【童話】ながれ星
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問題文
(よふけのそうげんでこぐまが3びき、ほしぞらをあおいですわっています。)
夜更けの草原で子熊が3匹、星空を仰いで座っています。
(と、3びきがいっせいにこえをあげ、なにやらはやくちでいいました。)
と、3匹が一斉に声をあげ、何やら早口で言いました。
(そう、3びきはながれぼしにむかって、めいめいねがいごとをとなえたのでした。)
そう、3匹は流れ星に向かって、めいめい願い事を唱えたのでした。
(ねがいごとは、ほしがきえおちるまでに、3かいくりかえさないとかなえられません。)
願い事は、星が消え落ちるまでに、3回繰り返さないと叶えられません。
(「ぼく、いっかいしかいえなかった」3ばんめのこぐまがいうと)
「僕、一回しか言えなかった」3番目の子熊が言うと
(「ぼくも」「ぼくも」とほかの2ひきがいいました。)
「僕も」「僕も」とほかの2匹が言いました。
(「ぼく、おかあさんのびょうきがなおりますようにっていったよ」)
「僕、お母さんの病気が治りますようにって言ったよ」
(2ばんめのこぐまがいうと)
2番目の子熊が言うと
(「ぼくも」「ぼくも」とほかの2ひきがいいました。)
「僕も」「僕も」とほかの2匹が言いました。
(「いっかいでも3ひきいっしょだから、3かいになるよ」)
「一回でも3匹一緒だから、3回になるよ」
(1ばんうえのこぐまがいうと)
1番上の子熊が言うと
(「そうだ、3かいだ」「3かいだ」とほかの2ひきがいいました。)
「そうだ、3回だ」「3回だ」とほかの2匹が言いました。
(3びきはそらをみあげ)
3匹は空を見上げ
(「なおるように、なおるように、なおるように」と)
「治るように、治るように、治るように」と
(こえをそろえていいました。)
声をそろえて言いました。
(そのとき、ほしがまたひとつ、すーっとながれてきえました。)
その時、星がまた一つ、すーっと流れて消えました。