禁書
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歌詞(問題文)
(よごとにわたしのいんくはたれる)
夜毎にわたしの洋墨(インク)は垂れる
(じんせいをつづるようひしのうえに)
人生を綴る羊皮紙の上に
(それなりかんびなすじがき)
それなり甘美な筋書き
(それでもしょだなにつみあげられた)
それでも書棚に積み上げられた
(ここんとうざいほんのなか)
古今東西 本の中
(あなたのしょうせつひとつに)
あなたの小説ひとつに
(およばない)
及ばない
(かつじむさぼりいきられればいい)
活字貪り生きられればいい
(とびらあけるようにつぎのひょうしを)
扉開けるように次の表紙を
(またひらく)
また開く
(うつつなどすてていく)
現(うつつ)など捨てて行く
(ここはすうはいびぶりおてーく)
ここは崇拝図書館(ビブリオテーク)
(こうごうしくきのふれたそのみぎてのぺんさきが)
神々しく気の触れた その右手のペン先が
(わたしののうにものがたりをしたためてくかんのう)
わたしの脳に物語を認(したた)めてく官能
(ああどうかからだをさき)
ああどうか躰を裂き
(じかにうつくしいもうそう)
じかに美しい妄想
(そそいでください)
注いでください
(しっしんするまで)
失神するまで
(えいちはせんこうとあんたんたたえ)
叡智(えいち)は閃光と暗澹(あんたん)湛え
(じゅくせいされながらことばにやどる)
熟成されながら言葉に宿る
(あくまとてんじょうのらんすい)
悪魔と天上の爛酔(らんすい)
(ほかになんにもわたしはいらない)
他に何(なんに)もわたしはいらない
(あなたのせかいへととべる)
あなたの世界へと飛べる
(そうぞうりょくあれば)
想像力あれば
(いのちかけよみふける)
命かけ読み耽る
(ここはしゅうしんびぶりおてーく)
ここは終身図書館(ビブリオテーク)
(みめうるわしくならびかたられるもじはおんがく)
見目麗しく並び語られる文字は音楽
(まぶたもむねもめくられてくめくるめくげんかく)
瞼も胸も捲られてく目眩(めくるめ)く幻覚
(もうどうかこのたましい)
もうどうかこの魂
(つぶれるくらいせいぜつな)
潰れるくらい凄絶な
(たったいちどきりのけつまつをください)
たった一度きりの結末をください
(きなるじじつよりきな)
奇なる事実より奇な
(ここはきんだんびぶりおてーく)
ここは禁断図書館(ビブリオテーク)
(わたしがしんだあとはあおざめたひふをはぎとり)
わたしが死んだ後は蒼褪めた皮膚を剥ぎとり
(なめしてぬいあわせてそうていにかざってほしい)
鞣(なめ)して縫い合わせて装丁に飾ってほしい
(ときのかびまといつつ)
時の黴(かび)纏いつつ
(せかいにゆいいつのしかばん)
世界に唯一の私家版
(だれかがてにとるまでいきをひそめる)
誰かが手に取るまで息を潜める
(わたしこそがあなたのえがいたもうそう)
わたしこそがあなたの描いた妄想