ホジャおじさんのズボンと上着の買い物
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問題文
(むかしむかし、とるこのくにに、なすれっでぃん・ほじゃという、)
むかしむかし、トルコの国に、ナスレッディン・ホジャと言う、
(とてもかわったひとがいました。)
とても変わった人がいました。
(このほじゃおじさんが、あるひ、いちばでずぼんをかいました。)
このホジャおじさんが、ある日、市場でズボンを買いました。
(ところがおかねをはらいかけて、ふとかんがえなおしました。)
ところがお金を払いかけて、ふと考え直しました。
(「わしのずぼんは、それほどふるくはないぞ、まだだいぶもちそうだから、)
「わしのズボンは、それほど古くはないぞ、まだだいぶ持ちそうだから、
(ずぼんのかわりにうわぎをかうことにしよう」)
ズボンの代わりに上着を買う事にしよう」
(そこでほじゃおじさんはずぼんをかえすと、かわりにうわぎをもらいました。)
そこでホジャおじさんはズボンを返すと、代わりに上着をもらいました。
(そして、すたすたとみせをでていったのです。)
そして、スタスタと店を出て行ったのです。
(それにきづいたようふくやは、あわてていいました。)
それに気づいた洋服屋は、慌てて言いました。
(「だんな!まだだいきんをいただいておりませんが」)
「だんな!まだ代金を頂いておりませんが」
(「だいきんだって?ほら、うわぎのかわりに、そのずぼんをかえしただろうが」)
「代金だって? ほら、上着の代わりに、そのズボンを返しただろうが」
(「そりゃ、そうだが。このずぼんのだいきんを、まだいただいておりませんので」)
「そりゃ、そうだが。このズボンの代金を、まだ頂いておりませんので」
(「なに!かってもいないずぼんのだいきまで、はらわせようというのか!」)
「何! 買ってもいないズボンの代金まで、払わせようというのか!」
(「いや、だからですね」)
「いや、だからですね」
(ようふくやさんは、せつめいにとてもこまったそうです。)
洋服屋さんは、説明にとても困ったそうです。
(おしまい)
おしまい