銀河鉄道の夜 1
一、午後の授業 (1/3)
宮沢賢治 作
宮沢賢治 作
「ではみなさんは、そういうふうに川だといわれたり、
乳の流れたあとだといわれたりしていたこのぼんやりと白いものが
ほんとうは何かご承知ですか。」
乳の流れたあとだといわれたりしていたこのぼんやりと白いものが
ほんとうは何かご承知ですか。」
| 順位 | 名前 | スコア | 称号 | 打鍵/秒 | 正誤率 | 時間(秒) | 打鍵数 | ミス | 問題 | 日付 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 1 | ko | 3395 | D | 4.0 | 86.0% | 360.5 | 1460 | 236 | 34 | 2026/02/08 |
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問題文
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(いち、ごごのじゅぎょう)
一、午後の授業
(「ではみなさんは、そういうふうにかわだといわれたり、)
「ではみなさんは、そういうふうに川だといわれたり、
(ちちのながれたあとだといわれたりしていた、このぼんやりとしろいものが)
乳の流れたあとだといわれたりしていた、このぼんやりと白いものが
(ほんとうはなにかごしょうちですか。」)
ほんとうは何かご承知ですか。」
(せんせいは、こくばんにつるしたおおきなくろいせいざのずの、)
先生は、黒板につるした大きな黒い星座の図の、
(うえからしたへしろくけぶったぎんがたいのようなところをさしながら、)
上から下へ白くけぶった銀河帯のようなところを指しながら、
(みんなにといをかけました。)
みんなに問をかけました。
(かむぱねるらがてをあげました。それからし、ごにんてをあげました。)
カムパネルラが手をあげました。それから四、五人手をあげました。
(じょばんにもてをあげようとして、いそいでそのままやめました。)
ジョバンニも手をあげようとして、急いでそのままやめました。
(たしかにあれがみんなほしだと、いつかざっしでよんだのでしたが、)
たしかにあれがみんな星だと、いつか雑誌で読んだのでしたが、
(このごろはじょばんにはまるでまいにちきょうしつでもねむく、)
このごろはジョバンニはまるで毎日教室でも眠く、
(ほんをよむひまも、よむほんもないので、)
本を読むひまも、読む本もないので、
(なんだかどんなことも、よくわからないというきもちがするのでした。)
なんだかどんなことも、よくわからないという気持ちがするのでした。
(ところがせんせいははやくもそれをみつけたのでした。)
ところが先生は早くもそれをみつけたのでした。
(「じょばんにさん。あなたはわかっているのでしょう。」)
「ジョバンニさん。あなたはわかっているのでしょう。」
(じょばんにはいきおいよくたちあがりましたが、)
ジョバンニは勢いよく立ちあがりましたが、
(たってみると、もうはっきりとそれをこたえることができないのでした。)
立って見ると、もうはっきりとそれを答えることができないのでした。
(ざねりがまえのせきからふりかえって、じょばんにをみてくすっとわらいました。)
ザネリが前の席からふりかえって、ジョバンニを見てくすっとわらいました。
(じょばんにはもうどぎまぎして、まっかになってしまいました。)
ジョバンニはもうどぎまぎして、まっ赤になってしまいました。
(せんせいがまたいいました。)
先生がまたいいました。
など
(「おおきなぼうえんきょうでぎんがをよっくしらべると、ぎんがはだいたいなんでしょう。」)
「大きな望遠鏡で銀河をよっく調べると、銀河はだいたいなんでしょう。」
(やっぱりほしだとじょばんにはおもいましたが、)
やっぱり星だとジョバンニは思いましたが、
(こんどもすぐにこたえることができませんでした。)
こんどもすぐに答えることができませんでした。
(せんせいはしばらくこまったようすでしたが、)
先生はしばらく困ったようすでしたが、
(めをかむぱねるらのほうへむけて、)
目をカムパネルラの方へ向けて、
(「ではかむぱねるらさん。」)
「ではカムパネルラさん。」
(となざしました。)
と名指しました。
(するとあんなにげんきにてをあげたかむぱねるらが、)
するとあんなに元気に手をあげたカムパネルラが、
(やはりもじもじたちあがったまま、やはりこたえができませんでした。)
やはりもじもじ立ち上がったまま、やはり答えができませんでした。
(「では。よし。」)
「では。よし。」
(といいながら、じぶんでせいずをさしました。)
といいながら、自分で星図をさしました。
(「このぼんやりとしろいぎんがをおおきないいぼうえんきょうでみますと、)
「このぼんやりと白い銀河を大きないい望遠鏡で見ますと、
(もうたくさんのちいさなほしにみえるのです。)
もうたくさんの小さな星に見えるのです。
(じょばんにさんそうでしょう。」)
ジョバンニさんそうでしょう。」