第20章 青き灯の真実
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(きがつくと。)
気が付くと。
(かいとはまっしろなくうかんにたっていた。)
海斗は真っ白な空間に立っていた。
(しゅういにはなにもない。)
周囲には何もない。
(かぜもない。)
風もない。
(おともない。)
音もない。
(ただあおいひかりだけがただよっている。)
ただ青い光だけが漂っている。
(そのちゅうおうにひとかげがあった。)
その中央に人影があった。
(わかいだんせいだった。)
若い男性だった。
(よんひゃくねんまえのえいぞうにあらわれたそうまである。)
四百年前の映像に現れた蒼真である。
(そうまはやさしくわらった。)
蒼真は優しく笑った。
(「ここまできたんだな」)
「ここまで来たんだな」
(かいとはことばをうしなう。)
海斗は言葉を失う。
(「あなたが」)
「あなたが……」
(「そうだ」)
「そうだ」
(そうまはうなずいた。)
蒼真は頷いた。
(「あおきあかりはとくべつなちからではない」)
「青き灯は特別な力ではない」
(「ひとをおもうきもちだ」)
「人を思う気持ちだ」
(「しぜんをまもりたいというねがいだ」)
「自然を守りたいという願いだ」
(「みらいをしんじるこころだ」)
「未来を信じる心だ」
(そうまのこえはおだやかだった。)
蒼真の声は穏やかだった。
など
(「だがひとはときどきそれをわすれてしまう」)
「だが人は時々それを忘れてしまう」
(かいとはれんやみさきのかおをおもいうかべた。)
海斗は蓮や美咲の顔を思い浮かべた。
(りんごばたけ。)
りんご畑。
(いわきさん。)
岩木山。
(ねぶたまつり。)
ねぶた祭。
(しらかみさんち。)
白神山地。
(とわだこ。)
十和田湖。
(これまでめぐってきたあおもりのけしき。)
これまで巡ってきた青森の景色。
(すべてがあたまにうかぶ。)
全てが頭に浮かぶ。
(そうまはさいごにいった。)
蒼真は最後に言った。
(「みらいはおまえたちのものだ」)
「未来はお前たちのものだ」
(そのしゅんかん。)
その瞬間。
(ひかりがはじけた。)
光が弾けた。
(かいとのいしきはとおのいていった。)
海斗の意識は遠のいていった。