「こころ」1-6 夏目漱石

順位 | 名前 | スコア | 称号 | 打鍵/秒 | 正誤率 | 時間(秒) | 打鍵数 | ミス | 問題 | 日付 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | みき | 6393 | S | 6.4 | 98.5% | 282.3 | 1831 | 26 | 31 | 2025/10/09 |
2 | ちゃった | 5212 | B+ | 5.2 | 98.9% | 353.4 | 1861 | 19 | 31 | 2025/10/02 |
3 | じゅん | 5028 | B+ | 5.2 | 95.4% | 349.0 | 1843 | 88 | 31 | 2025/08/29 |
4 | ねこ | 4431 | C+ | 4.8 | 92.5% | 384.1 | 1851 | 149 | 31 | 2025/08/17 |
5 | ゆかりん | 3669 | D+ | 3.9 | 93.1% | 459.7 | 1821 | 134 | 31 | 2025/08/23 |
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問題文
(わたくしはむろんせんせいをたずねるつもりでとうきょうへかえってきた。)
私は無論先生を訪ねるつもりで東京へ帰って来た。
(かえってからじゅぎょうのはじまるまでにはまだにしゅうかんのひかずがあるので、)
帰ってから授業の始まるまでにはまだ二週間の日数があるので、
(そのうちにいちどいっておこうとおもった。しかしかえってふつかみっかとたつうちに、)
そのうちに一度行っておこうと思った。しかし帰って二日三日と経つうちに、
(かまくらにいたときのきぶんがだんだんうすくなってきた。)
鎌倉にいた時の気分が段々薄くなって来た。
(そうしてそのうえにいろどられるだいとかいのくうきが、きおくのふっかつにともなうつよいしげきとともに、)
そうしてその上に彩られる大都会の空気が、記憶の復活に伴う強い刺激と共に、
(こくわたくしのこころをそめつけた。わたくしはおうらいでがくせいのかおをみるたびに)
濃く私の心を染め付けた。私は往来で学生の顔を見るたびに
(あたらしいがくねんにたいするきぼうときんちょうとをかんじた。)
新しい学年に対する希望と緊張とを感じた。
(わたくしはしばらくせんせいのことをわすれた。)
私はしばらく先生の事を忘れた。
(じゅぎょうがはじまって、いっかげつばかりするとわたくしのこころに、またいっしゅのたるみができてきた。)
授業が始まって、一カ月ばかりすると私の心に、また一種の弛みができてきた。
(わたくしはなんだかふそくなかおをしておうらいをあるきはじめた。)
私は何だか不足な顔をして往来を歩き始めた。
(ものほしそうにじぶんのへやのなかをみまわした。わたくしのあたまにはふたたびせんせいのかおがういてでた。)
物欲しそうに自分の室の中を見廻した。私の頭には再び先生の顔が浮いて出た。
(わたくしはまたせんせいにあいたくなった。)
私はまた先生に会いたくなった。
(はじめてせんせいのうちをたずねたとき、せんせいはるすであった。)
始めて先生の宅を訪ねた時、先生は留守であった。
(にどめにいったのはつぎのにちようだとおぼえている。)
二度目に行ったのは次の日曜だと覚えている。
(はれたそらがみにしみこむようにかんぜられるいいひよりであった。)
晴れた空が身に沁み込むように感ぜられる好い日和であった。
(そのひもせんせいはるすであった。かまくらにいたとき、わたくしはせんせいじしんのくちから、)
その日も先生は留守であった。鎌倉にいた時、私は先生自身の口から、
(いつでもたいていうちにいるということをきいた。むしろがいしゅつぎらいだということもきいた。)
いつでも大抵宅にいるという事を聞いた。むしろ外出嫌いだという事も聞いた。
(にどきてにどともあえなかったわたくしは、そのことばをおもいだして、)
二度来て二度とも会えなかった私は、その言葉を思い出して、
(わけもないふまんをどこかにかんじた。わたくしはすぐげんかんさきをさらなかった。)
理由もない不満をどこかに感じた。私はすぐ玄関先を去らなかった。
(げじょのかおをみてすこしちゅうちょしてそこにたっていた。)
下女の顔を見て少し躊躇してそこに立っていた。
(このまえめいしをとりついだきおくのあるげじょは、わたくしをまたしておいて)
この前名刺を取り次いだ記憶のある下女は、私を待たしておいて
(またうちへはいった。するとおくさんらしいひとがかわってでてきた。)
また内へはいった。すると奥さんらしい人が代わって出て来た。
(うつくしいおくさんであった。)
美しい奥さんであった。
(わたくしはそのひとからていねいにせんせいのでさきをおしえられた。)
私はその人から丁寧に先生の出先を教えられた。
(せんせいはれいげつそのひになるとぞうしがやのぼちにあるあるほとけへはなをたむけにいく)
先生は例月その日になると雑司ヶ谷の墓地にある或る仏へ花を手向けに行く
(しゅうかんなのだそうである。)
習慣なのだそうである。
(「たったいまでたばかりで、じゅっぷんになるか、ならないかでございます」)
「たった今出たばかりで、十分になるか、ならないかでございます」
(とおくさんはきのどくそうにいってくれた。わたくしはえしゃくしてそとへでた。)
と奥さんは気の毒そうにいってくれた。私は会釈して外へ出た。
(にぎやかなまちのほうへいっちょうほどあるくと、わたくしもさんぽがてらぞうしがやへ)
賑やかな町の方へ一丁ほど歩くと、私も散歩がてら雑司ヶ谷へ
(いってみるきになった。せんせいにあえるかあえないかという)
行ってみる気になった。先生に会えるか会えないかという
(こうきしんもうごいた。それですぐきびすをめぐらした。)
好奇心も動いた。それですぐ踵を回らした。