ホジャおじさんのお断り
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問題文
(むかしむかし、とるこのくにに、なすれっでぃん・ほじゃという、)
むかしむかし、トルコの国に、ナスレッディン・ホジャと言う、
(とてもかわったひとがいました。)
とても変わった人がいました。
(あるあめあがりのごご、ほじゃおじさんがやねのしゅうりをしていると、)
ある雨上がりの午後、ホジャおじさんが屋根の修理をしていると、
(ひとりのおとこがやってきていえのとをたたきます。)
一人の男がやって来て家の戸を叩きます。
(「なんのようじゃい!」)
「何の用じゃい!」
(ほじゃおじさんがやねのうえからきくと、おとこがこたえました。)
ホジャおじさんが屋根の上から聞くと、男が答えました。
(「ちょいとしたまでおりてきてくだされ。もうしあげたいことがありますのじゃ」)
「ちょいと下まで降りて来てくだされ。申しあげたい事がありますのじゃ」
(「ちぇっ、しょうがねえな」)
「ちぇっ、しょうがねえな」
(ほじゃおじさんがなんのようじかとおりると、おとこはてをさしだしていいました。)
ホジャおじさんが何の用事かと降りると、男は手を差し出して言いました。
(「だんなさま。わたしはあわれなこじきです。どうぞ、おめぐみを」)
「だんなさま。わたしはあわれなこじきです。どうぞ、おめぐみを」
(するとほじゃおじさんは、にこにこわらいながらいいました。)
するとホジャおじさんは、ニコニコ笑いながら言いました。
(「そうか、よしよし。じゃあ、こっちへあがってきてくれ」)
「そうか、よしよし。じゃあ、こっちへ上がって来てくれ」
(ほじゃおじさんはさきにたって、おとこをやねのうえまでつれていきました。)
ホジャおじさんは先に立って、男を屋根の上まで連れて行きました。
(そして、おおきなこえでいいました。)
そして、大きな声で言いました。
(「お・こ・と・わ・り・じゃ!」)
「お・こ・と・わ・り・じゃ!」
(おしまい)
おしまい