月蝕グランギニョル

(ずじょうにはほしくずおちるはならくのそこ)

頭上には星屑　堕ちるは奈落の底

(まくあきしあんこくぐらんぎにょる)

幕開きし暗黒　グランギニョル

(たなとすとえろすがてをとりおどりめぐる)

死(タナトス)と生(エロス)が　手を取り踊り巡る

(よくぼうかるなばるだれもがむれのなか)

欲望カルナバル　誰もが群れのなか

(こどくにふけりいけないゆめをみる)

孤独に耽り　いけない夢を見る

(いまははいおくおうごんとうのゆうぎじょうで)

今は廃屋　黄金塔の遊技場で

(あまきついおくどくろのがんかにさぐる)

甘き追憶　髑髏の眼窩に探る

(さびつくたんけんをひろいあげこのむねに)

錆びつく短剣を　拾い上げこの胸に

(むけてかざすたびあかきちが)

向けて翳すたび　赤き血が

(いきるいたみにたぎる)

生きる痛みに滾る

(ごくさいのらくえんどくさいしゃのていえん)

極彩の楽園　独裁者の庭園

(ときはいっせんいちやまのみやこ)

時は一千一夜　魔の都

(ぐろてすくなまちにねむれるきみはおうじょ)

グロテスクな街に　眠れる君は王女

(しょうじょさくりふぁいすとうめいなつばさで)

少女サクリファイス　透明な翼で

(むくなるたましいれいめいをむかえよ)

無垢なる魂　黎明を迎えよ

(きかざりしつみせんりつのぶたいじょうで)

着飾りし罪　戦慄の舞台上で

(えんずるはばつせいさいのかっさいはなく)

演ずるは罰　聖裁の喝采はなく

(よこたわるきみのばらいろのぬくもりは)

横たわる君の　薔薇色のぬくもりは

(このきょむにささぐくもつなれ)

この虚無に捧ぐ　供物なれ

(くちゆくはなのかおり)

朽ちゆく花の薫り

(げんかくのまんげつざんこくなるたいよう)

幻覚の満月　残酷なる太陽

(おわりなきげっしょくぐらんぎにょる)

終わりなき月蝕　グランギニョル

(だてんしとあくまがてをとりおどりわらう)

堕天使と悪魔が　手を取り踊り嗤う

(かくせいますかれいどそしてだれもひとり)

覚醒マスカレイド　そして誰も独り

(こどくにふるえきょうふをおもいだす)

孤独にふるえ　恐怖を思い出す

(ごくさいのらくえんどくさいしゃのていえん)

極彩の楽園　独裁者の庭園

(ときはいっせんいちやまのみやこ)

時は一千一夜　魔の都

(ぐろてすくなまちにねむれるきみはおうじょ)

グロテスクな街に　眠れる君は王女

(けがれることなかれきよらなるびしょうよ)

穢れることなかれ　清らなる微笑よ

(ずじょうにはほしくずおちるはならくのそこ)

頭上には星屑　堕ちるは奈落の底

(まくはとじあんたんぐらんぎにょる)

幕は閉じ暗澹　グランギニョル

(たなとすとえろすがだきあいおどりはてる)

死(タナトス)と生(エロス)が　抱き合い踊り果てる

(とうすいにるばーなひとびとはさけばん)

陶酔ニルバーナ　人々は叫ばん

(かみのことばをせかいにひかりあれと)

神の言葉を　世界に光りあれと