竹取物語10
順位 | 名前 | スコア | 称号 | 打鍵/秒 | 正誤率 | 時間(秒) | 打鍵数 | ミス | 問題 | 日付 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | ゆうりん | 6468 | S | 6.6 | 97.4% | 351.7 | 2337 | 62 | 39 | 2024/11/14 |
2 | ㅁㅁ | 6176 | A++ | 6.4 | 96.2% | 350.2 | 2250 | 87 | 39 | 2024/10/30 |
3 | りく | 6135 | A++ | 6.2 | 97.4% | 362.5 | 2283 | 59 | 39 | 2024/11/13 |
4 | もっちゃん先生 | 4872 | B | 5.0 | 96.0% | 442.9 | 2251 | 93 | 39 | 2024/11/08 |
5 | ばぼじま | 4655 | C++ | 4.9 | 95.2% | 454.3 | 2227 | 112 | 39 | 2024/11/05 |
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問題文
(「そこまでもうすのなら、こちらもじしんがあるので、はやくひでやいてみなさい。」)
「そこまで申すのなら、こちらも自信があるので、早く火で焼いてみなさい。」
(といったので、ひのなかにかわぎぬをくべてやかせてみると、めらめらと)
と言ったので、火の中に皮衣をくべて焼かせてみると、めらめらと
(もえてしまった。)
燃えてしまった。
(ひめは、「こういうふうにやけてしまったので、にせもののかわぎぬだったようですね。」)
姫は、「こういう風に焼けてしまったので、偽物の皮衣だったようですね。」
(といった。だいじんは、このかわぎぬがもえるようすをみて、かおいろがくさのはのように)
と言った。大臣は、この皮衣が燃える様子を見て、顔色が草の葉のように
(まっさおになってすわったままだった。)
真っ青になって座ったままだった。
(かぐやひめは、「ああ、うれしい」とよろこんですわっていた。)
かぐや姫は、「ああ、嬉しい」と喜んで座っていた。
(さきほどのだいじんのうたにたいするかえしうたを、はこにいれてかえした。)
先ほどの大臣の歌に対する返歌を、箱に入れて返した。
(「このようにもえてしまうとしっていたら、かわぎぬをひのなかなどにいれずに)
「このように燃えてしまうと知っていたら、皮衣を火の中などに入れずに
(そとにおいてそのきれいなようすをながめていましたのに。」といううたであった。)
外に置いてその綺麗な様子を眺めていましたのに。」という歌であった。
(だいじんはそのうたをよんでかえってしまった。)
大臣はその歌を詠んで帰ってしまった。
(せけんのひとびとは、「あべのだいじんがひねずみのかわぎぬをじさんし、かぐやひめとけっこんすることに)
世間の人々は、「阿倍の大臣が火鼠の皮衣を持参し、かぐや姫と結婚することに
(なったそうだ。もうひめはこちらにいらっしゃっているのだろうか。」などと)
なったそうだ。もう姫はこちらにいらっしゃっているのだろうか。」などと
(いいあっている。おきなのやしきのあるひとがいった。)
言い合っている。翁の屋敷のある人が言った。
(「かわぎぬはひにくべたらめらめらともえてしまったので、ひめはけっこんは)
「皮衣は火にくべたらめらめらと燃えてしまったので、姫は結婚は
(しませんでした。」と。)
しませんでした。」と。
(これをきいたひとが、もくてきをとげられずにらくたんするようすを、)
これを聞いた人が、目的を遂げられずに落胆する様子を、
(「あへなし(あべなし)」というようになったのである。)
「あへなし(阿倍なし)」と言うようになったのである。
(おおとものみゆきはいえじゅうのけらいをぜんいんあつめてから、)
大伴御行は家中の家来を全員集めてから、
(「りゅうのくびに5しょくのひかりをはなつたまがあるそうだ。それをとってくることができた)
「龍の首に五色の光を放つ珠があるそうだ。それを取ってくることができた
(ものには、どんなねがいでもかなえてやろう。」といった。)
者には、どんな願いでも叶えてやろう。」と言った。
(けらいたちはしゅじんのめいれいをきいて、「おっしゃることはそんちょういたします。しかし、このたまは)
家来たちは主人の命令を聞いて、「仰る事は尊重致します。しかし、この珠は
(かんたんにはてにはいらないもので、ましてりゅうのくびにかかっているとされるたまなど)
簡単には手に入らないもので、まして龍の首にかかっているとされる珠など
(どうやってとればいいのでしょうか。」ともうしあげた。)
どうやって取ればいいのでしょうか。」と申し上げた。
(だいなごんは、「けらいというものは、じぶんのいのちをすててでもしゅじんのめいれいを)
大納言は、「家来というものは、自分の命を捨ててでも主人の命令を
(なんとかじつげんしようとするものだ。このくににはないとうやいんどにあるものでは)
何とか実現しようとするものだ。この国にはない唐やインドにある物では
(ないのだぞ。このくにのうみ、やまから、りゅうはあがったりおりたりしているものだ。)
ないのだぞ。この国の海、山から、龍は上ったり下りたりしているものだ。
(いったいどうして、おまえたちはそれをとるのがむずかしいなどというのか。」)
いったいどうして、お前たちはそれを取るのが難しいなどと言うのか。」
(とおこっていった。)
と怒って言った。
(けらいたちは、「そこまでおっしゃるならば、しかたがございません。こんなんであろうとも、)
家来たちは、「そこまで仰るならば、仕方がございません。困難であろうとも、
(しゅくんのめいれいにしたがってさがしてまいります。」ともうしあげた。)
主君の命令に従って探して参ります。」と申し上げた。
(だいなごんはそのようすをみてきげんをよくしてわらい、「おまえたちはわたしのかしんとして)
大納言はその様子を見て機嫌を良くして笑い、「お前たちは私の家臣として
(よにしられているのだ。わたしのめいれいにどうしてさからうことなどできるだろうか。」)
世に知られているのだ。私の命令にどうして逆らうことなどできるだろうか。」
(とおっしゃって、「りゅうのくびのたまをとってこい。」とめいじておくりだした。)
と仰って、「龍の首の珠を取ってこい。」と命じて送り出した。
(このけらいたちに、どうちゅうのしょくりょうをあたえて、さらにいえにあるだけの)
この家来たちに、道中の食糧を与えて、さらに家にあるだけの
(きぬ、ぜに、わたなどもあたえてから、りゅうのくびのたまさがしにはけんしたのである。)
絹、銭、綿なども与えてから、龍の首の珠探しに派遣したのである。
(「けらいたちがかえってくるまで、わたしはしょうじんけっさいしてきがんしながら)
「家来たちが帰ってくるまで、私は精進潔斎して祈願しながら
(すごすことにする。りゅうのくびにかかったたまをとってくるまではかえってくるなよ。」)
過ごすことにする。龍の首にかかった珠を取ってくるまでは帰って来るなよ。」
(とだいなごんはいった。)
と大納言は言った。