半七捕物帳 槍突き15(終)

順位 | 名前 | スコア | 称号 | 打鍵/秒 | 正誤率 | 時間(秒) | 打鍵数 | ミス | 問題 | 日付 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | おたかああああ | 6575 | S+ | 6.7 | 97.9% | 164.7 | 1106 | 23 | 18 | 2025/05/10 |
2 | なり | 4734 | C++ | 5.0 | 93.9% | 222.0 | 1124 | 73 | 18 | 2025/05/07 |
関連タイピング
-
「思索する少年太郎の内的宇宙」
プレイ回数2914長文2468打 -
この有名映画てんこ盛りのこのゲームやりませんか?
プレイ回数42321430打 -
好評だった小説の続きです
プレイ回数5563長文797打 -
岡本綺堂 半七捕物帳シリーズ 第九話
プレイ回数473長文2448打 -
夏目漱石「こころ」3-20
プレイ回数824長文1708打 -
少年探偵団シリーズ第3作品『妖怪博士』
プレイ回数907長文4586打 -
夏目漱石「こころ」3-72
プレイ回数543長文1693打 -
江戸川乱歩全集 第5巻より。青空文庫から引用。
プレイ回数270長文かな3928打
問題文
(「そのきょうだいはりょうしでしょう」と、わたしはまたきいた。「えどにいるあいだは)
「その兄弟は猟師でしょう」と、わたしは又訊いた。「江戸にいる間は
(いつもどうしてくっていたんです」)
いつもどうして食っていたんです」
(「それがまたふしぎですよ」と、ろうじんはせつめいした。「あにきもおとうともばくちが)
「それが又不思議ですよ」と、老人は説明した。「兄貴も弟も博奕が
(うまいんです。こうしゅうのやまおくからでてきたさるのようなやつだとおもって、)
うまいんです。甲州の山奥から出て来た猿のような奴だと思って、
(ばかにしてかかるとみなあべこべにまきあげられてしまうんです。)
馬鹿にしてかかると皆あべこべに巻き上げられてしまうんです。
(もちろん、こばくちですからいくらのものでもありますまいけれども、どっちも)
勿論、小ばくちですから幾らの物でもありますまいけれども、どっちも
(ひどくつましいにんげんで、きちんやどにごろごろして、さんどのめしさえ)
ひどく約しい人間で、木賃宿にごろごろして、三度の飯さえ
(とどこおりなくくっていればいいというふうでしたから、えどにくらしていても)
とどこおりなく食っていればいいという風でしたから、江戸に暮らしていても
(いくらもかかりゃしません。そうして、くらいばんになるとたけやりをかついであるく。)
幾らもかかりゃしません。そうして、暗い晩になると竹槍をかついであるく。
(じつにらんぼうなやつらで、きょうだいそろってそんなにんげんができたというのは、)
実に乱暴な奴らで、兄弟揃ってそんな人間が出来たというのは、
(せっしょうのむくいだろうなんて、そのころのひとたちはもっぱらひょうばんしていたそうですが、)
殺生の報いだろうなんて、その頃の人達は専ら評判していたそうですが、
(どんなものですかね。なにかそういうきちがいじみたちすじをひいているのか、)
どんなものですかね。何かそういう気ちがいじみた血筋を引いているのか、
(それともふだんからくまやおおかみをあいてにしているので、しぜんにそんなさつばつなにんげんに)
それともふだんから熊や狼を相手にしているので、自然にそんな殺伐な人間に
(なったのか。さびしいやまおくからきゅうにはなやかなえどのまんなかへ)
なったのか。さびしい山奥から急に華やかな江戸のまん中へ
(ほうりだされたもので、なんだかきがおかしくなったのか。)
ほうり出されたもので、なんだか気がおかしくなったのか。
(いまのよのなかでしたら、いろいろのがくしゃたちがよくせつめいして)
今の世の中でしたら、いろいろの学者たちがよく説明して
(くれたんでしょうけれど、そのじだいのことですから、たいていのひとは)
くれたんでしょうけれど、その時代のことですから、大抵の人は
(せっしょうのむくいだとかいんがだとか、すぐにきめてしまったようです」)
殺生の報いだとか因果だとか、すぐにきめてしまったようです」