星の王子さま 26③ (31/32)

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プレイ回数1169難易度(3.7) 2153打 長文
たいせつなこと 3/3
サン=テグジュペリ作 内藤濯訳
順位 名前 スコア 称号 打鍵/秒 正誤率 時間(秒) 打鍵数 ミス 問題 日付
1 ヤス 6824 S++ 7.1 95.2% 298.5 2145 108 59 2024/04/13

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問題文

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(「ぼく、こんなこというの・・・ へびのこともあるからだよ。)

「ぼく、こんなこというの・・・ ヘビのこともあるからだよ。

(きみにかみついちゃいけないからさ・・・。)

きみにかみついちゃいけないからさ・・・。

(へびのやつ、いじわるなんだから、)

ヘビのやつ、いじわるなんだから、

(おもしろがって、かみつくかもしれないんだよ・・・」)

おもしろがって、かみつくかもしれないんだよ・・・」

(「ぼく、きみのそば、はなれないよ」)

「ぼく、きみのそば、はなれないよ」

(おうじさまは、なにかしらおもいついて、あんしんしたようにもみえました。)

王子さまは、なにかしら思いついて、安心したようにも見えました。

(「そうだ。へびのやつ、にどめにかみつくときには、)

「そうだ。ヘビのやつ、二度目にかみつくときには、

(もう、どくがないんだっけ・・・」)

もう、毒がないんだっけ・・・」

(そのよる、おうじさまがでかけたのを、ぼくはきがつきませんでした。)

その夜、王子さまが出かけたのを、ぼくは気が付きませんでした。

(あしおとひとつたてずに、すがたをかくしたのです。)

足音一つたてずに、すがたをかくしたのです。

(あとをおって、しゅびよくおいつきますと、)

あとをおって、首尾よくおいつきますと、

(おうじさまは、もう、はらをきめたらしく、あしばやにあるいていました。)

王子さまは、もう、腹を決めたらしく、あしばやに歩いていました。

(そして、こういっただけでした。)

そして、こういっただけでした。

(「ああ、きみか・・・」)

「ああ、きみか・・・」

(おうじさまは、ぼくのてをとりましたが、)

王子さまは、ぼくの手をとりましたが、

(また、しんぱいでたまらなそうにいいました。)

また、心配でたまらなそうにいいました。

(「こないほうがよかったのに。 それじゃつらいおもいをするよ。)

「こないほうがよかったのに。 それじゃつらい思いをするよ。

(ぼく、もうしんだようになるんだけどね、それ、ほんとじゃないんだ・・・」)

ぼく、もう死んだようになるんだけどね、それ、ほんとじゃないんだ・・・」

(ぼくは、だまっていました。)

ぼくは、だまっていました。

(「ね、とおすぎるんだよ。 ぼく、とてもこのからだ、もってけないの。)

「ね、遠すぎるんだよ。 ぼく、とてもこのからだ、持ってけないの。

など

(おもすぎるんだもの」)

重すぎるんだもの」

(ぼくはだまっていました。)

ぼくはだまっていました。

(「でも、それ、そこらにほうりだされたふるいぬけがらとおんなじなんだ。)

「でも、それ、そこらに放り出された古いぬけがらとおんなじなんだ。

(かなしかないよ、ふるいぬけがらなんて・・・」)

かなしかないよ、古いぬけがらなんて・・・」

(ぼくはだまっていました。)

ぼくはだまっていました。

(おうじさまは、すこし、きがくじけたようでしたが、)

王子さまは、すこし、気がくじけたようでしたが、

(また、きもちをひきたてて、いいました。)

また、気持ちをひきたてて、いいました。

(「ね、とてもいいことなんだよ。 ぼくもほしをながめるんだ。)

「ね、とてもいいことなんだよ。 ぼくも星をながめるんだ。

(ほしがみんな、いどになって、さびついたくるまがついてるんだ。)

星がみんな、井戸になって、さびついた車がついてるんだ。

(そして、ぼくにいくらでも、みずをのましてくれるんだ」)

そして、ぼくにいくらでも、水をのましてくれるんだ」

(ぼくはだまっていました。)

ぼくはだまっていました。

(「ほんとにおもしろいだろうなあ!)

「ほんとにおもしろいだろうなあ!

(きみは、ごおくもすずをもつだろうし、)

きみは、五億も鈴をもつだろうし、

(ぼくは、ごおくも、いずみをもつことになるからねえ・・・」)

ぼくは、五億も、泉をもつことになるからねえ・・・」

(そして、こんどはおうじさまもだまってしまいました。)

そして、こんどは王子さまもだまってしまいました。

(ないていたからです・・・)

泣いていたからです・・・

(「だからね、かまわず、ぼくをひとりでいかせてね」)

「だからね、かまわず、ぼくをひとりでいかせてね」

(といって、おうじさまは、こしをおろしました。)

といって、王子さまは、腰をおろしました。

(こわかったからです。)

こわかったからです。

(それからまた、こういいました。)

それからまた、こういいました。

(「ねえ、ぼくのはな・・・)

「ねえ、ぼくの花・・・

(ぼく、あのはなにしてやらなくちゃならないことがあるんだ。)

ぼく、あの花にしてやらなくちゃならないことがあるんだ。

(ほんとによわいはななんだよ。 ほんとにむじゃきなはななんだよ。)

ほんとに弱い花なんだよ。 ほんとにむじゃきな花なんだよ。

(みのまもりといったら、)

身の守りといったら、

(よっつのちっぽけなとげしか、もっていないはななんだよ・・・」)

四つのちっぽけなトゲしか、もっていない花なんだよ・・・」

(ぼくもこしをおろしました。)

ぼくも腰をおろしました。

(たっていられなくなったのです。)

立っていられなくなったのです。

(おうじさまはいいました。)

王子さまはいいました。

(「さあ・・・もう、なんにもいうことはない・・・」)

「さあ・・・もう、なんにもいうことはない・・・」

(おうじさまは、まだ、なにか、もじもじしていましたが、)

王子さまは、まだ、なにか、もじもじしていましたが、

(やがてたちあがりました。)

やがて立ち上がりました。

(そして、ひとあし、あるきました。)

そして、ひとあし、歩きました。

(ぼくは、うごけませんでした。)

ぼくは、動けませんでした。

(おうじさまのあしくびのそばには、きいろいひかりが、きらっとひかっただけでした。)

王子さまの足首のそばには、黄いろい光が、キラっと光っただけでした。

(おうじさまは、ちょっとのあいだ、みうごきもしないでいました。)

王子さまは、ちょっとのあいだ、身動きもしないでいました。

(こえひとつ、たてませんでした。)

声ひとつ、たてませんでした。

(そして、いっぽんのきがたおれでもするように、しずかにたおれました。)

そして、一本の木が倒れでもするように、静かに倒れました。

(おとひとつ、しませんでした。)

音ひとつ、しませんでした。

(あたりが、すなだったものですから。)

あたりが、砂だったものですから。

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