星の王子さま 16 (18/32)
七番目の星
サン=テグジュペリ作 内藤濯訳
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問題文
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(だから、ななばんめのほしは、ちきゅうでした。)
だから、七番目の星は、地球でした。
(ちきゅうは、そうやたらにあるほしとはちがいます。)
地球は、そうやたらにある星とはちがいます。
(そこには、ひゃくじゅういちにんのおうさま(もちろん、こくじんのおうさまもいれて)、)
そこには、百十一人の王さま(もちろん、黒人の王さまも入れて)、
(ななせんにんのちりがくしゃと、きゅうじゅうまんにんのじつぎょうやと、)
七千人の地理学者と、九十万人の実業屋と、
(ななひゃくごじゅうまんにんののんだくれと、さんおくいっせんいっぴゃくまんにんのうぬぼれ、つまり、)
七百五十万人の呑んだくれと、三億一千一百万人のうぬぼれ、つまり、
(かれこれにじゅうおくにんのおとながすんでいるわけです。)
かれこれ二十億人の大人が住んでいるわけです。
(でんきがはつめいされるまえには、むっつのたいりくぜんたいに、)
電気が発明される前には、六つの大陸全体に、
(よんじゅうろくまんにせんごひゃくじゅういちにんという、まったくのぐんたいほどの)
四十六万二千五百十一人という、まったくの軍隊ほどの
(てんとうふをやとっておかなければならなかったといったら、)
点燈夫をやとっておかなければならなかったといったら、
(ちきゅうのひろさに、けんとうがおつきになるでしょう。)
地球のひろさに、見当がおつきになるでしょう。
(すこしとおくからみると、それは、まったくすばらしいながめでした。)
少し遠くから見ると、それは、全くすばらしい眺めでした。
(そういうぐんたいのうごきは、おぺらのばれーをおどるひとたちのように、)
そういう軍隊の動きは、オペラのバレーをおどる人たちのように、
(きそくだっていました。)
規則だっていました。
(まずさいしょ、にゅー・じーらんどとおーすとらりあのてんとうふたちが、)
まず最初、ニュー・ジーランドとオーストラリアの点燈夫たちが、
(あらわれます。)
あらわれます。
(そして、そのひとたちは、がいとうにひをつけると、ねにいってしまいます。)
そして、その人たちは、街燈に火をつけると、ねに行ってしまいます。
(すると、こんどは、ちゅうごくとしべりあのてんとうふたちが、おどりはじめます。)
すると、こんどは、中国とシベリアの点燈夫たちが、おどりはじめます。
(それから、そのひとたちが、また、ぶたいうらに、)
それから、その人たちが、また、舞台うらに、
(ゆらゆらと、きえてなくなります。)
ゆらゆらと、きえてなくなります。
(すると、こんどは、ろしあといんどのてんとうふたちが、あらわれます。)
すると、こんどは、ロシアとインドの点燈夫たちが、あらわれます。
など
(それから、あふりかとよーろっぱのてんとうふたち、)
それから、アフリカとヨーロッパの点燈夫たち、
(それからみなみあめりかのてんとうふたち、それから、きたあめりかのてんとうふたち、)
それから南アメリカの点燈夫たち、それから、北アメリカの点燈夫たち、
(といったぐあいに、ただのいちども、ぶたいにでるじゅんじょを)
といったぐあいに、ただの一度も、舞台に出る順序を
(あやまることがありません。
まったくすばらしいみものでした。)
あやまることがありません。
まったくすばらしい見ものでした。
(ただ、ほっきょくにひとつしかないがいとうにひをつけるおとこと、)
ただ、北極に一つしかない街燈に火をつける男と、
(なんきょくにひとつしかないがいとうにひをつけるおとこだけが、なにもせず、)
南極にひとつしかない街燈に火をつける男だけが、なにもせず、
(のらくらしていました。)
のらくらしていました。
(ふたりは、いちねんににど、はたらくだけだったのです。)
ふたりは、一年に二度、働くだけだったのです。