星の王子さま 27 (32/32)
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問題文
(さて、いまとなってみると、もう、たしかにろくねんまえのことです・・・。)
さて、いまとなってみると、もう、たしかに六年前のことです・・・。
(ぼくは、このはなしを、まだ、だれにもしたことがありません。)
ぼくは、この話を、まだ、だれにもしたことがありません。
(そのご、ぼくにあったゆうじんたちは、ぼくがいきているのをみて、)
その後、ぼくにあった友人たちは、ぼくが生きているのを見て、
(たいへんよろこびました。)
たいへん喜びました。
(ぼくは、かなしかったのですけれど、ゆうじんたちには、)
ぼくは、悲しかったのですけれど、友人たちには、
(<なにしろ、つかれてるんでね・・・> と、いっていたものです。)
<なにしろ、つかれてるんでね・・・> と、いっていたものです。
(いまとなっては、かなしいには、かなしいのですが、)
いまとなっては、かなしいには、かなしいのですが、
(いくらかあきらめがつきました。)
いくらかあきらめがつきました。
(といったところで・・・)
といったところで・・・
(すっかりあきらめがついた、というわけではありません。)
すっかりあきらめがついた、というわけではありません。
(でも、おうじさまがじぶんのほしにかえったことは、よくしっています。)
でも、王子さまが自分の星に帰ったことは、よく知っています。
(なぜなら、よるがあけたとき、どこにも、あのからだがみつからなかったからです。)
なぜなら、夜が明けたとき、どこにも、あの体がみつからなかったからです。
(たいして、おもいからだではなかったのです・・・。)
たいして、重い体ではなかったのです・・・。
(ぼくは、よるになると、そらにひかっているほしたちに、みみをすますのがすきです。)
ぼくは、夜になると、空に光っている星たちに、耳をすますのが好きです。
(まるでごおくのすずが、なりわたっているようです・・・。)
まるで五億の鈴が、鳴りわたっているようです・・・。
(ところで、どうでしょう。)
ところで、どうでしょう。
(こんな、たいへんなことがあるのです。)
こんな、たいへんなことがあるのです。
(ぼくは、おうじさまのちゅうもんで、くちわのえをかいたのですが、)
ぼくは、王子さまの注文で、口輪の絵をかいたのですが、
(それに、かわひもをつけることをわすれたのです。)
それに、革ひもをつけることを忘れたのです。
(だから、おうじさまは、とてもひつじにくちわをはめさせるわけに、)
だから、王子さまは、とてもヒツジに口輪をはめさせるわけに、
(いかなかったでしょう。)
いかなかったでしょう。
(そこで、ぼくは、 <おうじさまのほしのうえでは、)
そこで、ぼくは、 <王子さまの星の上では、
(いったい、どんなことがもちあがったかしら。)
いったい、どんなことがもちあがったかしら。
(ひつじがはなをくったかもしれない・・・> などとかんがえています。)
ヒツジが花をくったかもしれない・・・> などと考えています。
(ひによると、ぼくは、)
日によると、ぼくは、
(<そんなことがあるものか。)
<そんなことがあるものか。
(おうじさまは、よるになると、いつもたいせつなはなにおおいがらすをかけて、)
王子さまは、夜になると、いつも大切な花に覆いガラスをかけて、
(ひつじがよりつかないように、よくめをくばっているのだ・・・>)
ヒツジがよりつかないように、よく目をくばっているのだ・・・>
(とおもうことがあります。)
と思うことがあります。
(すると、ぼくはあんしんします。)
すると、ぼくは安心します。
(そして、そらのほしがみな、さもたのしそうにわらうのです。)
そして、空の星がみな、さも楽しそうに笑うのです。
(また、ひによっては、)
また、日によっては、
(<いちどやそこら、うっかりするときがあるものだが、)
<一度やそこら、うっかりするときがあるものだが、
(そしたら、もう、おしまいだ。)
そしたら、もう、おしまいだ。
(おうじさまは、あるひのばんがた、おおいがらすをかけることをわすれたが、)
王子さまは、ある日の晩方、覆いガラスをかけることを忘れたが、
(そうでなけりゃ、ひつじが、よるそっとそとへでたのだ・・・>)
そうでなけりゃ、ヒツジが、夜そっと外へ出たのだ・・・>
(と、おもうこともあります。)
と、思うこともあります。
(そうなると、すずがみな、なみだになってしまうのです!・・・)
そうなると、鈴がみな、涙になってしまうのです!・・・
(まったく、ふしぎなことなのです。)
まったく、ふしぎなことなのです。
(あのおうじさまをあいしているあなたがたと、ぼくにとっては、)
あの王子さまを愛しているあなた方と、ぼくにとっては、
(ぼくたちのしらない、どこかのひつじが、どこかにさいているばらのはなを、)
ぼくたちの知らない、どこかのヒツジが、どこかに咲いているバラの花を、
(たべたか、たべなかったかで、このせかいにあるものが、)
たべたか、たべなかったかで、この世界にあるものが、
(なにもかも、ちがってしまうのです・・・。)
なにもかも、ちがってしまうのです・・・。
(そらをごらんなさい。)
空をごらんなさい。
(そして、あのひつじは、あのはなをたべたのだろうか、たべなかったのだろうか、)
そして、あのヒツジは、あの花を食べたのだろうか、食べなかったのだろうか、
(とかんがえてごらんなさい。)
と考えてごらんなさい。
(そうしたら、よのなかのことがみな、どんなにかわるものか、)
そうしたら、世の中のことがみな、どんなに変わるものか、
(おわかりになるでしょう・・・。)
おわかりになるでしょう・・・。
(そして、おとなたちには、それがどんなにだいじなことか、)
そして、おとなたちには、それがどんなに大事なことか、
(けっしてわかりっこないでしょう。)
けっしてわかりっこないでしょう。
(<さばくにひかるほし>)
<砂漠に光る星>
(これが、ぼくにとっては、このよのなかでいちばんうつくしくって、)
これが、ぼくにとっては、この世の中で一番うつくしくって、
(いちばんかなしいけしきです。)
一番かなしい景色です。
(まえのぺーじにあるのと、おなじけしきですけれど、)
前のページにあるのと、同じ景色ですけれど、
(みなさんによくおみせしようとおもって、)
皆さんによくお見せしようと思って、
(もういちどかきました。)
もう一度かきました。
(おうじさまが、このちきゅうのうえにすがたをみせて、)
おうじさまが、この地球の上にすがたを見せて、
(それからまた、すがたをけしたのは、ここなのです。)
それからまた、すがたを消したのは、ここなのです。
(もし、あなたがたが、いつかあふりかのさばくを)
もし、あなたがたが、いつかアフリカの砂漠を
(りょこうなさるようなことがあったら、すぐ、ここだな、とわかるように、)
旅行なさるようなことがあったら、すぐ、ここだな、とわかるように、
(このけしきをよくみておいてください。)
この景色をよく見ておいてください。
(そして、もし、このところを、おとおりになるようでしたら、)
そして、もし、このところを、お通りになるようでしたら、
(おねがいですから、おいそぎにならないでください。)
お願いですから、お急ぎにならないでください。
(そして、このほしが、ちょうど、あなたがたのあたまのうえにくるときを、おまちください。)
そして、この星が、ちょうど、あなた方の頭の上にくるときを、お待ち下さい。
(そのとき、こどもが、あなたがたのそばにきて、わらって、きんいろのかみをしていて、)
そのとき、子どもが、あなたがたのそばにきて、笑って、金色の髪をしていて、
(なにをきいても、だまりこくっているようでしたら、)
なにをきいても、だまりこくっているようでしたら、
(ああ、このひとだな、と、たしかにおさっしがつくでしょう。)
ああ、この人だな、と、たしかにお察しがつくでしょう。
(そうしたら、どうぞ、こんなかなしみにしずんでいるぼくをなぐさめてください。)
そうしたら、どうぞ、こんな悲しみに沈んでいるぼくをなぐさめてください。
(おうじさまがもどってきた、と、いっこくもはやくてがみをかいてください・・・。)
王子さまがもどってきた、と、一刻も早く手紙を書いてください・・・。