銀河鉄道の夜 41

(りんご 3/3)
お母さんがね、りっぱな戸棚や本のあるところにいてね、ぼくの方を見て手をだして、にこにこにこにこわらったよ。
ぼく、おっかさん、りんごをひろってきてあげましょうか、といったら目がさめちゃった。・・・」
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問題文
(にわかにおとこのこがぱっちりめをあいていいました。)
にわかに男の子がぱっちり目をあいて言いました。
(「ああぼくいまおかあさんのゆめをみていたよ。)
「ああぼくいまお母さんの夢をみていたよ。
(おかあさんがね、りっぱなとだなやほんのあるところにいてね、)
お母さんがね、りっぱな戸棚や本のあるところにいてね、
(ぼくのほうをみててをだして、にこにこにこにこわらったよ。)
ぼくの方を見て手をだして、にこにこにこにこわらったよ。
(ぼく、おっかさん、りんごをひろってきてあげましょうか、)
ぼく、おっかさん、りんごをひろってきてあげましょうか、
(といったらめがさめちゃった。)
といったら目がさめちゃった。
(ああここさっきのきしゃのなかだねえ。」)
ああここさっきの汽車のなかだねえ。」
(「そのりんごがそこにあります。)
「そのりんごがそこにあります。
(このおじさんにいただいたのですよ。」)
このおじさんにいただいたのですよ。」
(せいねんがいいました。)
青年がいいました。
(「ありがとうおじさん。)
「ありがとうおじさん。
(おや、かおるねえさんまだねてるねえ、)
おや、かおるねえさんまだ寝てるねえ、
(ぼくおこしてやろう。)
ぼくおこしてやろう。
(ねえさん。ごらん、りんごをもらってよ。おきてごらん。」)
ねえさん。ごらん、りんごをもらってよ。おきてごらん。」
(あねはわらってめをさまし、)
姉はわらって目をさまし、
(まぶしそうにりょうてをめにあてて、それからりんごをみました。)
まぶしそうに両手を目にあてて、それからりんごを見ました。
(おとこのこはまるでぱいをたべるように)
男の子はまるでパイを食べるように
(もうそれをたべていました。)
もうそれを食べていました。
(またせっかくむいたそのきれいなかわも、)
またせっかくむいたそのきれいな皮も、
(くるくるこるくぬきのようなかたちになって)
くるくるコルク抜きのような形になって
(ゆかへおちるまでのあいだにはすうっと、)
床へ落ちるまでの間にはすうっと、
(はいいろにひかってじょうはつしてしまうのでした。)
灰いろに光って蒸発してしまうのでした。
(ふたりはりんごをたいせつにぽけっとにしまいました。)
ふたりはりんごをたいせつにポケットにしまいました。