリたちのであったらしい。
(こうもりたちは、いつもとくべつさむさのきびしいひには、ねむりながら、)
コウモリたちは、いつも特別寒さの厳しい日には、眠りながら、
((ぐろーすたーのしたてやがしたように)そんなこえをだすものなのだ。)
(グロースターの仕立屋がしたように)そんな声を出すものなのだ。
(こうもりたちは、なにかこのようなふしぎなことをいっていた。)
コウモリたちは、何かこのような不思議なことを言っていた。
(「あおばえはぶずとなき、みつばちはぶんとなく。)
「青蝿はブズと鳴き、ミツバチはブンと鳴く。
(ぶずとなき、ぶんとなくは、わしらもおなじよ」)
ブズと鳴き、ブンと鳴くは、わしらも同じよ」
(しんぷきんは、ぼうしにはちでもとまったひとのように)
シンプキンは、帽子にハチでも止まった人のように
(くびをふりふりあるいていった。)
首をふりふり歩いていった。
(にしもんどおりのしたてやのみせからは、あかるいひかりがさしていた。)
西門通りの仕立屋の店からは、明るい光がさしていた。
(しんぷきんはまどにちかづき、なかをのぞいた。)
シンプキンは窓に近づき、中を覗いた。
(すると、へやにはたくさんのろうそくがついていた。)
すると、部屋にはたくさんのろうそくがついていた。
(はさみがちょきんとなり、いとはぱんとおとをたてた。)
はさみがちょきんと鳴り、糸はパンと音をたてた。
(ちいさなねずみたちが、みんなそろってこえたからかに、たのしげにうたっていた。)
小さなねずみたちが、みんなそろって声高らかに、楽しげに歌っていた。
(「したてやさんが、20と4にん、)
「仕立屋さんが、20と4人、
(ででむしどりにでぇかけた。)
デデムシ取りにでぇかけた。
(いちばんつよいしたてやは、)
一番強い仕立屋は、
(ででむしのしっぽがこわかった。)
デデムシのしっぽがこわかった。
(そのうちででむし、こうしのような)
そのうちデデムシ、仔牛のような
(なぁがいつのをつきだした。)
なぁがい角を突き出した。
(したてやさんよ、それにげろ。)
仕立屋さんよ、それ逃げろ。
(おまえたち、みんなくわれるぞ!」)
おまえたち、みんな食われるぞ!」