有島武郎 或る女㉕
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問題文
(ふねにのってからはるのくさのようにもえだしたげんきはぽっきりとしんを)
船に乗ってから春の草のように萌え出した元気はぽっきりと心(しん)を
(とめられてしまった。こめかみがじんじんといたみだして、なきつかれのあとに)
留められてしまった。こめかみがじんじんと痛み出して、泣きつかれのあとに
(にたふゆかいなねむけのなかに、むねをついてはきけさえもよおしてきた。ようこはあわてて)
似た不愉快な睡気の中に、胸をついて嘔き気さえ催して来た。葉子はあわてて
(あたりをみまわしたが、もうそこいらにはさんぽのひとあしもたえていた。けれども)
あたりを見回したが、もうそこいらには散歩の人足も絶えていた。けれども
(ようこはせんしつにかえるきりょくもなく、みぎてでしっかりとひたいをおさえて、てすりにかおをふせ)
葉子は船室に帰る気力もなく、右手でしっかりと額を押えて、手欄に顔を伏せ
(ながらねんじるようにめをつぶってみたが、いいようのないさびしさはいやます)
ながら念じるように目をつぶって見たが、いいようのないさびしさはいや増す
(ばかりだった。ようこはふとさだこをかいにんしていたときのはげしいつわりの)
ばかりだった。葉子はふと定子を懐妊していた時のはげしい悪阻(つわり)の
(くつうをおもいだした。それはおりからいたましいかいそうだった。・・・さだこ・・・)
苦痛を思い出した。それはおりから痛ましい回想だった。・・・定子・・・
(ようこはもうそのしもとにはこらえないというようにあたまをふって、きをまぎらす)
葉子はもうその笞(しもと)には堪えないというように頭を振って、気を紛らす
(ためにめをひらいて、とめどなくうごくなみのたわむれをみようとしたが、ひとめみるや)
ために目を開いて、とめどなく動く波の戯れを見ようとしたが、一目見るや
(ぐらぐらとめまいをかんじてひとたまりもなくまたつっぷしてしまった。)
ぐらぐらと眩暈(めまい)を感じて一たまりもなくまた突っ伏してしまった。
(ふかいかなしいためいきがおもわずでるのをとめようとしてもかいがなかった。「ふねに)
深い悲しいため息が思わず出るのを留めようとしてもかいがなかった。「船に
(よったのだ」とおもったときには、もうからだじゅうはふかいなおうかんの)
酔ったのだ」と思った時には、もうからだじゅうは不快な嘔感(おうかん)の
(ためにわなわなとふるえていた。「はけばいい」そうおもっててすりからみをのりだす)
ためにわなわなと震えていた。「嘔けばいい」そう思って手欄から身を乗り出す
(しゅんかん、からだじゅうのちからははらからむなもとにあつまって、せはおもわずもはげしく)
瞬間、からだじゅうの力は腹から胸もとに集まって、背は思わずも激しく
(なみうった。そのあとはもうゆめのようだった。しばらくしてからようこはちからがぬけた)
波打った。そのあとはもう夢のようだった。しばらくしてから葉子は力が抜けた
(ようになって、はんかちでくちもとをぬぐいながら、たよりなくあたりを)
ようになって、ハンカチで口もとをぬぐいながら、たよりなくあたりを
(みまわした。かんぱんのうえもなみのうえのようにこうりょうとしてひとけがなかった。あかるくひの)
見回した。甲板の上も波の上のように荒涼として人気がなかった。明るく灯の
(ひかりのもれていためまどはのこらずかーてんでおおわれてくらくなっていた。みぎにも)
光のもれていた眼窓は残らずカーテンでおおわれて暗くなっていた。右にも
(ひだりにもひとはいない。そうおもったこころのゆるみにつけこんだのか、むねのくるしみはまた)
左にも人はいない。そう思った心のゆるみにつけ込んだのか、胸の苦しみはまた
(きゅうによせかえしてきた。ようこはもういちどてすりにのりだしてほろほろとあついなみだを)
急によせ返して来た。葉子はもう一度手欄に乗り出してほろほろと熱い涙を
(こぼした。たとえばたかくつるしたおおいしをきっておとしたように、かこというもの)
こぼした。たとえば高くつるした大石を切って落としたように、過去というもの
(がおおきなひとつのくらいかなしみとなってむねをうった。ものごころをおぼえてからにじゅうごの)
が大きな一つの暗い悲しみとなって胸を打った。物心を覚えてから二十五の
(こんにちまで、はりつめとおしたこころのいとが、いまこそおもいぞんぶんゆるんだかと)
今日(こんにち)まで、張りつめ通した心の糸が、今こそ思い存分ゆるんだかと
(おもわれるそのかなしいこころよさ。ようこはそのむなしいあいかんにひたりながら、かさねたりょうて)
思われるその悲しい快さ。葉子はそのむなしい哀感にひたりながら、重ねた両手
(のうえにひたいをのせててすりによりかかったままおもいこきゅうをしながらほろほろとなき)
の上に額を乗せて手欄によりかかったまま重い呼吸をしながらほろほろと泣き
(つづけた。いちじせいひんけつをおこしたひたいはしにんのようにひえきって、なきながらも)
続けた。一時性貧血を起こした額は死人のように冷えきって、泣きながらも
(ようこはどうかするとふっとひきいれられるように、かすいにおちいろうとした。)
葉子はどうかするとふっと引き入れられるように、仮睡に陥ろうとした。
(そうしてははっとなにかにおどろかされたようにめをひらくと、またそこのしれぬあいかんが)
そうしてははっと何かに驚かされたように目を開くと、また底の知れぬ哀感が
(どこからともなくおそいいった。かなしいこころよさ。ようこはしょうがっこうにかよっているじぶん)
どこからともなく襲い入った。悲しい快さ。葉子は小学校に通っている時分
(でも、なきたいときには、ひとまえでははをくいしばっていて、ひとのいないところまで)
でも、泣きたい時には、人前では歯をくいしばっていて、人のいない所まで
(いってかくれてないた。なみだをひとにみせるというのはいやしいことにしかおもえなかった。)
行って隠れて泣いた。涙を人に見せるというのは卑しい事にしか思えなかった。
(こじきがあわれみをもとめたり、ろうじんがぐちをいうのとどうように、ようこにはけがらわしく)
乞食が哀れみを求めたり、老人が愚痴をいうのと同様に、葉子にはけがらわしく
(おもえていた。しかしそのよるにかぎっては、ようこはだれのまえでもすなおなこころでなける)
思えていた。しかしその夜に限っては、葉子はだれの前でも素直な心で泣ける
(ようなきがした。だれかのまえでさめざめとないてみたいようなきぶんにさえなって)
ような気がした。だれかの前でさめざめと泣いてみたいような気分にさえなって
(いた。しみじみとあわれんでくれるひともありそうにおもえた。そうしたきもちで)
いた。しみじみとあわれんでくれる人もありそうに思えた。そうした気持ちで
(ようこはこむすめのようにたわいもなくなきつづけていた。そのときかんぱんのかなたから)
葉子は小娘のようにたわいもなく泣きつづけていた。その時甲板のかなたから
(くつのおとがきこえてきた。ふたりらしいあしおとだった。そのしゅんかんまではだれのむねにでも)
靴の音が聞こえて来た。二人らしい足音だった。その瞬間まではだれの胸にでも
(だきついてしみじみなけるとおもっていたようこは、そのおとをききつけるとはっと)
抱きついてしみじみ泣けると思っていた葉子は、その音を聞きつけるとはっと
(いうまもなく、はりつめたいつものようなこころになってしまって、おおいそぎでなみだを)
いうまもなく、張りつめたいつものような心になってしまって、大急ぎで涙を
(おしぬぐいながら、くびすをかえしてじぶんのへやにもどろうとした。が、)
押しぬぐいながら、踵(くびす)を返して自分の部屋に戻ろうとした。が、
(そのときはもうおそかった。ようふくすがたのたがわふさいがはっきりとみわけがつくほどの)
その時はもうおそかった。洋服姿の田川夫妻がはっきりと見分けがつくほどの
(きょりにすすみよっていたので、さすがにようこもそれをみてみぬふりでやりすごす)
距離に進みよっていたので、さすがに葉子もそれを見て見ぬふりでやり過ごす
(ことはえしなかった。なみだをぬぐいきると、ひだりてをあげてかみのほつれをしなを)
事は得しなかった。涙をぬぐいきると、左手をあげて髪のほつれをしなを
(しながらかきあげたとき、ふたりはもうすぐそばにちかよっていた。「あらあなた)
しながらかき上げた時、二人はもうすぐそばに近寄っていた。「あらあなた
(でしたの。わたしどもはすこしようじができておくれましたが、こんなにおそくまで)
でしたの。わたしどもは少し用事ができておくれましたが、こんなにおそくまで
(そとにいらしっておさむくはありませんでしたか。きぶんはいかがです」)
室外(そと)にいらしってお寒くはありませんでしたか。気分はいかがです」
(たがわふじんはれいのめしたのものにいいなれたことばをきようにつかいながら、はっきりとこう)
田川夫人は例の目下の者にいい慣れた言葉を器用に使いながら、はっきりとこう
(いってのぞきこむようにした。ふさいはすぐようこがなにをしていたかをかんづいた)
いってのぞき込むようにした。夫妻はすぐ葉子が何をしていたかを感づいた
(らしい。ようこはそれをひどくふかいにおもった。「きゅうにさむいところにでましたせいです)
らしい。葉子はそれをひどく不快に思った。「急に寒い所に出ましたせいです
(かしら、なんだかつむりがぐらぐらいたしまして」)
かしら、なんだか頭(つむり)がぐらぐらいたしまして」
(「おもどしなさった・・・それはいけない」たがわはかせはふじんのことばを)
「お嘔(もど)しなさった・・・それはいけない」田川博士は夫人の言葉を
(きくともっともというふうに、にさんどこっくりとうなずいた。あつがいとうに)
聞くともっともというふうに、二三度こっくりとうなずいた。厚外套に
(くるまったふとったはかせと、あたたかそうなすこっちのすそながのふくに、ろしあぼうをまゆぎわ)
くるまった肥った博士と、暖かそうなスコッチの裾長の服に、ロシア帽を眉ぎわ
(までかぶったふじんとのまえにたつと、やさがたのようこはせたけこそたかいが、ふたりの)
までかぶった夫人との前に立つと、やさ形の葉子は背たけこそ高いが、二人の
(むすめほどにながめられた。「どうだいっしょにすこしあるいてみちゃ」とたがわはかせが)
娘ほどにながめられた。「どうだ一緒に少し歩いてみちゃ」と田川博士が
(いうと、ふじんは、「ようございましょうよ、けつえきがよくじゅんかんして」とおうじて)
いうと、夫人は、「ようございましょうよ、血液がよく循環して」と応じて
(ようこにさんぽをうながした。ようこはやむをえず、かつかつとなるふたりのくつのおとと、)
葉子に散歩を促した。葉子はやむを得ず、かつかつと鳴る二人の靴の音と、
(じぶんのうわぞうりのおととをさびしくききながら、ふじんのそばにひきそってかんぱんのうえを)
自分の上草履の音とをさびしく聞きながら、夫人のそばにひき添って甲板の上を
(あるきはじめた。ぎーいときしみながらふねがおおきくかしぐのにうまくちゅうしんをとり)
歩き始めた。ギーイときしみながら船が大きくかしぐのにうまく中心を取り
(ながらあるこうとすると、またふかいなきもちがむなさきにこみあげてくるのをようこは)
ながら歩こうとすると、また不快な気持ちが胸先にこみ上げて来るのを葉子は
(つよくおししずめてこともなげにふるまおうとした。はかせはふじんとのかいわのとぎれめを)
強く押し静めて事もなげに振る舞おうとした。博士は夫人との会話の途切れ目を
(とらえては、はなしをようこにむけてなぐさめがおにあしらおうとしたが、いつでもふじんが)
捕えては、話を葉子に向けて慰め顔にあしらおうとしたが、いつでも夫人が
(ようこのすべきへんじをひったくってものをいうので、せっかくのはなしはこしをおられた。)
葉子のすべき返事をひったくって物をいうので、せっかくの話は腰を折られた。
(ようこはしかしけっくそれをいいことにして、じぶんのおもいにふけりながらふたりに)
葉子はしかし結句それをいい事にして、自分の思いにふけりながら二人に
(つづいた。しばらくあるきなれてみると、うんどうができたためか、だんだんはきけは)
続いた。しばらく歩きなれてみると、運動ができたためか、だんだん嘔き気は
(かんぜぬようになった。たがわふさいはしぜんにようこをかいわからのけものにして、ふたりの)
感ぜぬようになった。田川夫妻は自然に葉子を会話からのけものにして、二人の
(あいだでよもやまのうわさばなしをとりかわしはじめた。ふしぎなほどにきんちょうしたようこの)
間で四方山のうわさ話を取りかわし始めた。不思議なほどに緊張した葉子の
(こころは、それらのせけんばなしにはいささかのきょうみももちえないで、むしろそのむいみに)
心は、それらの世間話にはいささかの興味も持ち得ないで、むしろその無意味に
(ちかいことばのかずかずを、じぶんのめいそうをさまたげるそうおんのようにうるさくおもっていた。)
近い言葉の数々を、自分の瞑想を妨げる騒音のようにうるさく思っていた。
(と、ふとたがわふじんがじむちょうといったのをこみみにはさんで、おもわずはりでも)
と、ふと田川夫人が事務長と言ったのを小耳にはさんで、思わず針でも
(ふみつけたようにぎょっとして、もくそうからとってかえしてききみみをたてた。)
踏みつけたようにぎょっとして、黙想から取って返して聞き耳を立てた。
(じぶんでもおどろくほどしんけいがさわぎたつのをどうすることもできなかった。)
自分でも驚くほど神経が騒ぎ立つのをどうする事もできなかった。
(「ずいぶんしたたかものらしゅうございますわね」そうふじんのいうこえがした。)
「ずいぶんしたたか者らしゅうございますわね」そう夫人のいう声がした。
(「そうらしいね」はかせのこえにはわらいがまじっていた。「ばくちがだいの)
「そうらしいね」博士の声には笑いがまじっていた。「賭博(ばくち)が大の
(じょうずですって」「そうかねえ」じむちょうのはなしはそれぎりでたえてしまった。ようこは)
上手ですって」「そうかねえ」事務長の話はそれぎりで絶えてしまった。葉子は
(なんとなくものたらなくなって、またなにかいいだすだろうとこころまちにしていたが、)
なんとなく物足らなくなって、また何かいい出すだろうと心待ちにしていたが、
(そのさきをつづけるようすがないので、こころのこりをおぼえながら、またじぶんのこころにかえって)
その先を続ける様子がないので、心残りを覚えながら、また自分の心に帰って
(いった。しばらくするとふじんがまたじむちょうのうわさをしはじめた。「じむちょうのそば)
行った。しばらくすると夫人がまた事務長のうわさをし始めた。「事務長のそば
(にすわってしょくじをするのはどうもいやでなりませんの」「そんならさつきさんに)
にすわって食事をするのはどうもいやでなりませんの」「そんなら早月さんに
(せきをかわってもらったらいいでしょう」ようこはやみのなかでするどくめをかがやかし)
席を代わってもらったらいいでしょう」葉子は闇の中で鋭く目をかがやかし
(ながらふじんのようすをうかがった。「でもふうふがてーぶるにならぶってほうは)
ながら夫人の様子をうかがった。「でも夫婦がテーブルにならぶって法は
(ありませんわ・・・ねえさつきさん」こうじょうだんらしくふじんは)
ありませんわ・・・ねえ早月さん」 こう戯談(じょうだん)らしく夫人は
(いって、ちょっとようこのほうをふりむいてわらったが、べつにそのへんじをまつと)
いって、ちょっと葉子のほうを振り向いて笑ったが、べつにその返事を待つと
(いうでもなく、はじめてようこのそんざいにきづきでもしたように、いろいろとみのうえ)
いうでもなく、始めて葉子の存在に気づきでもしたように、いろいろと身の上
(などをさぐりをいれるらしくききはじめた。たがわはかせもときどきしんせつらしいことばを)
などを探りを入れるらしく聞き始めた。田川博士も時々親切らしい言葉を
(そえた。ようこははじめのうちこそつつましやかにじじつにさほどとおくないへんじをして)
添えた。葉子は始めのうちこそつつましやかに事実にさほど遠くない返事をして
(いたものの、はなしがだんだんふかいりしていくにつれて、たがわふじんというひとはじょうりゅうの)
いたものの、話がだんだん深入りして行くにつれて、田川夫人という人は上流の
(きふじんだとじぶんでもおもっているらしいににあわないおもいやりのないひとだと)
貴婦人だと自分でも思っているらしいに似合わない思いやりのない人だと
(おもいだした。それはありうちのしつもんだったかもしれない。けれどもようこにはそう)
思い出した。それはあり内の質問だったかもしれない。けれども葉子にはそう
(おもえた。えんもゆかりもないひとのまえでおもうままなぶじょくをくわえられるとむっとせずに)
思えた。縁もゆかりもない人の前で思うままな侮辱を加えられるとむっとせずに
(はいられなかった。しったところがなんにもならないはなしを、きむらのことまでねはり)
はいられなかった。知った所がなんにもならない話を、木村の事まで根はり
(ははりといただしていったいどうしようというきなのだろう。ろうじんでもあるなら)
葉はり問いただしていったいどうしようという気なのだろう。老人でもあるなら
(ば、すぎさったむかしをたにんにくどくどとはなしてきかせて、せめてなぐさむということも)
ば、過ぎ去った昔を他人にくどくどと話して聞かせて、せめて慰むという事も
(あろう。「ろうじんにはかこを、わかいひとにはみらいを」というこうさいじゅつのしょほすら)
あろう。「老人には過去を、若い人には未来を」という交際術の初歩すら
(こころえないがさつなひとだ。じぶんですらそっとてもつけないですませたいちなま)
心得ないがさつな人だ。自分ですらそっと手も付けないで済ませたい血なま
(ぐさいみのうえを・・・じぶんはろうじんではない。ようこはたがわふじんがいじにかかって)
ぐさい身の上を・・・自分は老人ではない。葉子は田川夫人が意地にかかって
(こんなわるさをするのだとおもうとはげしいてきいからくちびるをかんだ。)
こんな悪戯(わるさ)をするのだと思うと激しい敵意から口びるをかんだ。