【童話】小さな船

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問題文

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(おとこのこがおとうさんに、おりがみでちいさなふねをおってもらいました。)

男の子がお父さんに、折り紙で小さな船を織ってもらいました。

(おとこのこはよろこんで、おがわにうかべにいくことにしました。)

男の子は喜んで、小川に浮かべに行くことにしました。

(ところがはしっているうちに、おりがみのふねはおとこのこのぽけっとからおちて、)

ところが走っているうちに、折り紙の船は男の子のポケットから落ちて、

(おがわのちかくのくさむらのちいさなみずたまりにおちました。)

小川の近くの草むらの小さな水たまりに落ちました。

(だんだんくらくなってくるそらをみあげて、ちいさいふねはふるえていました。)

だんだん暗くなってくる空を見上げて、小さい船は震えていました。

(すると、ふいにくさむらのなかにぽうっとひかりがともりました。)

すると、不意に草むらの中にぽうっと光が灯りました。

(そして、ひかりはほうっときえ、またぽうっとともります。)

そして、光はほうっと消え、またぽうっと灯ります。

(「とうだいだ!」)

「灯台だ!」

(ちいさなふねは、とうだいにむかって、はしりだしました。)

小さな船は、灯台に向かって、走り出しました。

(そのときです。)

その時です。

(くさむらのなかになんびゃくというひかりがともり、)

草むらの中に何百という光が灯り、

(ふうー、ひゅうーと、はなびらがかぜにまうようにちゅうにうかびあがったのです。)

ふうー、ひゅうーと、花びらが風に舞うように宙に浮かび上がったのです。

(それはほたるのこどもたちでした。)

それは蛍の子供たちでした。

(こどもたちは、ぽうっとひからせながら、ちいさいふねにとびのりました。)

子供たちは、ぽうっと光らせながら、小さい船に飛び乗りました。

(ちいさいふねはひかりにつつまれ、ほほえむようにゆれました。)

小さい船は光に包まれ、微笑むように揺れました。

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