第15章 白神の守人
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(だいろくのかぎをてにしたかいとたちは、あらたなばしょへむかった。)
第六の鍵を手にした海斗たちは、新たな場所へ向かった。
(せかいしぜんいさんとしてしられるしらかみさんちである。)
世界自然遺産として知られる白神山地である。
(ふゆのもりはしずかだった。)
冬の森は静かだった。
(ゆきがきぎをしろくそめている。)
雪が木々を白く染めている。
(くうきはすんでいた。)
空気は澄んでいた。
(さんにんはしんちょうにもりをすすむ。)
三人は慎重に森を進む。
(だれもことばをはっしない。)
誰も言葉を発しない。
(なにかとくべつなばしょにはいったかんかくがあった。)
何か特別な場所に入った感覚があった。
(すうじかんご。)
数時間後。
(きょだいなぶなのきがあらわれる。)
巨大なブナの木が現れる。
(いままでみたどのきよりもおおきい。)
今まで見たどの木よりも大きい。
(まるでやまそのものだった。)
まるで山そのものだった。
(そのまえにしろいふくをきたろうじんがたっていた。)
その前に白い服を着た老人が立っていた。
(「まっていた」)
「待っていた」
(ろうじんはおだやかにいった。)
老人は穏やかに言った。
(「あなたは?」)
「あなたは?」
(かいとがたずねる。)
海斗が尋ねる。
(「もりとだ」)
「守人だ」
(「あおきあかりがうまれたときから、そのちからをみまもってきた」)
「青き灯が生まれた時から、その力を見守ってきた」
(あまりにもげんじつばなれしたことばだった。)
あまりにも現実離れした言葉だった。
など
(しかしふしぎとうそにはきこえない。)
しかし不思議と嘘には聞こえない。
(ろうじんはさんにんをみつめた。)
老人は三人を見つめた。
(「さいごのかぎをうけつぐしかくがあるかたしかめよう」)
「最後の鍵を受け継ぐ資格があるか確かめよう」
(とつぜん。)
突然。
(しゅういがひかりにつつまれた。)
周囲が光に包まれた。
(かいとたちはべつべつのばしょへとばされる。)
海斗たちは別々の場所へ飛ばされる。
(めのまえにはそれぞれのきょうふやまよいがあらわれた。)
目の前にはそれぞれの恐怖や迷いが現れた。
(かいとは、じぶんがなかまをまもれなかったみらいをみた。)
海斗は、自分が仲間を守れなかった未来を見た。
(れんはこどくなみらいをみた。)
蓮は孤独な未来を見た。
(みさきはたいせつなひとたちをうしなうみらいをみた。)
美咲は大切な人たちを失う未来を見た。
(くるしいしれんだった。)
苦しい試練だった。
(だがさんにんはのりこえる。)
だが三人は乗り越える。
(やがてまぼろしはきえた。)
やがて幻は消えた。
(ろうじんはまんぞくそうにわらった。)
老人は満足そうに笑った。
(「よくやった」)
「よくやった」
(きょだいなぶなのみきがゆっくりひらく。)
巨大なブナの幹がゆっくり開く。
(そこからまぶしいひかりがあふれた。)
そこから眩しい光があふれた。
(ついに。)
ついに。
(だいななのかぎがあらわれる。)
第七の鍵が現れる。
(これですべてのかぎがそろった。)
これで全ての鍵が揃った。
(しかしどうじに。)
しかし同時に。
(とおいそらのかなたでくろいひかりがたちあがった。)
遠い空の彼方で黒い光が立ち上がった。
(あおかげだんがうごきはじめたのである。)
蒼影団が動き始めたのである。
(かいとたちはまだしらない。)
海斗たちはまだ知らない。
(ほんとうのたたかいはこれからはじまることを。)
本当の戦いはこれから始まることを。