グロースターの仕立屋 12/13
仕立屋が戸を開けると台の上にはそれは美しい上着がおいてあった
ピーター・ラビットのお話 15
ベアトリクス・ポター 作
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問題文
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(したてやはべっどからでて、ふくをきた。)
仕立屋はベッドから出て、服を着た。
(そとには、ひがかがやいていた。)
外には、日が輝いていた。
(したてやがおもてにでると、しんぷきんはさきにたって、はしっていった。)
仕立屋が表に出ると、シンプキンは先に立って、走っていった。
(むくどりはえんとつのうえでさえずり、)
ムクドリは煙突の上でさえずり、
(うたつぐみや、こまどりは、うたをうたっていた。)
ウタツグミや、コマドリは、歌を歌っていた。
(だが、そのうたはいつものうたで、)
だが、その歌はいつもの歌で、
(まえのばん、このとりたちがうたったことばではなかった。)
前の晩、この鳥たちが歌ったことばではなかった。
(「あ、やれ、あないとはてにはいった。だが、ちからはつきはてた。)
「あ、やれ、穴糸は手に入った。だが、力はつきはてた。
(じかんもなし。ぼたんほーるをひとつつくるが、やっとのことだ。)
時間もなし。ボタン・ホールを一つ作るが、やっとのことだ。
(ああ、もうくりすますのあさだ!)
ああ、もうクリスマスの朝だ!
(しちょうどののごこんれいは、きょうのひるまえ。)
市長どののご婚礼は、今日の昼前。
(しちょうどののべにいろのうわぎは、いったいどうなる?」)
市長どののべに色の上着は、いったいどうなる?」
(したてやは、にしもんどおりのちいさなみせのとをあけた。)
仕立屋は、西門通りの小さな店の戸を開けた。
(しんぷきんは、なにがそこにいるかしっているようすで、なかにとびこんだ。)
シンプキンは、何がそこにいるか知っている様子で、中にとびこんだ。
(だが、そこにはだれもいなかった!)
だが、そこにはだれもいなかった!
(ちいさなちゃいろのねずみいっぴきも!)
小さな茶色のねずみ一匹も!
(ゆかはきれいにそうじされて、)
床はきれいに掃除されて、
(いとくずやきぬのたちくずは、きれいさっぱりかたづいていた。)
糸くずや絹の裁ちくずは、きれいさっぱり片付いていた。
(けれども、しごとだいのうえには・・・ああ、なんということだろう!)
けれども、仕事台の上には・・・ああ、なんということだろう!
(したてやは、おおきなこえでさけんだ。)
仕立屋は、大きな声で叫んだ。
など
(したてやがたったばかりのきぬのぬのをならべておいたところに、)
仕立屋が裁ったばかりの絹の布を並べておいたところに、
(まことに、まことに、うつくしいうわぎと、)
まことに、まことに、美しい上着と、
(ししゅうのついたさてんのちょっきが、おいてあったのだ。)
刺繍のついたサテンのチョッキが、おいてあったのだ。
(いままでぐろーすたーの、どのしちょうどのもきたことがなかったような)
いままでグロースターの、どの市長どのも着たことがなかったような
(うわぎとちょっきが。)
上着とチョッキが。