オオカミ王ロボ 15

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プレイ回数660難易度(4.8) 1324打 長文
シートン動物記
アーネスト・トムソン・シートン作
偕成社文庫

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(3)

(いち、にど、わたしはきづいたことがある。)

一、二度、わたしは気づいたことがある。

(どうもこのからんぽーのおおかみなかまでは、)

どうもこのカランポーのオオカミ仲間では、

(なにもかもがうまくいっているわけではないのだ。どこかみだれたところがある。)

何もかもが上手く行っているわけではないのだ。どこか乱れたところがある。

(たとえば、ろぼよりもあきらかにさきにあるいている、ちいさなあしあとが、)

たとえば、ロボよりも明らかに先に歩いている、小さな足跡が、

(ときどきみつかるのだ。)

ときどき見つかるのだ。

(これはどういうことなのか、よくわからなかったが、)

これはどういうことなのか、よくわからなかったが、

(そのうちに、ひとりのかうぼーいのことばではっきりした。)

そのうちに、一人のカウボーイの言葉ではっきりした。

(「きょうもやつらをみかけたがね。いっとうかけぬけていたのは、ぶらんかだったな。」)

「今日も奴らを見かけたがね。一頭かけぬけていたのは、ブランカだったな。」

(ようやくわけがのみこめたわたしは、そのおとこのことばにこういいそえた。)

ようやくわけがのみこめた私は、その男の言葉にこう言い添えた。

(「では、ぶらんかはめすおおかみだよ。)

「では、ブランカは雌オオカミだよ。

(もしおすのおおかみがそんなことをしたら、ろぼがそのばでころすだろうからね。」)

もし雄のオオカミがそんなことをしたら、ロボがその場で殺すだろうからね。」

(そして、このことからあたらしいけいかくをおもいついたのである。)

そして、このことから新しい計画を思いついたのである。

(まずわたしは、わかいめうしをいっとうころし、)

まず私は、若い牝牛を一頭殺し、

(そのしたいのそばに、わりあいにわかりやすいわなをひとつふたつしかけた。)

その死体のそばに、わりあいに分かりやすい罠を一つ二つ仕掛けた。

(それからうしのあたまをきりとって、すこしはなれたところにおいた。)

それから牛の頭を切り取って、少し離れたところに置いた。

(さもそれがやくにたたないくずで、)

さもそれが役にたたない屑で、

(おおかみもふりむきもしないとおもって、すてたようなぐあいにである。)

オオカミも振り向きもしないと思って、捨てたような具合にである。

(そのうえで、そのそばにきょうりょくなこうてつせいのわなをふたつ、)

そのうえで、そのそばに強力な鋼鉄製の罠をふたつ、

(においをぬいたうえでちゅういぶかくうめた。)

臭いを抜いた上で注意深く埋めた。

など

(このしごとをしているあいだ、てもながぐつもどうぐもみないきちにひたしてはさぎょうをつづけたが、)

この仕事をしている間、手も長靴も道具もみな生血に浸しては作業を続けたが、

(ぜんぶすんでから、もういちどあたりにちをまきちらした。)

全部済んでから、もう一度あたりに血をまきちらした。

(あたまからながれでたようにみせかけたのだ。)

頭から流れ出たように見せかけたのだ。

(わなをうめたあとはこよーてのかわでならし、)

罠を埋めた跡はコヨーテの皮でならし、

(おなじこよーてのあしで、そのうえにあしあとをいくつもつけた。)

同じコヨーテの足で、その上に足跡をいくつもつけた。

(くびはしげみのちかくに、せまいつうろほどのじめんをへだてておかれてあり、)

首は茂みの近くに、狭い通路ほどの地面を隔てて置かれてあり、

(そのつうろにいちばんじょうとうのわなをふたつうめた。わなのくさりはうしのくびにつないだ。)

その通路に一番上等の罠を二つ埋めた。罠の鎖は牛の首につないだ。

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