タイピングで小指と薬指が言うことを聞かない話26

(「ここですべてがおわるんだね」とおやゆびがつぶやき、)

「ここで全てが終わるんだね」と親指が呟き、

(ともやたちはしろのなかへとあしをふみいれた。)

智也たちは城の中へと足を踏み入れた。

(しろのないぶはごうかで、うつくしいちょうこくやかいががかざられていた。)

城の内部は豪華で、美しい彫刻や絵画が飾られていた。

(ちゅうおうのひろまにはこだいのさいだんがあり、そのうえにかがやくほうせきがおかれていた。)

中央の広間には古代の祭壇があり、その上に輝く宝石が置かれていた。

(「これがいせきのひみつか・・・」とともやがかんどうしながらいうと、)

「これが遺跡の秘密か…」と智也が感動しながら言うと、

(ゆびたちもおなじくおどろきとよろこびをきょうゆうした。)

指たちも同じく驚きと喜びを共有した。

(しかし、そのしゅんかん、しろぜんたいがゆれはじめた。)

しかし、その瞬間、城全体が揺れ始めた。

(「いそいでだっしゅつしないと！」とおやゆびがさけび、)

「急いで脱出しないと！」と親指が叫び、

(ともやたちはほうせきをもっていそいでもどることにした。)

智也たちは宝石を持って急いで戻ることにした。

(しろのほうかいがせまるなか、かれらはいちがんとなってぶじにだっしゅつすることができた。)

城の崩壊が迫る中、彼らは一丸となって無事に脱出することができた。

(「ふぅ、あぶなかったね」とともやがいきをつくと、)

「ふぅ、危なかったね」と智也が息をつくと、

(ゆびたちはたがいにかおをみあわせ、えがおをうかべた。)

指たちは互いに顔を見合わせ、笑顔を浮かべた。

(そのしゅんかん、ゆめのせかいがしだいにうすれていき、ともやたちはげんじつのせかいにもどりはじめた。)

その瞬間、夢の世界が次第に薄れていき、智也たちは現実の世界に戻り始めた。

(めをあけると、かれらはふたたびともやのへやにいた。)

目を開けると、彼らは再び智也の部屋にいた。

(「ゆめのなかでのぼうけん、ほんとうにたのしかったね」とともやがほほえんでいうと、)

「夢の中での冒険、本当に楽しかったね」と智也が微笑んで言うと、

(ゆびたちはおなじくえがおでこたえた。)

指たちは同じく笑顔で応えた。

(そしてともやがてをひらくと、きれいなほうせきがひとつぶかがやいていた・・・。)

そして智也が手を開くと、綺麗な宝石が一粒輝いていた…。

(「ゆめのなかのできごとなのに・・・。」)

「夢の中の出来事なのに…。」

(「ゆめのなかのようせいが、おみやげをくれたのかもね！」と、こゆびがいった。)

「夢の中の妖精が、お土産をくれたのかもね！」と、小指が言った。

(「そうだね。これはおもいでとしてだいじにもっていよう！」)

「そうだね。これは思い出として大事に持っていよう！」