未 本編 -20-
cicciさんのアカウント
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| 順位 | 名前 | スコア | 称号 | 打鍵/秒 | 正誤率 | 時間(秒) | 打鍵数 | ミス | 問題 | 日付 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 1 | berry | 7968 | 神 | 8.0 | 99.1% | 339.2 | 2726 | 23 | 60 | 2025/11/11 |
| 2 | Cherry | 7587 | 神 | 7.8 | 97.2% | 353.6 | 2760 | 77 | 60 | 2025/11/11 |
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問題文
(そうおもったがおもいのほかおっくうで、あとにしようかとげんかんろびーのそふぁーに)
そう思ったが思いのほか億劫で、後にしようかと玄関ロビーのソファーに
(こしかけると、そのままたちあがりたくなくなった。)
腰掛けると、そのまま立ち上がりたくなくなった。
(ふしぎなものだ。)
不思議なものだ。
(ついこのしがつに、ふつうのがくせいせいかつがはじまったばかりだったのに、)
ついこの四月に、普通の学生生活が始まったばかりだったのに、
(いつのまにこんなとおくのおんせんやどのいどまりにきて、しんやにだれもいないげんかんで)
いつの間にこんな遠くの温泉宿のい泊まりに来て、深夜に誰もいない玄関で
(えたいのしれないものをみはるようなことになってしまったのだろう。)
得体の知れないものを見張るようなことになってしまったのだろう。
(くうちょうのきのうをじかんたいでおとしてるのだろうか。はだざむさをかんじながら)
空調の機能を時間帯で落としてるのだろうか。肌寒さを感じながら
(しばしものおもいにふけっていると、ふいにげんかんのそとからなにかのものおとがした。)
しばし物思いに耽っていると、ふいに玄関の外からなにかの物音がした。
(どきりとしてたちあがり、おそるおそるげんかんのじどうどあにかけられた)
どきりとして立ち上がり、恐る恐る玄関の自動ドアにかけられた
(かーてんのすきまからそとをのぞきこむ。)
カーテンの隙間から外を覗き込む。
(りょかんのしきちのなかの、せのたかいがいとうがまるいあかりをともしているそのしたに、)
旅館の敷地の中の、背の高い街灯が丸い灯りを灯しているその下に、
(なにものかがうごくかげがみえた。)
なにものかが動く影が見えた。
(じどうどあは、でんきすいっちがきれている。しかしぼくらがそこからも)
自動ドアは、電気スイッチが切れている。しかし僕らがそこからも
(そとにでられるように、こんばんだけはろっくがされていないはずだった。)
外に出られるように、今晩だけはロックがされていないはずだった。
(にまいのあつでのがらすがあわさるそのすきまにゆびさきをいれ、)
二枚の厚手のガラスが合わさるその隙間に指先を入れ、
(ちからをこめるとどあはしゅどうでわずかずつひらいていった。)
力を込めるとドアは手動でわずかずつ開いていった。
(しゅんかん、れいきがかおにふきつけてくる。とおりすぎようとしたひとかげが)
瞬間、冷気が顔に吹き付けてくる。通り過ぎようとした人影が
(びくりとしたようにたちどまる。)
びくりとしたように立ち止まる。
(「かえでさん」)
「楓さん」
(こえをかけられたあいてはすくーたーをおしてあるいていたところだった。)
声を掛けられた相手はスクーターを押して歩いていたところだった。
(「わ、びっくりした」)
「わ、びっくりした」
(それはこっちのせりふだ。まだかえってなかったのか。)
それはこっちのセリフだ。まだ帰ってなかったのか。
(もうじこくはにじはんをまわっていた。)
もう時刻は二時半を回っていた。
(「こんやはねずのばんなの?あのひとは?」)
「今夜は寝ずの番なの?あの人は?」
(「こうたいでばんをしてるんですよ。いまはへやでねてます」)
「交代で番をしてるんですよ。今は部屋で寝てます」
(そばにちかづくと、あるこーるのにおいがした。)
そばに近づくと、アルコールの匂いがした。
(「いんしゅうんてん」)
「飲酒運転」
(そういってゆびでばつをつくってやると、「かたいこと。いいっこなし」と)
そう言って指でバツを作ってやると、「堅いこと。言いっこなし」と
(かえではわらった。それからこえをひそめて、しばしのあいだたちばなしをする。)
楓は笑った。それから声をひそめて、しばしの間立ち話をする。
(こんやはかなりたのしくあそんだようだった。)
今夜はかなり楽しく遊んだようだった。
(そのなかでふと、なんのきなしにぼくはといかけた。)
その中でふと、なんの気なしに僕は問いかけた。
(「かずおさんのこと、どうおもってんの」)
「和雄さんのこと、どう思ってんの」
(おかみはあきらかにふたりをくっつけようとしている。そしてしゅういもそれを)
女将は明らかに二人をくっつけようとしている。そして周囲もそれを
(ついにんしているようだ。もちろんかずおじしんも。しかしわかものにとって)
追認しているようだ。もちろん和雄自身も。しかし若者にとって
(じゅうだいないべんとひに。おんなともだちとのあそびをゆうせんしたかのじょのしんりは)
重大なイベント日に。女友だちとの遊びを優先した彼女の心理は
(どういうものなのだろうか。)
どういうものなのだろうか。
(かえではう~ん、としばしうなったあと、ぼそりといった。)
楓はう〜ん、としばし唸った後、ぼそりと言った。
(「かずにぃは、かたぶつすぎ」)
「和にぃは、堅物すぎ」
(まあ、そこがいまどきのおとこにはめずらしいんだけど。)
まあ、そこが今どきの男には珍しいんだけど。
(そういいながらりょうてのてぶくろをかたほうずつぬいでいく。)
そう言いながら両手の手袋を片方ずつ脱いでいく。
(「もうすこしごういんじゃないとね。きょうだって・・・・・」)
「もう少し強引じゃないとね。今日だって・・・・・」
(そういいかけたところで、おっと、というひょうじょうをした。)
そう言いかけたところで、おっと、という表情をした。
(「まあ、そのうえにしゅうにぃよりはまだくだけてるけど」)
「まあ、その上に修にぃよりはまだクダケてるけど」
(じゃあ、おやすみ。)
じゃあ、お休み。
(そういっててをふりながらかえではすくーたーをおして)
そう言って手を振りながら楓はスクーターを押して
(りょかんのうらてへときえていった。)
旅館の裏手へと消えていった。
(おもてのどうろとおなじようにほそうされているので、みちがわるいわけではない。)
表の道路と同じように舗装されているので、道が悪いわけではない。
(ただきゃくしょうばいをしているので、)
ただ客商売をしているので、
(しんやにきたくするときはてまえでえんじんをきってくるのだろう。)
深夜に帰宅する時は手前でエンジンを切ってくるのだろう。
(よってはいても、みについたしゅうかんがあるのだ。)
酔ってはいても、身についた習慣があるのだ。
(なかなかしっかりしたこにおもえた。)
なかなかしっかりした子に思えた。
(そんでもって、みゃくありだなあ、かずおさん。)
そんでもって、脈有りだなあ、和雄さん。
(ぼくはしばらくそこにたたずんだあと、しゅういになんのけはいもかんじないのをかくにんしてから)
僕はしばらくそこに佇んだ後、周囲になんの気配も感じないのを確認してから
(りょかんのなかにもどっていった。)
旅館の中に戻って行った。
(くうちょうはよわいがたてもののなかはさすがにさむぞらのしたとはうんでいのさだ。)
空調は弱いが建物の中はさすがに寒空の下とは雲泥の差だ。
(なまぬるいくうきのながれがしゅういをつつみ、わずかなしょうめいだけがろびーのいすや)
生ぬるい空気の流れが周囲を包み、わずかな照明だけがロビーの椅子や
(おきものをやみのなかにうかびあがらせている。)
置物を闇の中に浮かび上がらせている。
(なにかがちがう。さっきまでと。)
なにかが違う。さっきまでと。
(たちどまったぼくのしんぞうがわずかずつはやくみゃくうちはじめる。)
立ち止まった僕の心臓がわずかずつ早く脈打ち始める。
(なんだこのけはいは。)
なんだこの気配は。