神風

(いざすすまんときをこえて)

いざ進まん　時を越えて

(ひいづるくにうまれしものらよ)

日出(ひい)づる国　生まれし者らよ

(しらざれざるおもいはるか)

知らざれざる　思い遙か

(ひびくせんじんのこえ)

響く先人(せんじん)の声

(かつてこくばにまたがり)

かつて黒馬(こくば)に跨り

(かけまわったかみののやまも)

駆け回った神の野山も

(いまははんえいのみやこ)

現世(いま)は繁栄の都(みやこ)

(ふたたびきみはたたかうせんし)

再び君は戦う戦士

(まもるのはちいさなしろで)

守るのは小さな城で

(またきょうもつかれはててねむれば)

また今日も疲れ果てて眠れば

(ぬばたまのよはしずかに)

射干玉(ぬばたま)の夜(よ)は静かに

(かがやきながらきみをつつむ)

輝きながら君を包む

(ひとしれずこぼしたなみだ)

人知れず零した涙

(やがてきよらなかわとなり)

やがて清(きよ)らな川となり

(くるひをはぐくむかてとならん)

来る日を育む糧(かて)とならん

(いざすすまんさだめをだき)

いざ進まん　運命(さだめ)を抱き

(ひいづるばしょめざめしものらよ)

日出(ひい)づる処(ばしょ)　目覚めし者らよ

(ゆくてはばむてきがあれど)

行(ゆ)く手阻む　敵があれど

(くもまをさくいかずち)

雲間を裂く雷(いかずち)

(そのからだにながれるのはやまとのち)

その身体(からだ)に　流れるのは大和の血

(ああちよにやちよにいつまでも)

嗚呼　千代に八千代に　いつまでも

(ありふれたあいのうたが)

ありふれた愛の歌が

(つたえるのはうつろなせいぎで)

伝えるのは虚ろな正義で

(むねのさやへとかくした)

胸の鞘へと隠した

(しらはのきらめきなきものとす)

白刃(しらは)の煌めき無きものとす

(まもられるべきはきみで)

護られるべきは君で

(みちなきみちくだいてわたるとき)

道なき道　砕いて渡るとき

(せなかをおすいちじんの)

背中を押す一陣の

(かぜのつよさにみをまかさん)

風の強さに身を任さん

(はなとちったとおきともが)

花と散った遠き友が

(ばんせいのおうかをさかす)

万世(ばんせい)の桜華(おうか)を咲かす

(みすつるほどのみらいのためと)

見捨つるほどの末来(みらい)のためと

(いざはばたけわかきたかの)

いざ羽撃(はばた)け　若き鷹の

(つばさはまだそらのあいそまる)

翼はまだ　空の藍　染まる

(かなたきえたほしのゆくえ)

彼方消えた　星の行方

(おっててんとどくまで)

追って天　届くまで

(そのこころにやどりしはやまとのゆめ)

その心に　宿りしは大和の夢

(ただふとうふくつでいきるべし)

ただ不撓(ふとう)不屈で　生きるべし

(だれもかみのこではあらず)

誰のも神の子では非(あら)ず

(けれどもとうときひとのこ)

けれども尊き人の子

(いざすすまんときをこえて)

いざ進まん　時を越えて

(ひいづるくにうまれしものらよ)

日出(ひい)づる国　生まれし者らよ

(しらざれざるおもいみちて)

知らざれざる　想い満ちて

(ひびくしんぷうのこえ)

響く神風(しんぷう)の声

(いざはばたけわかきたかの)

いざ羽撃(はばた)け　若き鷹の

(つばさはまだそらのあいそまる)

翼はまだ　空の藍　染まる

(かなたきえたほしのゆくえ)

彼方消えた　星の行方

(おっててんとどくまで)

追って天　届くまで

(そのからだにめぐれるのはやまとのち)

その身体(からだ)に　巡れるのは大和の血

(きみちよにやちよにいつまでも)

君　千代に八千代に　いつまでも