点P物語 第1話 ~点P vs 点才~

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投稿者投稿者西藤 穣.いいね0お気に入り登録
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動点Pと棚橋との戦い。

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(うごくてんp。) 動く点P。 (それはだいたいずけいのちょうてんや、) それは大体図形の頂点や、 (かんすうじょうのあるざひょうにおかれ、) 関数上のある座標に置かれ、 (まいびょうncmでうごかされているそんざいである。) 毎秒n cmで動かされている存在である。 (ゆえにてんpは、) 故に点Pは、 (すうがくかいにおいてもっともいやらしいそんざいといっても) 数学界において最も嫌らしい存在と言っても (かごんではないだろう。) 過言ではないだろう。 (「いつまでおれはうごかされるんだ」) 「いつまで俺は動かされるんだ…」 (あるいんさつされたてすと。) ある印刷されたテスト。 (そのうちのひとつのさっし。) そのうちの一つの冊子。
(だいもん5のにじかんすうのぐらふ。) 大問5の二次関数のグラフ。 (そこにはとつぜんへんいしたてんpがじっといすわっていた。) そこには突然変異した点Pがじっと居座っていた。 (「そもそもいんさつしたならおれはうごかせないっつーの」) 「そもそも印刷したなら俺は動かせないっつーの」 (そうつぶやきながらてんpがいんさつされたもんだいようしは、) そう呟きながら点Pが印刷された問題用紙は、 (ゆうぐれのしょくいんしつのなか、) 夕暮れの職員室の中、 (おうどいろのふうとうにほかのさっしとともにおさめられた。) 黄土色の封筒に他の冊子と共に収められた。 (「てすとをかいししてください」) 「テストを開始してください」 (ちゃいむとどうじに、) チャイムと同時に、 (かんさかんのせんせいは3ねん3くみのせいとにつげた。) 監査官の先生は3年3組の生徒に告げた。 (じがをもったてんpのはいったぐらふは、) 自我を持った点Pの入ったグラフは、
など
(まどがわから3れつめ、) 窓側から3列目、 (まえから4ばんめの、) 前から4番目の、 (くらすがじたともにみとめるしゅうさい・たなはし ひろみのてにわたった。) クラスが自他共に認める秀才・棚橋 博己の手に渡った。 (たなはしはがくねん1・2いをあらそうほどのずのうのもちぬしであり、) 棚橋は学年1・2位を争うほどの頭脳の持ち主であり、 (5かのさいこうとくてんはさいこうで494てんというじっせきをもつおとこだ。) 5科の最高得点は最高で494点という実績を持つ男だ。 (そのたなはしがもっともとくてんげんにしやすいきょうか、) その棚橋が最も得点源にしやすい教科、 (それがすうがくだ。) それが数学だ。 (いままで95てんいかにてんをおとしたことはない。) 今まで95点以下に点を落としたことはない。 (こんかいのすうがくもとうぜん100てんをめざすおとこ。) 今回の数学も当然100点を目指す男。 (かれはだいもん1のほうていしきをみたとたん、) 彼は大問1の方程式を見た途端、 (ふとよゆうのえみをこぼしてしまった。) ふと余裕の笑みをこぼしてしまった。
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