ヨハネの第一の手紙　２章

(おくるのは、あなたがたが、あしきものにうちかったからである。こどもたちよ。)

おくるのは、あなたがたが、悪しき者にうち勝ったからである。子供たちよ。

(あなたがたにかきおくったのは、あなたがたがちちをしったからである。ちちたちよ。)

あなた方に書きおくったのは、あなた方が父を知ったからである。父たちよ。

(あなたがたにかきおくったのは、あなたがたがはじめからいますかたをしったからである。)

あなた方に書き送ったのは、あなた方が初めからいます方を知ったからである。

(わかものたちよ。あなたがたにかきおくったのは、あなたがたがつよいものであり、かみの)

若者たちよ。あなたがたに書きおくったのは、あなたがたが強い者であり、神の

(ことばがあなたがたにやどり、そして、あなたがたがあしきものにうちかったからである。)

言があなた方に宿り、そして、あなたがたが悪しき者にうち勝ったからである。

(よとよにあるものとを、あいしてはいけない。もし、よをあいするものがあれば、ちちのあいは)

世と世にあるものとを愛してはいけない。もし世を愛する者があれば、父の愛は

(かれのうちにない。すべてよにあるもの、すなわち、にくのよく、めのよく、もちもののほこりは、)

彼の内にない。全て世にあるもの、すなわち、肉の欲、目の欲、持ち物の誇は、

(ちちからでたものではなく、よからでたものである。よとよのよくとはすぎさる。)

父から出たものではなく、世から出たものである。世と世の欲とは過ぎ去る。

(しかしかみのみむねをおこなうものはえいえんにながらえる。こどもたちよ。いまはおわりのときである。)

しかし神の御旨を行う者は永遠にながらえる。子供達よ。今は終りの時である。

(あなたがたがかねてはんきりすとがくるときいていたようにいまやおおくのはんきりすとが)

あなた方がかねて反キリストが来ると聞いていたように今や多くの反キリストが

(あらわれてきた。それによっていまがおわりのときであることをしる。かれらはわたしたちからでて)

現れてきた。それによって今が終りの時であることを知る。彼らは私達から出て

(いった。しかし、かれらはわたしたちにぞくするものではなかったのである。もしぞくするもので)

行った。しかし、彼らは私達に属する者ではなかったのである。もし属する者で

(あったなら、わたしたちといっしょにとどまっていたであろう。しかし、でていったのは、)

あったなら、私達と一緒にとどまっていたであろう。しかし、出て行ったのは、

(がんらい、かれらがみなわたしたちにぞくさないものであることが、あきらかにされるためである。)

元来、彼らがみな私達に属さない者であることが、明らかにされるためである。

(しかし、あなたがたはせいなるものにあぶらをそそがれているので、あなたがたすべてが、)

しかし、あなたがたは聖なる者に油を注がれているので、あなたがたすべてが、

(そのことをしっている。わたしがかきおくったのは、あなたがたがしんりをしらないから)

そのことを知っている。私が書きおくったのは、あなた方が真理をしらないから

(ではなく、それをしっているからであり、またすべてのいつわりはしんりからでるもので)

ではなく、それを知っているからであり、また全ての偽りは真理から出るもので

(ないことをしっているからである。いつわりものとは、だれであるか。いえすのきりすと)

ないことを知っているからである。偽り者とは、誰であるか。イエスのキリスト

(であることをひていするものではないか。ちちとみことをひていするものははんきりすとである)

である事を否定する者ではないか。父と御子とを否定する者は反キリストである

(みこをひていするものはちちをもたず、みこをこくはくするものはまたちちをももつのである。)

御子を否定する者は父を持たず、御子を告白する者はまた父をも持つのである。

(はじめからきいたことが、あなたがたのうちに、とどまるようにしなさい。はじめからきいた)

初めから聞いた事が、あなた方の内に、留まるようにしなさい。初めから聞いた

(ことが、あなたがたのうちにとどまっておればあなたがたもみことちちとのうちに、とどまること)

事が、あなた方の内に留まっておればあなた方も御子と父との内に、留まること

(になる。これがかれみずからわたしたちにやくそくされたやくそくであってすなわちえいえんのいのちである。)

になる。これが彼自ら私達に約束された約束であってすなわち永遠の命である。

(わたしはあなたがたをまどわすものたちについてこれらのことをかきおくった。あなたがたの)

私はあなた方を惑わす者たちについてこれらのことを書きおくった。あなた方の

(うちにはきりすとからいただいたあぶらがとどまっているのでだれにもおしえてもらうひつようはない。)

内にはキリストから頂いた油が留まっているので誰にも教えて貰う必要はない。

(このあぶらがすべてのことをあなたがたにおしえる。それはまことであっていつわりではないから、)

この油が全ての事をあなた方に教える。それは真であって偽りではないから、

(そのあぶらがおしえたようにあなたがたはかれのうちにとどまっていなさい。そこでこたちよ。)

その油が教えたようにあなた方は彼の内に留まっていなさい。そこで子達よ。

(きりすとのうちにとどまっていなさい。それはかれがあらわれるときにかくしんをもちそのらいりんに)

キリストの内に留まっていなさい。それは彼が現れる時に確信を持ちその来臨に

(さいして、みまえにはじいることがないためである。かれのぎなるかたであることが)

際して、みまえに恥じいることがないためである。彼の義なるかたであることが

(わかれば、ぎをおこなうものはみなかれからうまれたものであることを、しるであろう。)

わかれば、義を行う者はみな彼から生れたものであることを、知るであろう。