未 本編 -34-
cicciさんのアカウント
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| 順位 | 名前 | スコア | 称号 | 打鍵/秒 | 正誤率 | 時間(秒) | 打鍵数 | ミス | 問題 | 日付 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 1 | berry | 7753 | 神 | 7.8 | 98.7% | 320.0 | 2513 | 32 | 60 | 2025/11/15 |
| 2 | Jyo | 5149 | B+ | 5.3 | 96.5% | 470.9 | 2515 | 90 | 60 | 2025/11/15 |
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問題文
(「うん。うん。ああ、じんじゃめいさいちょうとかだいしょうじんじゃとりしらべとか、)
「うん。うん。ああ、神社明細帳とか大小神社取調べとか、
(そのあたりのはもういいよ。べつでわかったから。で、ふるいのではどう?)
そのあたりのはもういいよ。別で分かったから。で、古いのではどう?
(うん。うん。・・・・・あったの?まじで?えんぎしきにあった?えっちし?)
うん。うん。・・・・・あったの?まじで?延喜式にあった?えっちし?
(うん。・・・・・うん。えんぎしきのはちじゅうござってきないだけだっけ?)
うん。・・・・・うん。延喜式の八十五座って畿内だけだっけ?
(そうか。やっぱりしきないしゃじゃないか。)
そうか。やっぱり式内社じゃないか。
(でもさっすが、そんなめんどくさそうなとこにもぐってってなんとかなるなんて」)
でもさっすが、そんなめんどくさそうなとこに潜ってってなんとかなるなんて」
(こえがおおきくなってきたところで、ちかづきすぎたぼくのしせんにきづき、)
声が大きくなってきたところで、近づきすぎた僕の視線に気づき、
(ししょうは「しっしっ」とむしをはらうようにてをふると)
師匠は「しっしっ」と虫を払うように手を振ると
(でんわきをかくすようにせなかをむけた。)
電話機を隠すように背中を向けた。
(しかたなくすこしとおざかる。)
仕方なく少し遠ざかる。
(ししょうがこごえになったので、なにをしゃべっているのかききとれなくなってしまった。)
師匠が小声になったので、何を喋っているのか聞き取れなくなってしまった。
(しかしたぶん、あいてのきょうじゅというのは)
しかし多分、相手の教授というのは
(うちのだいがくのながのきょうじゅのことだろうというのはすいそくできた。)
うちの大学の長野教授のことだろうというのは推測できた。
(しんとうやじんじゃにかんしてはいっかげんもつそのみちのたいかのひとりだ。)
神道や神社に関しては一家言持つその道の大家の一人だ。
(しどうきょうかんでもないのに、ししょうはそのながのきょうじゅとふだんからしんみつな)
指導教官でもないのに、師匠はその長野教授と普段から親密な
(やりとりをしていて、よくいえばおしえをこい、)
やりとりをしていて、良く言えば教えを乞い、
(わるくいえばべんりつかいしているのだった。)
悪く言えば便利使いしているのだった。
(どうやってとりいったのかはしらないが、ほとんどためくちをきいている。)
どうやって取り入ったのかは知らないが、ほとんどタメ口を利いている。
(こっちがはらはらするくらいだった。)
こっちがハラハラするくらいだった。
(はなしているないようがきになるのでみみをそばだてていると、)
話している内容が気になるので耳をそばだてていると、
(いくつかのたんごがこまぎれにきこえてくる。)
いくつかの単語が細切れに聞こえてくる。
(「おかみ」)
「女将」
(「じんじゃ」)
「神社」
(・・・・・)
・・・・・
(あとはほとんどききとれなかった。)
あとはほとんど聞き取れなかった。
(「どうもありがと。おれいはいずれ、せいしんてきにかえすから」)
「どうもありがと。お礼はいずれ、精神的に返すから」
(ししょうはあたまをかるくさげてじゅわきをおいた。)
師匠は頭を軽く下げて受話器を置いた。
(そして「あー」といいながらりょうてをあげてのびをした。)
そして「あー」と言いながら両手を挙げて伸びをした。
(「じゅんちょうだなあ」)
「順調だなあ」
(なにがじゅんちょうなのかわからないぼくは、どうしてもきになることをたずねる。)
なにが順調なのか分からない僕は、どうしても気になることを尋ねる。
(「おかみがどうかしたんですか」)
「女将がどうかしたんですか」
(やたらとおかみのことをはなしていたようにきこえたのだが、)
やたらと女将のことを話していたように聞こえたのだが、
(そのりゆうがわからなかった。)
その理由が分からなかった。
(「どうしたもなにも・・・・・」)
「どうしたもなにも・・・・・」
(はんにんだよ。)
犯人だよ。
(そうささやいて、ししょうはなにごともなかったかのようにてをたたくと)
そう囁いて、師匠は何ごともなかったかのように手を叩くと
(「さあ、じゅんびじゅんび」とぼくをせきたてようとした。)
「さあ、準備準備」と僕を急き立てようとした。
(わけがわからず「ちょっとまってくださいよ」とていこうしようとしたとき、)
訳が分からず「ちょっと待ってくださいよ」と抵抗しようとしたとき、
(さっききったばかりのでんわがなりはじめた。)
さっき切ったばかりの電話が鳴り始めた。
(かんぱついれずにししょうがじゅわきをとりあげる。)
間髪入れずに師匠が受話器を取り上げる。
(「わたしだけど、なにかいいわすれ?・・・・・って、あちゃあ。)
「わたしだけど、なにか言い忘れ?・・・・・って、あちゃあ。
(ごめんなさい。まちがえました。そうです。りょかんとかのですぅ」)
ごめんなさい。間違えました。そうです。旅館とかのですぅ」
(りょかんにかかってきたでんわらしい。ししょうはあわててとりつくろっている。)
旅館にかかってきた電話らしい。師匠は慌てて取り繕っている。
(「こっちこそごめんなさい。いえのほうにかけたんですけど、)
「こっちこそごめんなさい。家の方にかけたんですけど、
(だれもでなくて。あの、かえでちゃんいますか」)
だれも出なくて。あの、楓ちゃんいますか」
(わかいじょせいのこえがじゅわきからもれている。)
若い女性の声が受話器から漏れている。
(「ああ、かえでさんですね。ちょとちょっとまってください」)
「ああ、楓さんですね。ちょとちょっと待ってください」
(しゃべりながらししょうがさっきあげすぎたじゅわきのおんりょうをちょうせつすると、)
喋りながら師匠がさっき上げ過ぎた受話器の音量を調節すると、
(あいてのこえがきこえなくなった。)
相手の声が聞こえなくなった。
(「ひろこさぁん。かえでちゃん、まだかえってないよね」ふろんとのほうにむかって)
「広子さぁん。楓ちゃん、まだ帰ってないよね」フロントの方に向かって
(おおごえでそうかくにんしてから、またじゅわきにむきあう。)
大声でそう確認してから、また受話器に向き合う。
(「あそびにでかけていて、いまいないんですよ。ごめんなさいね。)
「遊びに出かけていて、今いないんですよ。ごめんなさいね。
(うん。うん。・・・・・あ、じゃあでんごんしておくから」)
うん。うん。・・・・・あ、じゃあ伝言しておくから」
(ししょうはたくじょうめもにはしりがきをする。)
師匠は卓上メモに走り書きをする。
(「え?わたし?あたらしいなかいですよぅ。ゆかりっていいます。)
「え?わたし?新しい仲居ですよぅ。ゆかりっていいます。
(よろしくおねがいします」)
よろしくお願いします」
(てきとうなことをいっている。)
適当なことを言っている。
(「あ、さいごになまえうかがっておいていいですか」)
「あ、最後に名前伺っておいていいですか」
(ししょうがそういって、うなずきながらぼーるぺんをはしらせていると、)
師匠がそう言って、頷きながらボールペンを走らせていると、
(ふいにぴたりとそのぺんさきがとまった。)
ふいにピタリとそのペン先が止まった。