銀河鉄道の夜 39
(りんご 1/3)
向こうの席の燈台看守が、いつか黄金と紅でうつくしくいろどられた大きなりんごを落とさないように両手で膝の上にかかえていました。
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問題文
(ごとごとごとごとときしゃはきらびやかなりんこうのかわのきしをすすみました。)
ごとごとごとごとと汽車はきらびやかな燐光の川の岸を進みました。
(むこうのほうのまどをみると、)
向こうの方の窓を見ると、
(のはらはまるでげんとうのようでした。)
野原はまるで幻燈のようでした。
(ひゃくもせんものだいしょうさまざまのさんかくひょう、)
百も千もの大小さまざまの三角標、
(そのおおきなもののうえにはあかいてんてんをうったそくりょうきもみえ、)
その大きなものの上には赤い点点をうった測量旗も見え、
(のはらのはてはそれらがいちめん、)
野原のはてはそれらがいちめん、
(たくさんたくさんあつまってぼおっとあおじろいきりのよう、)
たくさんたくさん集まってぼおっと青白い霧のよう、
(そこからか、またはもっとむこうからか、)
そこからか、またはもっと向こうからか、
(ときどきさまざまのかたちのぼんやりしたのろしのようなものが、)
ときどきさまざまの形のぼんやりした狼煙のようなものが、
(かわるがわる、きれいなききょういろのそらに)
かわるがわる、きれいなききょういろの空に
(うちあげられるのでした。)
うちあげられるのでした。
(じつにそのすきとおったきれいなかぜは、)
じつにそのすきとおったきれいな風は、
(ばらのにおいでいっぱいでした。)
ばらの匂いでいっぱいでした。
(「いかがですか。こういうりんごは、おはじめてでしょう。」)
「いかがですか。こういうりんごは、おはじめてでしょう。」
(むこうのせきのとうだいかんしゅが)
向こうの席の燈台看守が
(いつかきんとべにでうつくしくいろどられたおおきなりんごを)
いつか黄金(きん)と紅でうつくしくいろどられた大きなりんごを
(おとさないようにりょうてでひざのうえにかかえていました。)
落とさないように両手で膝の上にかかえていました。
(「おや、どっからきたのですか。りっぱですねえ。)
「おや、どっからきたのですか。りっぱですねえ。
(ここらではこんなりんごができるのですか。」)
ここらではこんなりんごができるのですか。」
(せいねんはほんとうにびっくりしたらしく)
青年はほんとうにびっくりしたらしく
(とうだいかんしゅのりょうてにかかえられたひともりのりんごを、)
燈台看守の両手にかかえられた一盛のりんごを、
(めをほそくしたりくびをまげたりしながら)
目を細くしたり首をまげたりしながら
(われをわすれてながめていました。)
われを忘れてながめていました。
(「いや、まあおとりください。どうか、まあおとりください。」)
「いや、まあおとりください。どうか、まあおとりください。」
(せいねんはひとつとってじょばんにたちのほうをちょっとみました。)
青年は一つとってジョバンニたちの方をちょっと見ました。
(「さあ、むこうのぼっちゃんがた。)
「さあ、向こうの坊っちゃんがた。
(いかがですか。おとりください。」)
いかがですか。おとりください。」
(じょばんにはぼっちゃんといわれたので)
ジョバンニは坊っちゃんといわれたので
(すこししゃくにさわってだまっていましたが、かむぱねるらは、)
すこししゃくにさわって黙っていましたが、カムパネルラは、
(「ありがとう。」)
「ありがとう。」
(といいました。)
といいました。
(するとせいねんはじぶんでとってひとつずつ)
すると青年は自分でとって一つずつ
(ふたりにおくってよこしましたので)
ふたりに送ってよこしましたので
(じょばんにもたって、ありがとうといいました。)
ジョバンニも立って、ありがとうといいました。
(とうだいかんしゅはやっとりょううでがあいたので、)
燈台看守はやっと両腕があいたので、
(こんどはじぶんでひとつずつ)
こんどは自分で一つずつ
(ねむっているきょうだいのひざにそっとおきました。)
ねむっている姉弟のひざにそっとおきました。