規制目的二分論

(しょくぎょうはじこのせいけいをいじするためだけでなく、)

職業は自己の生計を維持するためだけでなく、

(ぶんぎょうしゃかいにおいて、)

分業社会において、

(かくじんがじこのもつこせいをまっとうすべきばとして、)

各人が自己の持つ個性を全うすべき場として、

(じこのじんかくてきかちともふかぶんのかんれんをゆうするじゅうようなけんりである。また、)

自己の人格的価値とも不可分の関連を有する重要な権利である。また、

(きょかせいはいっぱんにしょくぎょうせんたくのじゆうそれじたいにせいやくをくわえるものであるし、)

許可制は一般に職業選択の自由それ自体に制約を加えるものであるし、

(きゃっかんてきなきょかじょうけんによるじぜんきせいであるてんできせいたいようもつよい。)

客観的な許可条件による事前規制である点で規制態様も強い。

(もっとも、しょくぎょうはしゃかいてきそうごかんれんせいがおおきいから、)

もっとも、職業は社会的相互関連性が大きいから、

(こうけんりょくによるきせいのようせいもつよく、)

公権力による規制の要請も強く、

(りっぽうさいりょうをそんちょうすべきである。)

立法裁量を尊重すべきである。

(そこで、こくみんのけんこうやあんぜんをまもるためのしょうきょくてききせいのばあい、)

そこで、国民の健康や安全を守るための消極的規制の場合、

(せっきょくきせいのばあいとくらべてこうけんりょくがわのさいりょうはすくなく、)

積極規制の場合と比べて公権力側の裁量は少なく、

(さいばんしょによるはんだんになじむとして、ややげんかくに、)

裁判所による判断になじむとして、やや厳格に、

(じゅうようなもくてきたっせいのために、)

重要な目的達成のために、

(ひつようかつごうりてきなせいやくであるばあいにのみせいとうかされるとかんがえる。)

必要かつ合理的な制約である場合にのみ正当化されると考える。

(いっぽう、しゃかいけいざいてき、けいざいてきじゃくしゃほごをもくてきとするような、)

一方、社会経済的、経済的弱者保護を目的とするような、

(せっきょくもくてききせいであるばあいには、)

積極目的規制である場合には、

(しゃかいけいざいじょうきょうのせいかくなしりょうとぜんたいてきなせいさくとのちょうせいがひつようであるため、)

社会経済状況の正確な資料と全体的な政策との調整が必要であるため、

(さいばんしょのはんだんになじまないぶぶんがあり、)

裁判所の判断になじまない部分があり、

(りっぽうふのさいりょうをいっていていどそんちょうすべきである。)

立法府の裁量を一定程度尊重すべきである。

(そこで、このようなばあいについては、りっぽうふがそのさいりょうをいつだつし、)

そこで、このような場合については、立法府がその裁量を逸脱し、