『ラプンツェル』グリム2【完】

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プレイ回数978難易度(4.3) 4309打 長文
一般的な童話『ラプンツェル』
※分かりやすくする為、表記等を一部改変しております

↓のURLからの続きですので、未プレイの方はプレイしてから
こちらのタイピングをしてください
https://typing.twi1.me/game/313069

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問題文

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(あるとき、おうじがきのかげにいますと、)

あるとき、王子が木のかげにいますと、

(まほうつかいのばあさんが、やってくるのがみえました。)

魔法使いのばあさんが、やってくるのが見えました。

(そして、そのおんながうえにむかって、「らぷんつぇる、らぷんつぇる。)

そして、その女が上にむかって、「ラプンツェル、ラプンツェル。

(おまえのかみをたらしておくれ」と、よびかけるこえがきこえました。)

おまえの髪を垂らしておくれ」と、呼びかける声が聞こえました。

(それをきいたらぷんつぇるは、あんだかみのけをたらしますと、)

それを聞いたラプンツェルは、編んだ髪の毛を垂らしますと、

(まほうつかいはそれにつかまって、のぼっていきました。)

魔法使いはそれにつかまって、登っていきました。

(「あれをはしごがわりにしてのぼっていけるのなら、)

「あれをハシゴがわりにして登っていけるのなら、

(ぼくもひとつ、うんだめしをしてみよう」と、おうじはおもいました。)

ぼくもひとつ、運だめしをしてみよう」と、王子は思いました。

(そこでよくじつ、くらくなりかけたころ、おうじはとうのところへいって、よびかけました。)

そこで翌日、暗くなりかけた頃、王子は塔の所へ行って、呼びかけました。

(「らぷんつぇる、らぷんつぇる。おまえのかみをたらしておくれ」)

「ラプンツェル、ラプンツェル。おまえの髪を垂らしておくれ」

(するとたちまち、かみのけがたれさがってきましたので、)

するとたちまち、髪の毛が垂れさがってきましたので、

(おうじはそれにつかまって、のぼっていきました。)

王子はそれにつかまって、登っていきました。

(らぷんつぇるはさいしょ、いままでにみたこともない)

ラプンツェルは最初、今までに見たこともない

(おとこのひとがはいってきましたので、ひどくびっくりしました。)

男の人が入ってきましたので、ひどくびっくりしました。

(けれど、おうじがたいそうやさしくはなしかけて、)

けれど、王子がたいそう優しく話しかけて、

(「ぼくは、あなたのうたにすっかりこころをうごかされて、)

「ぼくは、あなたの歌にすっかり心を動かされて、

(そのためこころのおちつきもなくなってしまったのです。)

そのため心の落ち着きもなくなってしまったのです。

(どうしても、あなたにあわずにはいられなかったのです」とはなしますと、)

どうしても、あなたに会わずにはいられなかったのです」と話しますと、

(らぷんつぇるのこわいきもちも、ようやくきえうせました。)

ラプンツェルの怖い気持ちも、ようやく消えうせました。

(それからおうじは、「ぼくのつまになってくれませんか」といいました。)

それから王子は、「ぼくの妻になってくれませんか」と言いました。

など

(らぷんつぇるは、おうじがわかくてうつくしいのをみて、)

ラプンツェルは、王子が若くて美しいのを見て、

(「このかたなら、きっとごーてるおばあさんよりも、)

「このかたなら、きっとゴーテルおばあさんよりも、

(あたしをかわいがってくださるわ」とおもいましたので、)

あたしをかわいがってくださるわ」と思いましたので、

(すぐに「はい」とこたえて、じぶんのてをおうじのてのうえにかさねました。)

すぐに「はい」と答えて、自分の手を王子の手の上に重ねました。

(そして、らぷんつぇるはいいました。)

そして、ラプンツェルは言いました。

(「あたしも、ごいっしょにいきたいのですが、)

「あたしも、ご一緒に行きたいのですが、

(どうやっておりていったらいいのかが、わかりませんの。)

どうやっておりていったらいいのかが、分かりませんの。

(ですから、これからここへいらっしゃるたびに、)

ですから、これからここへいらっしゃるたびに、

(きぬひもをいっぽんずつもってきてください。それで、はしごをあみますわ。)

絹ヒモを一本ずつ持って来てください。それで、ハシゴを編みますわ。

(そしてはしごができたら、おりていきますから、)

そしてハシゴができたら、おりていきますから、

(あたしをうまにのせて、つれていってくださいな」)

あたしを馬に乗せて、つれて行ってくださいな」

(おうじは、それからまいばんらぷんつぇるのところへくることになりました。)

王子は、それから毎晩ラプンツェルの所へ来ることになりました。

(なぜばんだけなのかというと、ひるだとばあさんがきますもの。)

なぜ晩だけなのかというと、昼だとばあさんが来ますもの。

(まほうつかいのばあさんは、そんなことになっていようとは、)

魔法使いのばあさんは、そんなことになっていようとは、

(ちっともきがつきませんでした。ところがあるとき、)

ちっとも気がつきませんでした。ところがあるとき、

(らぷんつぇるがなにげなしに、こんなことをいってしまったのです。)

ラプンツェルが何気なしに、こんなことを言ってしまったのです。

(「ねえ、ごーてるおばあさん、どうしてなんでしょうねえ。)

「ねえ、ゴーテルおばあさん、どうしてなんでしょうねえ。

(わかいおうじさまよりもおばあさんのほうが、ひきあげるとき、ずっとおもいわ。)

若い王子さまよりもおばあさんのほうが、引き上げるとき、ずっと重いわ。

(おうじさまは、あっというまにあがってきてしまうのですけどねえ」)

王子さまは、あっというまにあがって来てしまうのですけどねえ」

(「ええ、なんだって、このばちあたりめ」と、まほうつかいはどなりました。)

「ええ、なんだって、このばちあたりめ」と、魔法使いはどなりました。

(「なんてことをいうんだい。あたしゃ、おまえをせけんから)

「なんてことを言うんだい。あたしゃ、おまえを世間から

(ひきはなしておいたつもりだったのに、よくもひとをだましたね」)

引き離しておいたつもりだったのに、よくも人をだましたね」

(おばあさんは、いかりをまぎらわすために、)

おばあさんは、いかりをまぎらわすために、

(らぷんつぇるのうつくしいかみのけをひっつかむと、)

ラプンツェルの美しい髪の毛をひっつかむと、

(それをにかい、さんかい、ひだりのてにまきつけました。)

それを二回、三回、左の手に巻きつけました。

(そして、みぎてにはさみをもって、)

そして、右手にハサミを持って、

(じょきじょきとかみのけをきってしまいました。)

ジョキジョキと髪の毛を切ってしまいました。

(ですから、うつくしいかみのけはあまれたまま、ゆかのうえにおちました。)

ですから、美しい髪の毛は編まれたまま、床の上に落ちました。

(そればかりか、ばあさんはなさけようしゃもなく、)

そればかりか、ばあさんは情け容赦もなく、

(かわいそうならぷんつぇるを、あれたのはらへおいやってしまいました。)

かわいそうなラプンツェルを、荒れた野原へ追いやってしまいました。

(らぷんつぇるはここで、それはそれはつらい、)

ラプンツェルはここで、それはそれはつらい、

(みじめなひびをおくらなければなりませんでした。)

みじめな日々を送らなければなりませんでした。

(いっぽう、まほうつかいのばあさんは、らぷんつぇるをおいだしてしまった)

一方、魔法使いのばあさんは、ラプンツェルを追いだしてしまった

(そのひのゆうがた、きりとったかみのけをまどのかぎにむすびつけておきました。)

その日の夕方、切りとった髪の毛を窓のカギに結びつけておきました。

(そして、おうじがやってきて、「らぷんつぇる、らぷんつぇる。)

そして、王子がやって来て、「ラプンツェル、ラプンツェル。

(おまえのかみをたらしておくれ」とよびかけたとき、)

おまえの髪を垂らしておくれ」と呼びかけたとき、

(そのかみのけをおろしてやりました。)

その髪の毛をおろしてやりました。

(おうじがのぼっていきますと、どうでしょう。)

王子が登っていきますと、どうでしょう。

(かわいいらぷんつぇるのすがたはみえず、まほうつかいのばあさんがにくにくしげに、)

かわいいラプンツェルの姿は見えず、魔法使いのばあさんが憎々しげに、

(ものすごいめつきで、じぶんをにらみつけているではありませんか。)

ものすごい目つきで、自分をにらみつけているではありませんか。

(「はっはっは」と、ばあさんはばかにしたようにわらいました。)

「ハッハッハ」と、ばあさんはバカにしたように笑いました。

(「かわいいおくさんを、つれていくつもりだったのかい。)

「かわいい奥さんを、つれて行くつもりだったのかい。

(だがね、きれいなことりは、もうすにはいやしないよ。)

だがね、きれいな小鳥は、もう巣にはいやしないよ。

(うたも、うたえはしないさ。ねこにさらわれちまったんだよ。)

歌も、うたえはしないさ。ネコにさらわれちまったんだよ。

(おまえも、ねこにめだまをひっかかれるぞ。)

おまえも、ネコに目玉をひっかかれるぞ。

(らぷんつぇるは、もうおまえのものじゃなくなったんだ。)

ラプンツェルは、もうおまえのものじゃなくなったんだ。

(もうにどと、あれのかおをみることはできなかろうよ」)

もう二度と、あれの顔を見ることはできなかろうよ」

(おうじはかなしみのあまり、われをわすれて、もうどうにでもなれと、)

王子は悲しみのあまり、我を忘れて、もうどうにでもなれと、

(とうからとびおりました。いのちはたすかりましたが、おちたところにはえていた)

塔から飛び下りました。命は助かりましたが、落ちた所に生えていた

(いばらのとげにめをつかれて、おうじのめはつぶれてしまいました。)

イバラのトゲに目をつかれて、王子の目はつぶれてしまいました。

(めのみえなくなったおうじは、もりのなかをさまよいあるきました。)

目の見えなくなった王子は、森の中をさまよい歩きました。

(たべるものといえば、きのねやくさのみだけでした。)

食べるものといえば、木の根や草の実だけでした。

(おうじは、かわいいつまをうしなったことを、ただただなげき、かなしんでいました。)

王子は、かわいい妻を失ったことを、ただただ嘆き、悲しんでいました。

(こうして、おうじがみじめなおもいをして、)

こうして、王子がみじめな思いをして、

(にねん、さんねんとさまよいまわったあげく、)

二年、三年とさまよいまわったあげく、

(とうとう、あのあれたのはらのなかへ、まよいこみました。)

とうとう、あの荒れた野原の中へ、迷いこみました。

(こここそ、あのらぷんつぇるが、じぶんでうんだふたごの)

こここそ、あのラプンツェルが、自分で生んだ双子の

(おとこのことおんなのこといっしょに、あわれなまいにちをおくっているのはらだったのです。)

男の子と女の子と一緒に、あわれな毎日を送っている野原だったのです。

(おうじはひとのこえをききつけて、そのこえにききおぼえがありましたので、)

王子は人の声を聞きつけて、その声に聞きおぼえがありましたので、

(こえのするほうへとあるいていきました。こうして、おうじがちかづいていきますと、)

声のするほうへと歩いていきました。こうして、王子が近づいて行きますと、

(らぷんつぇるのほうも、おうじにきがつきました。)

ラプンツェルのほうも、王子に気がつきました。

(らぷんつぇるはおうじのくびにだきついて、なきました。)

ラプンツェルは王子の首に抱きついて、泣きました。

(らぷんつぇるのなみだがふたしずく、おうじのめをぬらしますと、)

ラプンツェルの涙がふたしずく、王子の目をぬらしますと、

(ふしぎにもおうじのめは、もとのようにはっきりしてきて、)

不思議にも王子の目は、もとのようにはっきりしてきて、

(またむかしのとおり、ものがみえるようになりました。)

またむかしの通り、物が見えるようになりました。

(おうじはらぷんつぇるとこどもたちをつれて、くにへかえりました。)

王子はラプンツェルと子どもたちをつれて、国へ帰りました。

(くにでは、ひとびとがおおよろこびでむかえてくれました。)

国では、人々が大喜びで迎えてくれました。

(それからみんなは、ながいあいだたのしく、こうふくにくらしました。)

それからみんなは、長いあいだ楽しく、幸福に暮らしました。

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