銀河鉄道の夜 31

宮沢賢治 作
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問題文
(するととりとりがよこからちらっとそれをみて)
すると鳥とりが横からちらっとそれを見て
(あわてたようにいいました。)
あわてたようにいいました。
(「おや、こいつはたいしたもんですぜ。)
「おや、こいつはたいしたもんですぜ。
(こいつはもう、ほんとうのてんじょうへさえいけるきっぷだ。)
こいつはもう、ほんとうの天上へさえ行ける切符だ。
(てんじょうどこじゃない、どこでもかってにあるけるつうこうけんです。)
天上どこじゃない、どこでも勝手にあるける通行券です。
(こいつをおもちになりゃ、なるほど、)
こいつをお持ちになりゃ、なるほど、
(こんなふかんぜんなげんそうだいよじのぎんがてつどうなんか、)
こんな不完全な幻想第四次の銀河鉄道なんか、
(どこまででもいけるはずでさあ、)
どこまででも行けるはずでさあ、
(あなたがたはたいしたもんですね。」)
あなた方はたいしたもんですね。」
(「なんだかわかりません。」)
「なんだかわかりません。」
(じょばんにがあかくなってこたえながら)
ジョバンニが赤くなって答えながら
(それをまたたたんでかくしにいれました。)
それをまたたたんでかくしに入れました。
(そしてきまりがわるいのでかむぱねるらとふたり、)
そしてきまりが悪いのでカムパネルラとふたり、
(またまどのそとをながめていましたが、)
また窓の外をながめていましたが、
(そのとりとりの、ときどきたいしたもんだというように)
その鳥とりの、ときどきたいしたもんだというように
(ちらちらこっちをみているのがぼんやりわかりました。)
ちらちらこっちを見ているのがぼんやりわかりました。
(「もうじきわしのていしゃばだよ。」)
「もうじきワシの停車場だよ。」
(かむぱねるらがむこうぎしの、)
カムパネルラが向こう岸の、
(みっつならんだちいさなあおじろいさんかくひょうと)
三つならんだ小さな青じろい三角標と
(ちずとをみくらべていいました。)
地図とをみくらべていいました。