銀河鉄道の夜 63
「どうして、いつ。」
順位 | 名前 | スコア | 称号 | 打鍵/秒 | 正誤率 | 時間(秒) | 打鍵数 | ミス | 問題 | 日付 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | みき | 5919 | A+ | 6.0 | 97.4% | 237.0 | 1440 | 37 | 37 | 2024/10/12 |
2 | てんぷり | 5555 | A | 5.8 | 94.6% | 243.2 | 1432 | 81 | 37 | 2024/10/12 |
3 | ばぼじま | 4907 | B | 5.1 | 94.8% | 275.9 | 1431 | 77 | 37 | 2024/10/12 |
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問題文
(するとじょばんにはいきなり)
するとジョバンニはいきなり
(さっきかむぱねるらといっしょだったまるそにあいました。)
さっきカムパネルラといっしょだったマルソに会いました。
(まるそがじょばんににはしりよってきました。)
マルソがジョバンニに走り寄ってきました。
(「じょばんに、かむぱねるらがかわへはいったよ。」)
「ジョバンニ、カムパネルラが川へはいったよ。」
(「どうして、いつ。」)
「どうして、いつ。」
(「ざねりがね、ふねのうえからからすうりのあかりを)
「ザネリがね、舟の上からカラスウリの灯りを
(みずのながれるほうへおしてやろうとしたんだ。)
水の流れる方へ押してやろうとしたんだ。
(そのときふねがゆれたもんだから、みずへおっこったろう。)
そのとき舟がゆれたもんだから、水へ落っこったろう。
(するとかむぱねるらがすぐとびこんだんだ。)
するとカムパネルラがすぐ飛びこんだんだ。
(そしてざねりをふねのほうへおしてよこした。)
そしてザネリを舟の方へ押してよこした。
(ざねりはかとうにつかまって。)
ザネリはカトウにつかまって。
(けれどもあとかむぱねるらがみえないんだ。」)
けれどもあとカムパネルラが見えないんだ。」
(「みんなさがしてるんだろう。」)
「みんな探してるんだろう。」
(「ああすぐみんなきた。かむぱねるらのおとうさんもきた。)
「ああすぐみんなきた。カムパネルラのお父さんもきた。
(けれどもみつからないんだ。ざねりはうちへつれられてった。」)
けれども見つからないんだ。ザネリはうちへ連れられてった。」
(じょばんにはみんなのいるそっちのほうへいきました。)
ジョバンニはみんなのいるそっちの方へ行きました。
(そこにがくせいたちやまちのひとたちにかこまれて、)
そこに学生たちや町の人たちに囲まれて、
(あおじろいとがったあごをしたかむぱねるらのおとうさんが、)
青じろいとがったあごをしたカムパネルラのお父さんが、
(くろいふくをきてまっすぐにたって)
黒い服を着てまっすぐに立って
(みぎてにもったとけいをじっとみつめていたのです。)
右手に持った時計をじっと見つめていたのです。
(みんなもじっとかわをみていました。)
みんなもじっと河を見ていました。
(だれもひとこともものをいうひともありませんでした。)
誰も一言も物をいう人もありませんでした。
(じょばんにはわくわくわくわくあしがふるえました。)
ジョバンニはわくわくわくわく足がふるえました。
(さかなをとるときのあせちれんらんぷが)
魚をとるときのアセチレンランプが
(たくさんせわしくいったりきたりして、)
たくさんせわしく行ったりきたりして、
(くろいかわのみずはちらちらちいさななみをたててながれているのがみえるのでした。)
黒い川の水はちらちら小さな波をたてて流れているのが見えるのでした。
(かりゅうのほうのかわはばいっぱいぎんががおおきくうつって、)
下流の方の川はば一ぱい銀河が大きく写って、
(まるでみずのないそのままのそらのようにみえました。)
まるで水のないそのままの空のように見えました。
(じょばんには、そのかむぱねるらはもう)
ジョバンニは、そのカムパネルラはもう
(あのぎんがのはずれにしかいないというようなきがしてしかたなかったのです。)
あの銀河のはずれにしかいないというような気がしてしかたなかったのです。
(けれどもみんなはまだ、どこかのなみのあいだから、)
けれどもみんなはまだ、どこかの波の間から、
(「ぼくずいぶんおよいだぞ。」)
「ぼくずいぶん泳いだぞ。」
(といいながらかむぱねるらがでてくるか、)
といいながらカムパネルラが出てくるか、
(あるいはかむぱねるらが)
あるいはカムパネルラが
(どこかのひとのしらないすにでもついてたっていて、)
どこかの人の知らない洲にでも着いて立っていて、
(だれかのくるのをまっているかというようなきがして、)
誰かのくるのを待っているかというような気がして、
(しかたないらしいのでした。)
しかたないらしいのでした。