オオカミ王ロボ 14
偕成社文庫
順位 | 名前 | スコア | 称号 | 打鍵/秒 | 正誤率 | 時間(秒) | 打鍵数 | ミス | 問題 | 日付 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | ROM | 7642 | 神 | 8.4 | 91.1% | 269.8 | 2284 | 222 | 43 | 2024/11/29 |
関連タイピング
-
プレイ回数339長文2077打
-
プレイ回数551長文2468打
-
プレイ回数92長文4082打
-
プレイ回数283長文4617打
-
プレイ回数1403長文3463打
-
プレイ回数414長文2583打
-
プレイ回数1141長文3595打
-
プレイ回数3317長文2717打
問題文
(そのうちにとうとう、おおかみわなのにがとどいた。)
そのうちにとうとう、オオカミ罠の荷が届いた。
(わたしはふたりほどてつだいをたのみ、まるいっしゅうかんかかって、これをしっかりとしかけた。)
私は二人ほど手伝いを頼み、まる一週間かかって、これをしっかりと仕掛けた。
(どんなくろうもいとわず、やくにたつとおもったら、)
どんな苦労もいとわず、役に立つと思ったら、
(あらゆるこうさくやくふうをしたのである。)
あらゆる工作や工夫をしたのである。
(ちょうどわながついたふつかめのことだが、それまでにしかけたあとをしらべてまわった。)
ちょうど罠が着いた二日目のことだが、それまでに仕掛けた跡を調べて回った。
(すると、すぐ、わなからわなにあるきまわっているろぼのあしあとがみつかった。)
すると、すぐ、罠から罠に歩き回っているロボの足跡が見つかった。
(そのあしあとをみて、わたしにはまえのばんにおおかみがなにをしたかが、すっかりわかった。)
その足跡を見て、私には前の晩にオオカミが何をしたかが、すっかりわかった。
(まっくらやみのなかをあるいているのだし、)
真っ暗闇の中を歩いているのだし、
(わなはちゅういにちゅういをかさねてかくしてあったのに、)
罠は注意に注意を重ねて隠してあったのに、
(ろぼはくるとすぐ、はじめのひとつをみつけてしまったようだ。)
ロボは来るとすぐ、はじめの一つを見つけてしまったようだ。
(まずわなをほりだした。)
まず罠を掘り出した。
(つぎにくさりも、それをつないであるまるたもひっぱりだし、ばねはかけっぱなしのまま、)
次に鎖も、それを繋いである丸太も引っ張りだし、バネはかけっぱなしのまま、
(これみよがしにぜんたいをのざらしにした。)
これみよがしに全体を野ざらしにした。
(このようにしてさきへすすみ、じゅっこいじょうのわなをおなじようにしてある。)
このようにして先へ進み、十個以上の罠を同じようにしてある。
(まもなくわたしはきづいたのだが、ろぼはなにかあやしいものをみつけると、)
間もなく私は気づいたのだが、ロボは何か怪しいものを見つけると、
(すぐたちどまってよこへさけている。)
すぐ立ち止まって横へ避けている。
(これをみて、このりこうものをだしぬくあたらしいけいかくが、たちまちわたしのむねにうかんだ。)
これを見て、この利口者を出し抜く新しい計画が、たちまち私の胸に浮かんだ。
(つまり、わなをhじがたにかけたのである。)
つまり、罠をH字形にかけたのである。
(まずとおりみちのりょうがわにずらりとわなをしかける。)
まず通り道の両側にズラリと罠を仕掛ける。
(それからとおりみちのまんなかにhのよこぼうにあたるのをひとつおいておくのだ。)
それから通り道の真ん中にHの横棒にあたるのを一つ置いておくのだ。
(ところがまたしても、わたしはしっぱいのにがいおもいをあじわわされることになった。)
ところがまたしても、わたしは失敗の苦い思いを味わわされることになった。
(ろぼは、わたしがつけたにおいみちをたどり、うまくにれつのわなのなかへはいってきた。)
ロボは、私がつけた匂い道をたどり、うまく二列の罠の中へ入ってきた。
(だが、それはみちのまんなかにかくしたわなをかぎあてるまでのことで、)
だが、それは道の真中に隠した罠を嗅ぎ当てるまでのことで、
(わなのまえまでくると、どうしたわけかぴたりととまった・・・)
罠の前まで来ると、どうしたわけかピタリと止まった・・・
(まったくなぜだかわからない。)
全くなぜだかわからない。
(やじゅうのまもりがみでもついていたとおもうしかない。)
野獣の守り神でもついていたと思うしかない。
(とにかくろぼはぴたりととまって、そのままみぎにもひだりにもよらずに、)
とにかくロボはピタリと止まって、そのまま右にも左にもよらずに、
(ゆっくりとちゅういぶかくじぶんのあしあとをふんであともどりをはじめた。)
ゆっくりと注意深く自分の足跡を踏んで後戻りを始めた。
(いっぽいっぽ、せいかくに、まえのあしあとにあしをかさねるのだ。)
一歩一歩、正確に、前の足跡に足を重ねるのだ。
(こうしてわなにはさまれたあぶないところを、みごとにぬけでたのだが、)
こうして罠に挟まれた危ないところを、見事に抜け出たのだが、
(それからどうしたかというと、)
それからどうしたかというと、
(にれつのわなのかたがわをもどりながら、つちやいしをあとあしでひっかけ、)
二列の罠の片側を戻りながら、土や石を後足でひっかけ、
(かたっぱしからわなをはじかせてしまったのであった。)
片っ端から罠を弾かせてしまったのであった。
(さて、そのあともこれとおなじようなことはいくらもあり、)
さて、その後もこれと同じようなことはいくらもあり、
(わたしはてをかえてくふうをこらしたけれども、)
私は手を変えて工夫を凝らしたけれども、
(どうしてもこのおおかみをだますことはできなかった。)
どうしてもこのオオカミを騙すことはできなかった。
(りこうのうえにもりこうで、うっかりまちがえるなどということが、ぜったいにないのだ。)
利口の上にも利口で、うっかり間違えるなどということが、絶対にないのだ。
(もしもうんにみはなされたともへのおもいのために、)
もしも運に見放された友への思いのために、
(みをほろぼすということさえなかったら、)
身を滅ぼすということさえなかったら、
(おそらくいまもちなまぐさいさんぞくのくらしをつづけていたにちがいない。)
おそらく今も血生臭い山賊の暮らしを続けていたに違いない。
(ひとりでいれば、だれもどうすることもできなかったのだが、)
一人でいれば、誰もどうすることもできなかったのだが、
(ただこのゆうじょうのために、あのながいりすと・・・とものかるはずみのために、)
ただこの友情のために、あの長いリスト・・・友の軽はずみのために、
(たおれたえいゆうたちのながいりすとに、なをつらねることになったのだ。)
倒れた英雄たちの長いリストに、名を連ねることになったのだ。