【意味怖】薔薇の造花

それは亡くなった彼女の怨念が込められているから
赤い薔薇の花言葉は「Ilove you」
黒い薔薇の花言葉は「憎悪」「恨み」「あなたは私だけのもの」
関連タイピング
問題文
(もとかのがいのちをたった。べつのおんなにほれこんだおれが、かのじょをすてたからだ。)
元カノが命を絶った。別の女に惚れ込んだ俺が、彼女を捨てたからだ。
(かのじょはわかれたらしぬとなきわめいていた。わるいがざいあくかんなどない。)
彼女は別れたら死ぬと泣き喚いていた。悪いが罪悪感など無い。
(あきてすてたおんながどうなろうと、こころがいたんだりしないししったことではない。)
飽きて捨てた女がどうなろうと、心が痛んだりしないし知ったことではない。
(おれのいえのにわにはしょうきゃくろがある。もとかのとのおもいでのしなをやいてしまおう。)
俺の家の庭には焼却炉がある。元カノとの思い出の品を焼いてしまおう。
(かのじょがおいてったふくやらけしょうひんやら、あるばむなんかもぜんぶやいた。)
彼女が置いてった服やら化粧品やら、アルバムなんかも全部焼いた。
(あかいばらにはiloveyouというはなことばがあるんだよ)
「赤い薔薇にはilove youという花言葉があるんだよ」
(そういってもとかのは、ばらのぞうかもへやにかざっていた。)
そう言って元カノは、薔薇の造花も部屋に飾っていた。
(いまおもうとそういうげんどうもうざかったな。ぞうかもひのなかになげいれる。)
今思うとそういう言動もウザかったな。造花も火の中に投げ入れる。
(つぎつぎとはいになりそらへまっていくなか、あのばらのぞうかだけもえきらずのこっていた。)
次々と灰になり空へ舞っていく中、あの薔薇の造花だけ燃え切らず残っていた。
(よほどじょうぶなそざいでつくられていたのか、ひにあてられまっくろになっているのに)
よほど丈夫な素材で造られていたのか、火に当てられ真っ黒になっているのに
(かたちはみごとにうつくしいばらのままをたもっていた。)
形は見事に美しい薔薇のままを保っていた。