雪の筆跡

(しずくにぬれたまどがらすにゆびできみのなまえをかいた)

雫に濡れた窓ガラスに指で君の名前を書いた

(そとはとほうもないゆきげしきなにもかもしろくむしばんでく)

外は途方もない雪景色　何もかも白く蝕んでく

(だんだんとぴゅあだったあそこのうえにのしかかっていくばっかだ)

段々とピュアだったあそこの上にのしかかっていくばっかだ

(それがなげかわしいことなのかなそれがじんせいってやつなのか)

それが嘆かわしいことなのかな　それが人生ってやつなのか

(こたえをうたってくれていたようなきのうのしんがーそんぐらいたー)

答えを歌ってくれていたような昨日のシンガーソングライター

(いまはこうこくしゅうにゅうもらいふらいんかめらかたてにやまのぼってたり)

今は広告収入もライフライン　カメラ片手に山登ってたり

(むかしはっきりとみえていたものまっすぐにこころおどってたこと)

昔はっきりと見えていたもの　真っ直ぐに心躍ってたこと

(きみにはいくつくらいあっただろうみちにまよったひもあったか)

君にはいくつくらいあっただろう? 道に迷った日もあったか

(どっちがいいかわからないときはどうしようもなくこわいほう)

どっちがいいか分からない時はどうしようもなく怖い方

(どなたかのこたえおしつけられてもきみはもうしっているだろ)

どなたかの答え押しつけられても　君はもう知っているだろ？

(むかいかぜがふくのをなげくのか)

向かい風が吹くのを嘆くのか

(みなふみとどまるばしょでふみだすほどのごーるをえがいたこのひびを)

皆踏みとどまる場所で踏み出すほどのゴールを描いたこの日々を

(ほこっているかはずかしいのか)

誇っているか　恥ずかしいのか

(ただそれだけさじんせいなんか)

ただそれだけさ　人生なんか

(ふつうってやつをいしきしてたどのこーすからもはみだすことなく)

普通ってやつを意識してた　どのコースからもはみ出すことなく

(そのたおおぜいのだいひょうきどりどんなといにもぶなんなあんさー)

その他大勢の代表気取り　どんな問いにも無難なアンサー

(いしきすればするほどきづいたよふつうなんてはなっからないこと)

意識すればするほど気付いたよ　普通なんてはなっから無いこと

(しいていえばそれっぽいなにかにしがみつくひとがおおいこと)

強いて言えばそれっぽい何かにしがみつく人が多いこと

(かみさまをしんじたてろりすととたましいをうるためのくろすろーど)

神様を信じたテロリストと魂を売るためのクロスロード

(ねむれないよるにぎたーをおいたあうとどあはのちゃんねるとうろく)

眠れない夜にギターを置いた　アウトドア派のチャンネル登録

(しんじられるものはすまほのなかそれともあのやまのてっぺんかな)

信じられるものはスマホの中？　それともあの山のてっぺんかな

(いまをみつめるきみのひとみにはいったいなにがうつるんだろう)

いまを見つめる君の瞳には一体何が写るんだろう

(かいてけしてくろずんだのーとになやんでかかれためっせーじを)

書いて消して黒ずんだノートに　悩んで書かれたメッセージを

(きれいなほうがいいからとやぶりすてるせいけつさがほしいのかい)

綺麗な方がいいからと破り捨てる清潔さが欲しいのかい？

(こぼれおちかわいたなみだのあと)

こぼれ落ち乾いた涙の跡

(まちがえてもやぶれかけてもまだつたえなきゃいけなかったことばたち)

間違えても破れかけてもまだ伝えなきゃいけなかった言葉たち

(よごれたてがみもじだけじゃないひとのぬくもりしっていますか)

汚れた手紙　文字だけじゃない人の温もり知っていますか？

(ふりつづけるゆきやむこともなく)

降り続ける雪やむこともなく

(ぼくらがあるいてきたきせきさえなにもなかったようにうめつくしてく)

ぼくらが歩いてきた軌跡さえ何も無かったように埋め尽くしてく

(まっしろなみちきれいなけしき)

真っ白な道　綺麗な景色

(ぼくはそれをきたなしにうまれてきた)

ぼくはそれを汚しに生まれてきた

(むかいかぜがふくのをなげくのか)

向かい風が吹くのを嘆くのか

(みなふみとどまるばしょでふみだすほどのごーるをえがいたそのひびを)

皆踏みとどまる場所で踏み出すほどのゴールを描いたその日々を

(ほこっているかはずかしいのか)

誇っているか　恥ずかしいのか

(ただそれだけさじんせいなんか)

ただそれだけさ人生なんか