汚れなき悪意

(きずをおったわかいけものがおりにかこわれとじこめられ)

傷を負った若い獣が　檻に囲われ閉じ込められ

(じゆうというなのこうやへとかけだすゆめばかりみる)

自由という名の荒野へと　駆け出す夢ばかり見る

(それがいまのこのわたしのすがた)

それが今の　このわたしの姿

(こころにはだれもくらいやみがありあふれるきょうふをかかえうずくまる)

心には誰も暗い闇があり　あふれる恐怖を抱え蹲る

(なにがまちがいでどれがただしいか)

何が間違いで　どれが正しいか

(このてでえらぶにはまだせかいはおおきすぎる)

この手で選ぶにはまだ世界は大きすぎる

(きみならわかってくれるとおもった)

君ならわかってくれると思った

(つきがしずくをふらせるならこよいなみだのかわりにしよう)

月が雫を降らせるなら　今宵　涙の代わりにしよう

(すこしだけいきただけなのにかぶさるこどくのかげは)

少しだけ生きただけなのに　かぶさる孤独の影は

(ながくふかくわたしをつつむから)

長く深くわたしを包むから

(なぜきみにであいそのほほにふれて)

なぜ君に出逢い　その頬に触れて

(またひとりになるとしってもあいし)

またひとりになると知っても愛し

(どこがはじまりでいつがおわりかと)

どこが始まりで　いつが終わりかと

(まよいこんでゆきどまってふるえているばかり)

迷い込んで行き止まって慄えているばかり

(なによりやさしさにおびえてた)

何より優しさに怯えてた

(なぜひとはうまれなぜしんでゆくか)

なぜ人は生まれ　なぜ死んでゆくか

(おさないままこたえをさがしつづけ)

幼いまま答えを探しつづけ

(ああきみとであいそのせをみおくり)

ああ君と出逢い　その背を見送り

(またあえるとしんじるのはおろかなのだろうか)

また逢えると信じるのは愚かなのだろうか

(こころにはだれもくらいやみがありあふれるきょうふをかかえうずくまる)

心には誰も暗い闇があり　あふれる恐怖を抱え蹲る

(なにがあくなのかそしてぜんなのか)

何が悪なのか　そして善なのか

(このめがとらえるのにはせかいはかげりすぎる)

この目が捉えるのには世界は翳りすぎる

(だからきみにそばにいてほしい)

だから君にそばにいて欲しい