半七捕物帳 槍突き15(終)
岡本綺堂 半七捕物帳シリーズ 第18話
関連タイピング
-
魔入間キャラを打つタイピングです。
プレイ回数136 90秒 -
キナコという、私の推しが歌っている曲です!
プレイ回数185 歌詞かな120打 -
秋田県の民話です
プレイ回数1293 長文180秒 -
作者 マーク・トウェイン
プレイ回数570 長文2992打 -
作:豊島与志雄
プレイ回数857 長文2769打 -
夏目漱石「こころ」3-82
プレイ回数904 長文1449打 -
少年探偵団シリーズ第1作品『怪人二十面相』
プレイ回数1264 長文4140打 -
夏目漱石
プレイ回数18万 長文かな512打
問題文
ふりがな非表示
ふりがな表示
(「そのきょうだいはりょうしでしょう」と、わたしはまたきいた。「えどにいるあいだは)
「その兄弟は猟師でしょう」と、わたしは又訊いた。「江戸にいる間は
(いつもどうしてくっていたんです」)
いつもどうして食っていたんです」
(「それがまたふしぎですよ」と、ろうじんはせつめいした。「あにきもおとうともばくちが)
「それが又不思議ですよ」と、老人は説明した。「兄貴も弟も博奕が
(うまいんです。こうしゅうのやまおくからでてきたさるのようなやつだとおもって、)
うまいんです。甲州の山奥から出て来た猿のような奴だと思って、
(ばかにしてかかるとみなあべこべにまきあげられてしまうんです。)
馬鹿にしてかかると皆あべこべに巻き上げられてしまうんです。
(もちろん、こばくちですからいくらのものでもありますまいけれども、どっちも)
勿論、小ばくちですから幾らの物でもありますまいけれども、どっちも
(ひどくつましいにんげんで、きちんやどにごろごろして、さんどのめしさえ)
ひどく約しい人間で、木賃宿にごろごろして、三度の飯さえ
(とどこおりなくくっていればいいというふうでしたから、えどにくらしていても)
とどこおりなく食っていればいいという風でしたから、江戸に暮らしていても
(いくらもかかりゃしません。そうして、くらいばんになるとたけやりをかついであるく。)
幾らもかかりゃしません。そうして、暗い晩になると竹槍をかついであるく。
(じつにらんぼうなやつらで、きょうだいそろってそんなにんげんができたというのは、)
実に乱暴な奴らで、兄弟揃ってそんな人間が出来たというのは、
(せっしょうのむくいだろうなんて、そのころのひとたちはもっぱらひょうばんしていたそうですが、)
殺生の報いだろうなんて、その頃の人達は専ら評判していたそうですが、
(どんなものですかね。なにかそういうきちがいじみたちすじをひいているのか、)
どんなものですかね。何かそういう気ちがいじみた血筋を引いているのか、
(それともふだんからくまやおおかみをあいてにしているので、しぜんにそんなさつばつなにんげんに)
それともふだんから熊や狼を相手にしているので、自然にそんな殺伐な人間に
(なったのか。さびしいやまおくからきゅうにはなやかなえどのまんなかへ)
なったのか。さびしい山奥から急に華やかな江戸のまん中へ
(ほうりだされたもので、なんだかきがおかしくなったのか。)
ほうり出されたもので、なんだか気がおかしくなったのか。
(いまのよのなかでしたら、いろいろのがくしゃたちがよくせつめいして)
今の世の中でしたら、いろいろの学者たちがよく説明して
(くれたんでしょうけれど、そのじだいのことですから、たいていのひとは)
くれたんでしょうけれど、その時代のことですから、大抵の人は
(せっしょうのむくいだとかいんがだとか、すぐにきめてしまったようです」)
殺生の報いだとか因果だとか、すぐにきめてしまったようです」
