春蚕
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歌詞(問題文)
(ささぐにえはただひとつのこい)
捧ぐ贄(にえ)は ただひとつのコイ
(わがこころちにそむむらさきの)
わが心 血に染む 紫の
(さあがらすにとじこめなさい)
さあ琉璃(ガラス)に閉じ込めなさい
(きずをかざりくもっていくせかいでもがいてあげる)
きずを飾り 曇っていく世界でもがいてあげる
(ひとはるをいきぬいてひとなつをたえだえに)
ひと春を生き抜いて ひと夏を絶え絶えに
(あかずまためざめおちすいぎょくのおえつから)
厭かずまた目覚め落ち 水玉(すいぎょく)の嗚咽から
(おとなうゆびはすべてあなたとしてうけいれ)
訪なう指はすべて あなたとして受け入れ
(うきあがるのどもとにしょくざいのあざのきれつはぐ)
浮き上がる喉元に 贖罪の痣の亀裂剥ぐ
(ふさぐまゆはおどるかげだいて)
塞ぐ繭は 踊る影抱いて
(じょうげんのげっかつめはそむくれないに)
上弦の月下 爪は染む 紅ゐに
(みえないはりせなかをつらぬきうごけませぬ)
見えない針 背中を貫き 動けませぬ
(ただあなたをここからみあげるためと)
ただあなたを此処から 見上げる為と
(いくしずくをむかえていくへんをのみほして)
幾雫を迎えて 幾片を飲み乾して
(なんどでもくりかえすはくだくのおうとから)
何度でも繰り返す 白濁の嘔吐から
(あまくひくいとをくりてんまうごとちをはい)
甘く曳く糸を繰り 天舞う如地を這い
(すりあるくあしもとにしっこくのなわのあとすれる)
擦り歩く足元に 桎梏の縄の痕摩れる
(ひとはるをいきぬいてひとふゆにこおりしす)
ひと春を生き抜いて ひと冬に凍り死す
(そしてまたうまれおちはくだくのおうとから)
そしてまた生まれ落ち 白濁の嘔吐から
(あまくひくいとをくりてんまうごとちをはい)
甘く曳く糸を繰り 天舞う如地を這い
(すりあるくひじひざにしっこくのなわのあとかれる)
擦り歩く肘膝に 桎梏の縄の痕涸れる
(きぬのいとでくびりたくばねがわくばけがれぬからのなか)
絹のイトで縊(くび)りたくば 願わくば汚れぬ殻のなか
(にえよもえよただひとかけのこりしがわがこころ)
煮えよ燃えよ ただひとかけ 残りしがわが魂(こころ)